Pulsar Xlite V3 レビュー。穴どこいった?進化点が多すぎるぞ!
Pulsar Gaming Gearから発売されているゲーミングマウスXlite V3をレビューしていきます。
本製品はレビュー用サンプルをご提供いただきました
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概要
Pulsar Xlite V3は右手用エルゴノミクスシェイプの低遅延ワイヤレスゲーミングマウス。XliteはPulsarの最初のマウスとして登場し、そのクオリティの高さと低価格ぶりから火がついて人気となりました。
Xliteも代替わりを重ね、Xlite V2を経てついにV3に。
- トップシェルから穴が消えた
- コーティング変更でグリップ力UP
- マウスボタンがセパレートタイプに
- マウスボタンに窪みができてフィット感UP
- スイッチがKailhからオプティカルに
- エンコーダーがPulsar独自になって分離感UP
- サイドボタンがクリスピーに
- ボトムのスイッチ位置が変更
- LEDの位置が左サイドに
- PAW3395センサー
- 4Kポーリングレートに対応(ドングル別売り)
V2はまだV1のシェルを継承しておりあくまで内部アップデートという感じでしたが、V3ではシェルを含めて様々なアップデートが行われています。これらの変更点はX2HやX2V2などを使っていたら似たようなアップグレードになりますが、Xlite V2から考えるとかなりの飛躍です。
中でもぺこぺこしてたおもちゃのようなサイドボタンがクリスピーになったのがめちゃくちゃ良い。微妙だったところをしっかり潰してきており、トップティアに入るエルゴマウスです。
今回はV2と比較しながらその性能を見ていきます。
スペック
マウス | Xlite V3 |
---|---|
カラー | 黒・白 |
接続 | 2.4GHzワイヤレス |
シェイプ | エルゴ |
センサー | PixArt PAW 3395 |
DPI | 26,000 |
ポーリングレート | ~1,000Hz (4K) |
寸法 | 122 x 66 x 43 mm |
重さ | 55g |
ボタン数 | 5 |
メインスイッチ | RAESHA オプティカル |
サイドスイッチ | Huano Back Shell White Point |
ホイールスイッチ | Huano Black Shell Blue Point |
エンコーダー | Pulsar Blue Encoder |
ライティング | |
バッテリー | 300mAh / 100hr |
ソフトウェア |
同梱物
- マウス本体
- USBレシーバー
- USB延長アダプター
- USB-Cケーブル
- クイックガイド
- ステッカー
マウスの購入先
Pulsar公式サイトから購入できます。発売後、順次Amazonなどでも取り扱われるはずです。
V2と比較しながら性能チェック
デザインは大きく変わった
V2からV3へのデザイン変更はかなり大きなものですが、いくつかポイントを見ていきます。まず見ただけで分かりますが、トップシェルの穴が全部なくなってソリッドシェルになりました。
EC2クローンタイプのマウスで、サイズ的にはV2とほぼ変わらず122x60x42mm。ほんとに若干だけ全長が短くなって、高さが低くなったようです。この大きさだと大体ミディアムサイズ。
ボタンは一体型からセパレートタイプになり、左右が独立して安定したクリック感に。
さらにボタンには窪みが追加されて、指を沿わせた時に落ち着けるようなフィット感があります。
コーティングが追加
V2もそんなに悪くないコーティングでしたが、V3と持ち比べてみるとグリップ力は向上しているように感じました。
黒だと脂汚れは目立ちがちなものの、グリップテープなしで使えるのでかなり良いです。コーティング自体はX2V2やX2Hのものと同じでしょう。
より軽くなった
実測で55.6gです。公称値が55gなので問題なし。エルゴマウスとしては軽めの部類です。
めちゃめちゃ穴抜きしているXlite V2は60gなので、4~5gほど軽くなっています。ビルドクオリティの堅牢さは変わらず良いです。どこを押しても軋むようなことはありませんし、マラカスチェックもOK。
センサーは最新の3395に
搭載されているセンサーは記事執筆時点では最新となるPixArt PAW 3395で、V2の3370からグレードアップ。3395ではMotionSyncが使えるようになっています。
MouseTesterでセンサーテストを行いましたが基本的に問題なかったので割愛します。
センサーはフロント寄りですが、マウスを握ったときに親指と小指の延長線上にきます。
別売りドングルで4Kポーリングレートに対応
Xlite V3単体を購入したとき、付属する小型のUSBレシーバーでは1000Hzポーリングレートにしか対応していません。
ですが本体自体は4Kに対応しており、別売りの4Kドングルを購入してペアリングすることによって2Kと4Kポーリングレートの使用が解禁されます。
ボタンとスイッチが進化
メインボタン
