2022年にさわって良かったゲーミングデバイス・ガジェット10選
2022年も沢山のマウス・キーボード・モニターといったゲーミングデバイスが発売されましたが、さわって最高に良かったぜっていうデバイスとかガジェットやらを10選紹介していきたいと思います。
特にランキング形式ではありませんので順不同ですが、思いついた順に書いているので先に出てくるものほど印象に残っているものかも。
1. Wooting 60HE
チート級性能を有した無双最強キーボード。
一見変哲のない、ストラップがついだだけの60%キーボードに見える「Wooting 60HE」。
スイッチがメカニカルではなくホールエフェクトスイッチというマグネットで距離を検知するものになっており、これによって0.1mm単位でアクチュエーションポイントを変更することができます。
キーごとに設定できるため、移動キーは浅めに設定、スキルキーは普通くらいに設定、滅多に使わないキーは深めに設定など超細かくカスタマイズできます。
いやいやアクチュエーションポイント変えられるだけ?NONO。
機能面がめちゃくちゃ充実していて、このホールエフェクト仕様を応用し、キーをリリースした瞬間にスイッチをオフにするラピッドトリガーモードが搭載されています。
Valorantのような、射撃時に動くのを止めなきゃいけないゲームでのアドバンテージが凄まじく、キーを離した瞬間に動きが止まるため一定時間リリースが終わるまで待たなければならない通常のキーボードよりも反応が速くなります。
他にもタップと長押しでキーの機能を分けるMod Tapや、キーの挙動に合わせて4つの機能を割り当てられるDKSなど、キーが少ないという60%の弱点を克服しつつゲームにおいて圧倒的なアドバンテージを発揮できるヤバいキーボードです。
難点は日本に代理店はなく、海外の予約注文による直販のみでしか手に入れられないこと。少しだけハードルが高いのと、届くまでけっこう待たなきゃいけません。
コミュニティへ細かいフィードバックするし、YouTubeにあがるレビュー動画も見てコメントするような前向きな関わり方をする会社ですので、サポート体勢は厚そうですから保証とかその辺は安心していいかと思います。
ガチの神キーボードなので絶対買え。買うのだ。
2. BenQ ZOWIE XL2566K
ついにBenQ ZOWIEから出た360Hzモニターの「XL2566K」。
基本的には従来のKシリーズの筐体のままで大きな外見的な変更はありませんが、パネルが360Hzに変更されています。
さらにAMA(オーバードライブ)のかかり具合を、今までは3段階しかなかったのに対し、カスタマイズモードを使うと30段階で調整できるようになりました。
これけっこうよくて、オーバーシュートを極力抑えながら最適な応答速度を探ることができます。とはいえしっかり計測するには専門機器が必要になりますので、個別レビュー記事の方を御覧ください。
やっぱりTNパネルは応答速度が速いのと、MBRのDyAc+がめちゃくちゃいい仕事するんで映像がパキッとします。
すでに240Hzの「XL2546K」ユーザーがアップグレードするには大きな違いを体感できないかもしれませんが、速い視点移動が起こるようなFPSゲームでは目がターゲットを捉えやすくなると感じますし、リフレッシュレートの効果ってしっかりあるんだなと思います。
TNパネルなので発色や視野角がイマイチで、クリエイター向けかと言われると微妙なところと、サブモニターとしては向きません。
まぁこのモニター、24.5インチフルHDとしては値段も最高クラスなのでサブとして使おうと考えている人がいるとはあまり思えませんが…。
PS5でも120Hz駆動できますし、数多あるモニターの中でも最速クラスと言われるXL2566Kで2023年を制しましょう。
3. Razer DeathStalker V2 Pro TKL
長らく無線ロープロファイルキーボードはLogicool G913 TKLが王座に座り続けましたが、ついにRazerも出してきました。
その名も「Razer DeathStalker V2 Pro TKL」。相変わらずRazerは名前が長い。それにちょっと怖い響きしてます。
フルサイズとTKLがありますが、やはりTKLサイズがいいです。80%という大きすぎず小さすぎず、絶妙なサイズ感を保ちながら非常に薄型で手首に負担のないキーボードに仕上がっています。
以前Valorant世界大会でZeta Divisonの選手がロープロファイルキーボード使ってましたね、G913TKL。ロープロファイルでと世界大会で使えるクラスのパフォーマンスを発揮できるってことです。
普通のキーボードとは厚みが異なる分最初は違和感あるっていうか、慣れるまで少しかかると思うんですけど、ほんとに手首疲れません。これ長期的に考えたら割と大事なことですよね。
G913との違いとしてはキースイッチが光学タイプになっていることでスイッチの摩耗が減り、かつ高速反応するようになりました。
