Razer DeathAdder V2 Pro レビュー ついにワイヤレスとなった定番エルゴ
数あるRazerのゲーミングマウスの中でも超定番とも言える右手用エルゴマウスのデスアダーシリーズ。
センサーやクリックが刷新された「Razer DeathAdder V2」やそのミニバージョンが発売されて人気を博していましたが、さらに無線化された「Razer DeathAdder V2 Pro」が登場。
その外観と性能について見ていきます。
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概要とスペック
「Razer DeathAdder V2 Pro」はデスアダーシリーズ初のワイヤレス版です。定番ともいえるエルゴマウスの無線化は待ち望んでいた人も多いのではないでしょうか。
なにせ全世界で1,000万台以上販売されてます
低遅延無線だけではなく、Bluetooth接続が可能になっていて、複数の機器で使えるようになっています。
カラー | ブラック |
センサー | FOCUS+ |
DPI | 20,000 |
寸法 | 127 x 61.7 x 42.7 mm |
重さ | 88g |
ボタン数 | 7 |
ケーブル長 | 1.8m / Speedflex |
LEDカラー | RGB |
ソフトウェア | あり |
同梱物
有線版のデスアダーとほぼ変わらない外箱。
- マウス本体
- ケーブル
- USBドングル
- USB延長アダプター
- 取説
- ステッカー
マウス本体は黒い薄手の袋に入ってきました。
マイクロUSBケーブル。
2.4GHzのUSBドングル。
最初はマウス本体の底面に収納されています。最近無線マウスがかなり増えてきて思ったのですが、本体にドングル収納できると片付けに困らなくて良いです。
USB延長アダプター。
ドングルとマウスが離れてしまうと電波が悪くなってパフォーマンスに影響しますので、机の上にドングルを置くための延長システム。
取説とステッカー。
本マウスには「充電ドック」はついてきませんので注意しましょう。充電対応はしていますので、使うことはできます。
デザインと性能
「Razer DeathAdder V2 Pro」の見た目・シェイプは有線版の「Razer DeathAdder V2」とほぼ同じ。右手にフィットするように計算されたフォルムです。
サイズは実測でこの通りでした。やや大型タイプのマウスです。
重さは実測で 約90g でした。これは決して軽い部類とはいえず、どちらかというと重めなマウス。軽すぎるのが嫌な人にはちょうど良い重量感かもしれません。
右側が下がっているエルゴシェイプなので、手をのせた時に無理のない手の形になります。
有線版ではサイドボタンの下のみだったラバーテクスチャは、無線版ではサイド全面に拡張されました。一体型なのではがれる心配は少ないですが、好き嫌い分かれる部分かも。
ビルドクオリティ
重量も結構あるのでさすがに頑丈だろうと思ったら案の定 めちゃ頑丈です。いくら押してもびくともしないし、振ってもラトル音はしません。
センサー
センサー位置はやや前寄りです。有線版はセンターだったのですが、充電用の端子などがあるせいでこうなったと推測しています。
センサーはFOCUS+で、最大DPIは20,000。センサー周りにはマウスフィートがはられています。
センサーテスト
ポーリングレート1,000Hzで、それぞれDPIが400、800、1,600の時のセンサーテストを行いました。
400DPI
800DPI
1600DPI
xCounts、xSum両方ともに波形は良好です。
USBレシーバーの距離が重要
これはUSBレシーバーを2mほど離し、途中に障害物を挟んで計測した結果。xCountsもxSumもひどいことになっています。なるべくレシーバーとマウスを近づけないとトラッキングに異常をきたします。
LOD
初期状態でのLODは 1.8mm でした。これは かなり長い です。
Razer Synapse ソフトウェアでスマートトラッキングのトラッキングディスタンスを変更することでLODは変更可能です。
これを最短の1mmに設定すると、LODは 1.3mm になりました。もうちょっと短くなっても良いかなと思いましたが悪くない数値。
マウスフィート
マウスフィートは厚さ0.8mmのPTFEで滑りは良いです。
充電端子
この金属部分は充電ドックの通電端子。本マウスには充電ドックがついてきません が、別売りのものを買う、または「Razer Viper Ultimate」などに付属してきたものを持っていれば活用できます。
