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Fnatic BOLT レビュー

Fnatic BOLT レビュー

Fnatic Gearから発売されているゲーミングマウスBOLTをレビューしていきます。

本製品はレビュー用サンプルをご提供いただきました。

タップできるもくじ

概要

Fnatic BOLT」はBluetoothと2.4GHzワイヤレスの両方を搭載したワイヤレスマウス。独自の左右対称型で優れたシェイプをしています。

Kailh GM 8.0やPAW 3370センサーあたりは定評のあるパーツなので好まれる方も多いかと思います。

スペック

マウスFnatic BOLT
カラー黒・白
接続2.4GHz / Bluetooth
シェイプ左右対称
センサーPixArt PAW 3370
DPI19,000
ポーリングレート~1,000Hz
寸法120.89 x 55.44 x 38.50 mm
重さ(実測)68.7g
ボタン数6
メインスイッチKailh GM 8.0
サイドスイッチLXA
ホイールスイッチ
ライティングホイールのみ
バッテリー110時間(LED OFF) / 470mAh
ケーブル1.8m
オンボードメモリプロファイル x 4
ソフトウェア

同梱物

  • マウス本体
  • USBレシーバー
  • USB延長アダプター
  • USB-Cケーブル
  • 予備マウスソール
  • クイックガイド

マウスの購入先

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性能

デザイン

カラーは黒と白の2種類。Zowie S2にインスパイアされたと思われる独自形状の左右対称形です。サイドボタンは左サイドのみなので実質右手用マウスです。

シェル後方にはFnaticのロゴ。シェルはコーティングがされているようで多少のグリップ感はありますが、ZowieやVaxeeなどと比較すると特段強い滑り止めとは感じません。

端子はUSB-Cです。三又ケーブルでロックできるような構造になっていますが、汎用ケーブルも問題なくささるので使い勝手は良いです。

ソールは前後にU字型のPTFEタイプが2枚。センサー周りにはないのでつぶらな感じになってます。滑りは良いです。

剥がした際に厚みを測ってみたところ、約1mmでした。割と硬めなのでドライヤーで糊を溶かさずに無理やりスパッジャーで剥がしても折れ曲がりませんでした。

予備マウスソールも付属してくるのですが、こちらは厚みが0.8mmのようです。

ていうかこの延長アダプターの形なんだ…?細長い意味あるのだろうか。

サイズ

サイズは120.89 x 55.44 x 38.50(LxWxH)mmです。

実際に測ってみたところ、長さと高さは概ねほぼ公称値通り、グリップ幅だけ56mmくらいありました。

シェイプ

シェイプはオリジナル形状と謳っていますが、他に似ているマウスを挙げるとZowie S2になります。ただトップのシェイプやフロントの高さ、グリップのくびれ具合など違いは多々あります。

緑:S2-C / オレンジ:BOLT

手を被せてみるとトップが平たい分S2の方がリラックスして持てますが、手のひらへの収まり具合でいうとBOLTの方がつかみ持ちに適しているように感じます。

サイドはかなりフラットめなのでどこに指をおいても違和感なくホールド可能です。なのでつまみ持ちも相性が良いです。かぶせ持ちはちょっと微妙ですが、薬指と小指の形次第では問題なく使えるでしょう。

逆にフラットなことが影響して、薬指などの引っ掛かりを活用した切り返し時の持ち上げがしにくい…と感じる可能性もあります。絶壁過ぎて無理っていうのもありそう。

私の手のサイズは18.5×10.5cmくらいですが、つかみ持ち〜つまみ持ちが多いので、この形状的には結構使いやすいと感じています。

重さ

実測で68.7gです。公称値は67gなので1.7g重めですが誤差範囲内。

昨今のマウスとしては普通の重さで、軽いとは言えません。40〜50g台のマウスを持った後に持ち帰るとちょっとだけズッシリします。

バランスは少し前重な印象でした。

センサー

搭載されているセンサーはPixArt PAW 3370です。

MouseTesterでセンサーテストを行いました。400 / 800 / 1,200 / 1,600 の4種類でテストした結果は以下の通りです。いずれもクリックで拡大可能。

xCount

xSum

大きなズレなどは見受けられませんでした。xSumを見てみるに挙動は問題ないかと思います。

センサー遅延

センサー遅延は有線のZOWIE EC2と比べると平均して1.2ms程度にとどまりました。

0.1~3msくらいまでバラつきがありますが、ほとんどの場合は1ms前後かさらに低い値を出していますので、ラグフリーワイヤレスと言って良いでしょう。よく見かけるクローン中華マウスには出せない数値なので頑張ってると思います。

有線接続すると遅延は減少し、ZOWIE EC2とほぼ同じ程度になります。

接続遅延
有線平均0.2ms
2.4GHz平均1.2ms

Bluetoothはポーリングレートが125Hzに制限されることもあり、遅延は顕著です。基本的にゲームするしないに関わらず2.4GHzでの使用がストレスフリーでしょう。

個人的にはBluetoothいらない派なんですけど、他のPCにも繋げたいなど使い道がある人にはありがたい機能ですね。

センサー位置

センサー位置はほぼほぼセンターにきています。

LOD

マウスパッドはInfinityMice Vagabondで検証しました。

設定実測値
1mm0.8 mm
2mm1.6 mm

特に何もなければ1mmがおすすめです。

DPIズレ

マウスパッドはZOWIE G-SR-SE Rougeで検証しました。

ターゲット実測値平均乖離値
400403.4+0.85%
800809.2+1.15%
16001618.8+1.17%

乖離値は1%前後ほどで、ほぼ問題ないレベルです。

マウスボタン

それぞれのマウスボタンについて見ていきます。

メインボタン

やや細めのセパレートボタン。プリトラベルはあまりないのですがポストトラベルは多め。Kailh GM 8.0を積んでいて、ちょい硬めのクリック感です。手前をクリックするとバコバコと振動が響くので浅く使うのは微妙かも。