また、キーキャップはダブルショットABSなので普通のABSよりもやや脂汚れなどに強くなってますし、G913TKLと違ってカタカタしないのでそれだけでもとても良いんですよ。
注意としては、Bluetoothと2.4GHzの切り替えが電源ボタンになっててこのスライダースイッチが硬いので、2つの無線を頻繁に切り替える方は間違いなくG913TKLの方がストレスたまりません。
ロープロファイルとしては新しいスタンダードだと思ってます。
4. Steelcase Series 1
長らくAKRacingゲーミングチェアを使ってきていましたが、「Steelcase Series 1」というオフィスチェアタイプに乗り換えました。
最初から出来上がった状態で着荷するので組み立ての負担が一切ないのが地味に嬉しいポイントですが、部屋によっては運び入れるの大変かも。
色は複数から選べるので部屋のインテリアに合ったカラーにできますし、ヘッドレストはオプションですがとりつけることができます。なくてもいいと思うけど。
丸みを帯びている洗練されたデザインで、メッシュ張りで背中の部分には背骨をサポートするプラスチックフレームが張り巡らされています。
ランバーサポートは枕タイプじゃなくてこれもサポートするようなタイプで、背中の反対側から支えるように設計されています。
座面はちょい硬めな気がしますし、リクライニングをロックできない、背もたれが低めなので深く寝るような姿勢にはなれませんが、椅子に座って机に向かうことを主たる機能と考えたら普通なんですよね。
座った状態だと背中の自分を支えてくれてるフィット感とか、反発力のあるリクライニング機能とか最高です。
それとゲーミングチェアほど見た目的な圧迫感がなくなってスッキリしたのもあるので、インテリアにこだわる人はレーシングシートよりもオフィスチェア置いた方がかっこいい気がする。たぶん。
2023年5月31日まで公式サイトで使えるクーポンあるぜ!
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5. fumo TRUTH
ニッチな海外発のゲーミングデバイスを沢山輸入販売しているふもっふのおみせが初めて作った自社製ゲーミングヘッドセット「fumo TRUTH」です。
Twitterのマーケティングがfinalmouseの劣化版みたいで全然好きじゃなかったんですが、実際にこのヘッドセット触ってみると粗はあるもののけっこう良くてメインで使ってます。
1発目でこれ出せるなら今後も期待できるなっていう。
ゲーミングヘッドセットとしてはかなり珍しい開放型で、外の音が聞こえる作り。密閉型とは違ってヘッドセットを装着しても外側の空気感をそのまま感じられる自然な聞き心地が特徴です。
密閉されていないため高音が抜けるように良く、かといって低音がスカスカではなくちゃんと重みがあります。
それなのに音を鳴らすと低域は響きますし、音抜けは良いし、ボーカルの中音もしっかり聞こえてバランスが良く、ゲーミングヘッドセットとしては音はかなり良くて、音楽も全然いけると思います。
あくまで私の感想ですけど、音の傾向的にはやや中音が出たフラットって感じでしょうか。高音がよく鳴るブライトというより低音寄りの暖かめなウォームみたいな。
あと定位が良くて敵の位置が手に取るように分かります。
着け心地に感してはすっごい軽くて全く疲れません。
ただしイマイチなところがけっこうあって、アルミフレームなのかハウジングのジョイント部分が硬いのか、下側があいて隙間ができちゃうことが多々あります。
初生産分買ったら薄いイヤーパッドもついてきたんで、これに付け替えると問題は和らぎますがそれでもまだあくことありますね。
それとヘッドバンドのエンド部分が尖っていて、これ一回胸に刺さって少し痛かった…。首かけすると苦しいしアルミが冷たいのでナシだとか、ハウジングの角度を変えると少しギイギイ鳴るとか、いろいろあります。
音とか開放型とかめっちゃ良いんですが、軽量化のために装着感やビルドクオリティを犠牲にしてる感じがあって、もう少し重くてもいいから改善してくれると嬉しいですね。
でも開放型好きだし音もいいし見た目も可愛いのでメインに君臨してます。
6. BenQ ZOWIE ZA13-C
ZAシリーズはZowieの中でもクローンシェイプを見かけない珍しいマウスで、ECシリーズとは対照的。
ロープロファイルなマウスボタンとハイプロファイルな尻高シェイプで、正確な操作感を生む優秀なマウスです。
握り込むと想像以上にフィット感に満ちています。
重量は実測で 69g で、旧モデルのZA13-Bはケーブルなしで75gが公称値でしたから10gくらい軽くなりました。
マウスボタンのクリック感は軽めでクリスピーですが、ホイールは改善されたといえまだガリガリしてるんで分解して中を改造しちゃいました。
ドライバーレスでソフトをインストールする必要がなく、マウス単体で全ての設定を完結できます。
