Xtrfy M42 Wireless レビュー。左右対称のモジュラーシェルワイヤレスマウス
Xtrfyから発売されているワイヤレスゲーミングマウス「Xtrfy M42 Wireless」をレビューしていきます。
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概要とスペック
エルゴシェイプの「M4 Wireless」に続き、左右対称形である「M42」がワイヤレス化しました。
2.4GHzのラグフリーワイヤレスで競技シーンでも快適に使用可能。
M4Wで特徴的だった重心移動を含めて全体的なデザインや機能を継承しています。
M42の有線版はマグネットのみでシェル換装が行えていましたが、M4Wと同じくネジで3点止めされる仕様になっています。
値段はM4Wと一緒で、昨今の円安・素材不足で物価が上昇しているなか頑張っていると言えます。
カラー | 黒 / 白 |
接続 | 2.4GHz 無線 |
シェイプ | 左右対称 |
センサー | PixArt PAW 3370 |
DPI | 19,000 |
ポーリングレート | ~1,000Hz |
寸法 | 118.5 x 55.0 x 37.5 mm |
重さ | 68g |
ボタン数 | 6 |
ライティング | あり |
ケーブル | EZCord Pro 1.8m |
オンボードメモリ | プロファイル x 1 |
ソフトウェア | なし |
外箱。
- マウス本体
- 替えのモジュラーシェル
- USBレシーバー
- USB延長アダプター
- USB-Cケーブル
- 精密プラスドライバー
- キーキャップ x 2
- 予備のマウスフィート
- クイックガイド
外観と性能
「Xtrfy M42 Wireless」は左右対称形であるM42をワイヤレス化したモデルです。
この前に発売されたM4のワイヤレスは右手用エルゴシェイプなので、選べる形状が増えました。
トップシェルは軽量化のために円状の穴があいています。
マットコーティングでグリップ力はほどほど。汗をかくと滑ります。
このシェルは別のものに付け替え可能となっています。
用意されているのはカーブゆるめなものとカーブきつめなものの2種類
3Dプリンター駆使すれば自分好みに微調整して作ることもできそうですが、私にはそんな技術ないので妄想です。
接続端子はUSB-C。
充電用のケーブルはしなやかなEZCord Proの1.8m。
延長アダプターとUSBレシーバーを接続してマウスの近くまで持ってくるのがおすすめ。
ビルドクオリティは高く、サイドやトップに負荷をかけても軋むようなことはほとんどありません。
M4Wも良かったのですが、トップシェルのはまりかたによっては軋むことがありました。
M42Wではより改善されている印象です。さらに、強く振っても音は一切鳴りません。
サイズと重さ
サイズは実測で 118.5 x 55.0 x 37.5 (LxWxH) mm でした。
シェルはカーブがきつめなタイプを装着して計測。
細かい数値は前後するかと思いますが、やや小型なSサイズという分類です。
超軽量…と謳っているけど穴あきの小型マウスで60g後半は2022年中盤としては普通ですね。
重いとは思わないけど軽くもないみたいな。
つまみもちならトップシェルとネジをなくすことで5g弱ほど軽量化できます。
有線版のM42は62.1gでしたので、ワイヤレス化に伴い6gほど増加したことになります。
Xtrfyはライティングにも力入れてるんですが、ワイヤレスは思い切って全部なくしちゃってもいいんじゃないかなぁというのが私見。
そうすればもっと軽量化できますしね。
シェイプをみてみる
シェルはカーブきつめを装着しています。
マウスボタンはロープロファイル気味。正面から見るとわかりやすいのですが、マウスボタンはくぼんでおらず弧を描いています。
以前はフィット感いいなと思ったのですが、久々に持ったらやや外側に指が滑りがちで慣れが必要でした。
でも好きな人には好きな形だと思います。