V2の一体型からセパレートタイプになり、ややつんのめったようなストロークの浅いV2と比べて押し心地は軽くなり、ストロークも普通くらいになりました。
V2ではKailh GM 8.0というやや硬めのマイクロスイッチを採用していましたが、V3ではRAESHAのオプティカルスイッチです。金属接点がないためチャタリングが起きず、摩耗も少ないため長持ち。光なので反応速度はかなり速くなっています。
メインボタンのクリック応答速度
オプティカルですがデバウンスタイムが設定可能。チャタリングはしないはずなので、ソフトでデフォルトの3msから0msに変更しておきましょう。
0msの状態で測ると0.85msとオプティカルらしい速さです。30回ほど計測した結果の最小値は0.32msで、最大値は1.93msでした。
設定 | 実測値 |
---|---|
0ms | 0.85ms |
OSLTTという機材で音ベースで測定しています。より正確な数値が出せるXLATも使えるのですが、オプティカルスイッチはクリックピンの判別が難しすぎるので現在先送り中です。
サイドボタン
V2ではおもちゃのようにペコペコとしていて微妙だったサイドボタンが押しやすく、クリスピーなカチカチとした押し心地になりました。これはかなり嬉しい変更点。
サイドボタン5より4の方がうるさめ。同じくらいの音だったらなお良かった。個体差画あるもしれません。
サイドボタンにはHUANO Black Shell White Pointが使われています。左側に見えているのはLED。
スクロールホイール
ホイールは大きめのものが搭載されていて、V2と見た目的には変わりませんがエンコーダーが変更になっています。
V2ではノッチ感がほとんどない軽めの回し心地で、クリックもちょい硬めでスパムしにくかったです。
V3はどうなったかというと、軽いままのノッチ感が強くなって1スクロールが分離するようになり、クリックもやや軽めでスパムしやすくなりました。優秀です。
Pulsar Blue Encoderというエンコーダーになっています。
スイッチはHUANO Black Shell Blue Point。クリック機構が独特で、一般的な直接ホイールの軸で押すようなタイプではありません。
ボトムボタンの位置が変わった
V3では左に電源ボタン、右にDPIボタンがあります。これはX2V2やX2Hなどと同じ設計です。
一方Xlite V2を見てみると、電源ボタンがセンサー上にありますがDPIボタンが存在しません。ソフトウェアで変更するか、確か記憶が正しければボタンをいくつか組み合わせて長押しすることで変更できました。
V3の方が使いやすくなっているのは間違いないです。
バッテリー
V3のバッテリーは300mAhのもので、1000Hzで使用時のバッテリー寿命は100時間とされています。ワイヤレスマウスとしてはそこそこ長く、1Kならしばらく充電しないでも使えます。
ただし4Kになるとかなり電力を消費するするため、恐らく25時間程度で空っぽになるものと思われます。
V2よりもMCUなどで大分省エネ化されているのがバッテリー寿命が延びた理由でしょう。
ソフトウェア
ソフトウェアはPulsar Fusion Wirelessを公式サイトでダウンロードして使います。
- ボタン割り当て変更
- MotionSync設定
- DPI設定
- ポーリングレート設定
- LOD設定
- Motion Sync
- デバウンス設定
- オートスリープ設定
- マクロ設定
その他バッテリー残量を確認できます。とりあえずやることと言えばデバウンスを0msにすることくらいでしょうか。
価格について
価格は税込13,860円です。
近年のフラッグシップワイヤレスマウスとしては普通〜ちょい安めくらいの値段設定ではないでしょうか。
Xlite V2の9,780円よりも値上がりしています。これはパーツの値段もそうだろうし、円安の影響もあるかと思いますが、Pulsarはそれでもかなり安くしてくれる傾向にあります。
米ドルだと99.95ドルなので、記事執筆時点のレートである147円で計算すると14,700円くらいするはずなんですよ。意味わからんでしょ?すごいありがたいことです。
レビューまとめ
- ソリッドシェルになった
- 55.6gと軽量
- グリップ力のあるコーティング
- セパレートタイプのマウスボタン
- オプティカルスイッチ
- クリスピーなサイドボタン
- 4Kポーリングレート対応
- 価格はリーズナブル
- 黒は汚れがやや目立つ
以上Pulsar Xlite V3のレビューでした。
V2からしっかりと不満点を潰して進化させるところは進化して、長所を伸ばして短所を減らすみたいなつよつよアップデートモデル。
穴どこいった!!って驚きを隠せませんし、なのになんで5g近く軽くなってんのさ的なね。嬉しい悲鳴が各所から聞こえてきそうですよ。コーティングも良いし。
マウスとしてはかなり優れていると思いますが、個人的にはもうちょい小さいマウスの方が好みなので、miniが登場したらそっちのほうが好きかもしれない。これは各々の手のサイズ次第なところあるから、V2が好きだったら間違いなく今回のも買ったほうが良いです。