有線ですけど柔らかめなパラコードタイプで優秀ですし、見た目的にファンシーな要素はありませんがパフォーマンスを追求する人は一度触っておきたいシェイプです。
7. Steam Deck
満を持してやっと日本でも販売が開始された「Steam Deck」。
3モデル用意されていて、エントリーモデルでも59,800円というSONYもびっくりPS5より高いじゃないかというポータブルゲーム機です。
私が購入したのは真ん中のモデルで79,800円しましたが、文鎮にならないように積んでいたSteamゲームをすぐインストールしてみました。
最初箱から出した印象は「デケェ」の一言でしたが、今でもことあるごとに「デカいな…」と呟くくらいにはデカいです。
タッチパッドや背面パドルなどボタンの数がとても豊富でいろんなゲームに対応できるようになっていることが1つの要因かと思います。
長時間持ってるとさすがに疲れてきますので、まぁ休み休み遊ぶと考えればいいかなと。ただデカすぎて電車とかで使うのは憚られます。
しかしPCゲームをそのまま遊べるのはスゴイですね。Steamヘビーユーザーならすでに購入したゲームをインストールするだけですし。
PS5にもSwitchにも出てない、ましてや日本語なんて言語なくて英語だけだぜっていうインディーズゲームとかをプレイできちゃうの最高です。
SteamOSが入ってるとはいえ、ほとんどミニPCなのでフレームが稼げなければ画質を落としてあげればいいわけですし。
バッテリーの消耗が鬼速いので急速充電必須ですから、あんまり外での長時間プレイには向いてなくて、やっぱり家のソファとかベッドで寝転びながら遊ぶ時用、もしくは友達の家に持っていく用でしょうか。
別売りのドッキングステーションは14,800円といい値段してますが、USB-Cだったら充電しながらモニターアウトできるので必要ないです。
Steamガチユーザーにはおすすめだけど、そうでもないならいらない気がしますね。高すぎるしね…。
8. Loupedeck Live S
様々なショートカットをボタンにして登録して一発で起動したり、ダイヤルでパラメータの調整を直感的にしたりする左手用デバイスのLoupedeckに新しい仲間が加わりました。
シリーズの中でも最も小さく、そして価格も安い「Loupedeck Live S」です。
Loupedeckを使うことでPhotoshopやFCPX、Premiereといったクリエイティブ作業がかなり効率化されて時短になります。
しかし、実はそれだけじゃなくてIFTTTを使ってIoTをボタン操作できるようにもしちゃえます。
例えば撮影用の照明をWiFiプラグにさしてるんですが、今まではアレクサに呼びかけてオンにしてたんですよね。それも悪くないんですが、たまには声を出さずにポチッとボタンを押すだけでついてほしい。
そんなワガママも可能にしてくれるのがコイツなんです。まぁちょっと手間はかかりますけど。
そもそもこのLoupedeckシリーズすべて高すぎんだろ!っていうところにようやく2万円台のものが出てきたんで喜ばしいんですが、筐体がアルミじゃなくてプラスチックになっていたり、ボタンやダイヤルもちょっと安っぽくなっちゃってます。
ちょっと所有欲的な側面が後退しているものの、別にパフォーマンスに影響するわけでもないんで気にしないでもいいと思います。
ただこのLive Sはかなりコンパクトさに重きを置いていてボタン数やダイヤル数が少ないので、SのつかないLoupedeck Liveもかなり良い選択肢だと思います。
一番コンパクトなのが欲しいならおすすめです。
9. FIFINE K688
ゲーマー向けのマイクって電源を使うコンデンサーマイクが多いんですよね。BlueYetiしかり、Razer Seiren MiniやHyperX QuadCast Sとか全部USB接続の電源がのるタイプです。
コンデンサーマイクは忠実で自然な音をとれるし、ミュートボタンや音量ダイヤルといった機能面も充実しているのが強み。そして何より音質がとても良い。
なんですが、電源がのるのでやっぱりノイズとは切っても切れない関係なんですね。私はコンデンサーマイクで録音する時は必ずRXという後処理ソフトを使ってノイズ除去や整音を行っています。
XLRで接続できるこのダイナミックマイク「FIFINE K688」はそういった電気ノイズがほとんどのらず、また外部のノイズを極力切りながら録音できます。
そのぶんオーディオインターフェースは別に用意してないといけませんので、持ってなかったら余分な出費にはなってしまいます。
ただしK688はXLR接続だけでなくUSB接続も可能なのがスゴイところで、USBならオーディオインターフェースはいりません。
しかもXLRとUSBはお互い排他処理されてなくて、どっちも同時に出力できるんですよね、すげぇ便利じゃない…だってPCとPS5常時接続とかできちゃうんですよ?