本マウスは値段がかなり高いのでドック付属かと思ってたらそんなことありませんでしたね。ドックないのに何でいきなりこんな高くなっているのか教えてもらいたい・・。
「Razer Naga Pro」はサイドプレートが全部で3種類あったので高いのは理解できたのですが、「Razer DeathAdder V2 Pro」は もうちょっと安くても良い印象 です。
バッテリー
それぞれのモードで使用した時のバッテリー持続時間は上記の通り。これはライティングを全く使用しなかった時の時間です。ライティングをONにするともっと短くなります。
マウスボタン
マウスボタンには第2世代オプティカルマウススイッチが採用されています。
最高速 0.2 ミリ秒という驚異の応答時間で、従来のメカニカルスイッチの3倍の速さを誇っています。第2世代ではそれに加えて タクタイル感が増し、クリック音や感触が従来のものより向上しています。
クリック感はちょっと軽くなり、クリック音はカチッとしつつ静かになった印象です
サイドボタンは大きくて平たく、押しやすい設計。カチカチと小気味良い音。有線版に比べてタッチは軽くなりました。
スクロールホイールは軽めのタッチで回り、コリコリとどれだけ回したかは十分わかります。下にスクロールしたときよりも、上にスクロールした時がややうるさい。
クリックは柔らかめで非常に押しやすいです。
スクロールホイールのすぐ後ろにあるのがDPIボタン。デフォルトではDPIの感度UP・DOWNです。ペコペコとしたクリック感。
底面のプロファイルボタンとスライダー式の電源スイッチ。
- 上:Bluetoothモード
- 中央:電源OFF
- 下:2.4GHzモード
このようになっています。ゲームをプレイするならUSBレシーバードングルを使って2.4GHzモードで接続。ゲームしないならBluetooth接続モードでも十分。
ちなみに電源は毎回OFFにしなくても一定時間でスリープモードに入るので放っておいても大丈夫。
ケーブル
Razer の SpeedFlex ケーブルはかなり柔らかく出来ており、地面を擦った時の抵抗も少なくなっています。1.8mと丁度よい長さ。
マウスフロントの下に接続端子がありますので、ここに接続。このスキマがかなり狭いので、市販品だと接続できない可能性が高いです。
しっかりハマるとスキマが全部埋まります。これがマイクロUSBじゃなくてType-Cだったらなぁ・・。
ケーブルブッシュはちょっと長め。地面とは並行になっています。
ライティング
1,680万色から選べる Razer Chroma RGB。ソフトウェアを通して細かい設定が可能です。
光るのはこのロゴ部分だけ。
ソフトウェア
Razer Synapse に対応。
トータルで7つのボタン(+マウススクロール上・下)のキーバインドをアサインできます。
感度設定の変更が可能。私は基本800しか使わないので、ステージの数を2つに減らして400と800だけにしています。感度触らないなら別に何もしなくてもOKです。
その他ライティングの設定やスリープモードに入る時間などを設定できます。
持ち方とそれぞれの使用感
大きめサイズのエルゴマウスだけあって、かぶせ持ちが最適。
かぶせ持ち | つかみ持ち | つまみ持ち |
---|---|---|
◎ | ◯ | ◯ |
かぶせ持ち
大きめサイズのエルゴシェイプなのでかぶせ持ちはしっくりきます。手が小さい人には大きすぎるかもしれません。
つかみ持ち
マウスボタンはやや高めですが、つかみ持ちはまずまず。
つまみ持ち
つまみ持ちは問題ありませんが、88gとそれなりに重いのでつまむならもっと軽いマウスがおすすめ。例えば「Finalmouse Ultralight 2」とか。サイドボタンは大きいので押しやすいです。
レビューまとめ
- 良いところ
-
- ロングセラーデスアダーの無線化
- 右手にしっくりくるシェイプ
- カチッとした第2世代オプティカルスイッチ
- 2.4GHzとBLEのデュアル無線
- かぶせ持ちに最適な大型マウス
- イマイチなところ
-
- 高いのに充電ドックが付属しない
- 実測90gとまぁまぁ重い
「Razer DeathAdder V2 Pro」はデスアダーを愛してやまない人にとっては無線版というだけでも嬉しいマウス。
今までモタッと鈍くて微妙なクリック音だったオプティカルスイッチですが、第2世代になって確かにクリック音は以前のものと比べて良くなりました。
「充電ドックがついてこないにしては値段高くない?」とか「ちょっと重くない?」とか思うところはありますが、デスアダーのようなFPS向けエルゴ無線マウスが欲しい人には良い選択肢となるでしょう。