メインボタンのクリック応答速度

応答速度は3.4msとやや速めです。

設定実測値
4ms3.4ms
遅延を入れて計測した当サイトでの比較用数値

デバウンスタイムはデフォルトだと4msに設定されています。1msに変更してみたところチャタリングがひどかったので1msずつ上げてテストしてみましたが、4msがギリギリチャタらない設定でした。

十分応答速度は速いので4msのままで十分でしょう。

サイドボタン

サイドボタンの位置や大きさは良いのですが、押し込んでみるとおもちゃっぽい感覚でペコペコしています。さらに硬めなので押し込む時にちょっとラグがあるというか、押したと思ったらもう少し力が必要だった…みたいなタイミングがあって、個人的には微妙な評価です。

スイッチにはホイールでよく使われるような形をしたLXAスイッチが採用されていますが、これのせいで安っぽくなってしまっているみたい。

スクロールホイール

ちょっと小ぶりなスクロールホイール。回転は粘り気があってしっかりとしたノッチ感がある硬めタイプ。

エンコーダーはALPS。クリックは誤爆が起きないくらいの軽さで押しやすく連打も容易です。

よく見るとラバーの下に雷のマークが入っています。ボルトね…!

プロファイルボタン

不思議なんですが、これDPIボタンじゃなくてプロファイルのサイクルボタンになっています。しかもソフトウェアでDPIボタンはキーの割当変更ができません

デフォルトでは4つのプロファイルが用意されていて、それぞれ 400 / 800 / 1,200 / 1,600DPI に設定されています。ですからこのボタンを押した時に一見DPIがサイクルしているように見えますが、実はプロファイルが切り替わっているだけです。

他のポーリングレートやデバウンスタイムの変更も併せて行わなければならないため手間が増えます。デフォルト状態で良いなら特に関係ないですけどね。

また対応DPIによってLEDが変化しないため、現在値を確認するのが困難です。厳密にいうとソフトでプロファイルのLEDカラーを固定するように設定すれば作り込めますが、めんどくさい…。

バッテリー

バッテリーは470mAhの大容量タイプを搭載していて、最大連続使用時間は長めです。

接続最大連続使用時間
2.4GHz110時間
Bluetooth210時間
いずれもLEDはOFF

2.4GHzだと70〜80時間くらいが平均的な長さなのでそれよりも約30%以上長いです。

三叉ケーブルはしっかりロックされますがフロント側がほんのちょっと重くなりそう。

内部構造

マウスソール前後の下に2つずつ、計4本の黒ネジが隠れています。これらを外しただけではまだ外すことができません。

なんとボトムはステッカーになっていて、剥がしてしまうとハニカム構造になっていました。

両サイドに銀の小さいネジが2本隠れているのでこれも外してしまいます。そうするとスルッと上下が分離されます。

分解させる気があんまりないんだと思うんですが、地味にめんどくさかったです。ステッカーも一度剥がすと粘着力弱くなってしまいますしね。

基板の形やバッテリー位置などやや独特です。

ソフトウェア

Fnatic OPというソフトをダウンロードして使用します。

  • プロファイル変更
  • DPI設定
  • LOD設定
  • ポーリングレート設定
  • デバウンスタイム
  • スリープ時間
  • LEDカラー変更
  • キー割当変更

注意点

Windowsでソフトをインストールした時、まずファームウェアアップデートを要求されます。しかし手順通りに行っても何も起きず、再度ファームウェアアップデーとの案内が出るという無限ループに陥りました

私はMacでソフトをインストールしてみたところ、ファームウェアアップデートが上手く動いてソフトが使えるようになりました。

この問題はどこまでの人に影響あるのか分かりませんが下手したらソフトを使えずデフォルト設定のままという可能性もあります。

発売から1年以上経過しているので、今現在ではもしかするとマイナーな人にしか影響していないのかもしれませんが、いまだに多くの人に同じ問題が起きているなら考え物です。

価格について

発売当時の定価は13,200円でしたが、現在ではかなり値下がりしているようです。

記事執筆時点での情報ですが、おおむねどこでも10,000円切るくらいで、特にAmazonだともっと安いです。

このくらいの値段なら妥当なクオリティかなと思います。

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レビューまとめ

Fnatic BOLT
総合評価
( 3 )
メリット
  • S2インスパイア形状
  • 重量は普通くらい
  • センサー遅延少なめ
  • バッテリー大容量
  • 滑るマウスソール
  • 価格はリーズナブル
デメリット
  • スイッチ周りが微妙
  • ソフトが機能しないことがある
  • デバウンスタイムによってはチャタる
  • DPIボタンがない
  • 分解しにくい

以上「Fnatic BOLT」のレビューでした。

Zowie S2インスパイア形状として使いやすい形をおり、サイドのフラットさやトップの形状でS2よりもこちらが好みという方もいるでしょう。

メインもサイドもホイールもスイッチは全体的にあまり好みの調整ではなく、特にサイドボタンは微妙でした。この辺で個人的な評価は落としているなという感じ。

デバウンスタイムは多くのマウスで最速にしてもチャタらないように調整されているものがほとんどですが、BOLTに関してはデフォルトの4msより下に設定するとひどくチャタりました。個体差もあるかもしれませんけど。

センサー遅延が少なめなのはもっと褒められていい部分ですね。マウス重量自体ややあるものの、バッテリーも容量でかいし。

以前の13,000円越えならないかな〜ってとこですが、9,000円台なら全然アリだと思います。

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Fnatic BOLT レビュー

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