もちろんUSBにすると電気ノイズが乗ってしまいますが、 その代わりにミュートボタンや音量ボリュームが使えるようになります。
単一指向性の近接効果もあり、マイクの特性か高音があまり出ずに低い音がブーストされる印象です。なので高い声の方で太めにしたかったら相性が良いかもしれません。
私の声とはあんまり相性良くないんじゃない?という指摘があったのと、確かに自分でもそう思う節はあったので、口惜しいですがコンデンサーマイクに戻ろうかとは思ってますけど…。
SM7B+Cloud Lifterで7万円くらいはしていたダイナミックマイクの敷居がぐっと下がり、わずか1.5万円ほどで買えるようになってしまいました。
ただスタンドが付属しなくて基本的にマイクアームに載せて使うことになりますから、マイクアームがない方はその分の出費も想定しておいてください。
マイク自体はコスパ抜群です。ダイナミックマイク興味あったら絶対買ってみてください。
個別レビュー記事の方には音声テストのファイルをたくさんのっけてます。
10. Logicool G502X
世界で一番売れたマウス…という話らしいLogicoolのG502WLが満を持してアップグレードし「G502X」となりました。
3モデル用意されているG502Xでは有線、無線、ライティングありなしで選ぶことができます。
G502WLのように尖っていたマウスボタンはモダンなデザインに変貌し、シェイプも使いやすいように手が加えられていて正当に進化しているなと感じます。
Logicool G初のLIGHTFORCEスイッチという光学式スイッチを搭載し、予想通り応答速度はめちゃくちゃ速いです。
また、光学スイッチで弱点とされるもっさり具合をメカニカルのスプリングブレードとコンタクトプレートを組み込むことで解決しており、パチンと小気味良い音を立てます。
ただこの金属音とフィードバックが強すぎてもうちょっと調整が必要かなというのが正直なところ。
さらに調整されて仕上がったLIGHTFORCEスイッチがPro X Superlightに搭載されたらヤバいですね…。
3つめのサイドボタンはDPIシフトボタンと言って、またの名をスナイパーボタンとか呼ばれることもありますが、ひっくり返して形状に変化を与えられるちょっとだけユニークな機構になっています。
左マウスボタンの左側に位置する2つのボタンはそのまま、そしてラチェットとフリースピンのデュアルモード搭載スクロールホイールもそのままです。
旧型よりも軽量化を果たしているものの、まだLightspeedワイヤレス版でも100g越えと重めです。
逆に重めが好きな人、今までのG502WLとそこまで重量的に変わらないで欲しいと思っていたなら嬉しいですね。
番外. Finalmouse Starlight Pro Tenz
えっマジで…?と思った方もいるでしょう。悪名高いコイツです。
私自身はFinalmouseのStarlightシリーズ大好きでファントム、ポセイドンと合わせると3つ持ってるんです。
このStarlight Pro Tenzはその中でも最も見た目イマイチかつビルドクオリティがひどいパターンでした。しかも1ヶ月くらいでチャタリングし始めてガチに最悪な個体でした。
最悪なんですけど、そのせいで自分で修理せざるを得なくて分解を何十回と繰り返しているうちに中の構造とか特定の問題の直し方を覚えてきました。
マイクロスイッチの交換も初めて行いましたし、なんか色々成長させてくれたマウスだなということで番外に入れときました。
マウス自体はマグネシウム合金で40gと超軽量なのにモックアップ感は薄く、メタルシェルによる最高のクリック感とか他のマウスじゃ太刀打ちできない良さがあります。
ただそもそも全然買えないのが問題なんですよね。次のHyperlightシリーズは安定供給するらしいので、あんまり期待しないで待っておきましょう。
2022年ありがとう
今年はマウス5選、キーボード5選が時間なさすぎてできなかったので、ガジェットもまぜてまとめちゃいました。
とりあえず今のところマウスとキーボードはStarlight12とWooting 60HEをメインで使ってる感じです。
また来年もデバイスが豊作でありますように。