サイドはフロント側が細めで、リア側がふくらんでいます。
まんべんなくサイドも穴抜きされているので、苦手な人はグリップテープ推奨。
持ち方と使用感
私の手のサイズは縦幅が18.5cm、横幅が10.5cmくらいです。
これらは個人的な感想で、持ち方や感じ方は人それぞれ違いますので参考程度にお願いします。
かぶせ持ち
かぶせるには結構小さめなマウスなので、手が小さい方とは相性が良いかも。
手が大きい人はつまみとかになってくると思います。
サイドは割とストンと急な角度で落ちるため、右サイド側の薬指や小指がやや窮屈に感じます。
つかみ持ち
カーブきつめのトップシェルを使うと手の腹への収まりが良いです。
サイドのカーブはなだらかに奥へすぼんでいくので、つかんで手前に引っ張るには良いとっかかりです。
ロープロファイルでメインボタンも押しやすい。
つまみ持ち
小型マウスなのでつまみ持ちは相性が良いです。
浅く持ってマウスボタンの手前側を押してもクリック感が悪くないのもポイント高い。
なだらかなシェルの方が適性ありそうですけど、なんならトップシェル外しても使えそうですね。
バッテリー
バッテリーは公式によると75時間。
おそらくライティングオフの状態かなと推測しますが、ワイヤレスゲーミングマウスとしては一般的な長さです。
ライティングオンの状態で使うと消耗が早く感じるので、充電が面倒な方はライティングオフでの使用が推奨です。
万が一バッテリーが切れても付属のケーブルがそこそこしなやかなので、有線にして耐えることができます。
巻きぐせは地味についてきたので、ほどいて慣らしておくのが良さげ。
センサー
フラッグシップマウスでよく採用される精度の高い「PixArt PAW 3370」センサーを搭載。
位置はほぼセンターです。
最大DPIは19,000、IPSが400、最大加速度は50(G)です。
ポーリングレートを1,000Hzに設定し、DPIをそれぞれ400、800、1200、1600にして変更しながらセンサーテストを行いました。
xCountでは少し点が乱れましたが、xSumでは乱れなく綺麗でしたのでセンサーは問題ありません。
DPIがズレているか、マウスを10cm移動させて計測してみたところ、800DPIで840DPIほどとなりました。M4Wは調整が完璧でほぼズレがなかったのですが、M42Wではちょっとありますね。
LOD
LODは 0.8mm でした。短くて優秀です。
デフォルトでLOD設定は「低」になっていますが「高」にも変更できます。
「高」にした時のLODは 1.8mm でした。
マウスフィート
PTFEマウスフィートは前方と後方に1枚ずつ貼られています。
サイトから100%の表記が消えているため充填剤が使用されていると推測されますが、滑りは良好です。
オプションで、予備のマウスフィートについているセンサー用のマウスフィートを足すことが可能。
エッジの丸め処理は丁寧で引っかかりは感じません。
柔らかいマウスパッドを使っても快適です。
マウスボタン
それぞれのマウスボタンについて見ていきます。
メインボタン
メインボタンはKailh GM 8.0が採用されており、カチッとクリスピーでキレのあるクリック感です。
手前側を押してもクリック感の変化は少ないです。穴があいているギリギリまでは良くて、穴あき部分はやや跳ね返りの振動が目立ってきます。
クリックはそんなに硬くなく、ストロークも短めで連打しやすいです。
サイドボタン
サイドボタンはM4Wと比べてフワッとしたプリトラベルが減りました。
歯切れ良さがアップしていて、悪くないと思います。
スクロールホイール
タクタイル感強めで少し硬いまわし心地。
スルスルと力を入れずに回したい人には微妙かもしれませんが、ノッチがはっきりしています。
ちょっと上方向にスクロールしたときがうるさいかも。個体差の可能性もあります。
クリック感はちょい硬めなので連打はしにくいかな。
個人的にはもうほんのちょっと軽いと押しやすくて好き。
マルチファンクションボタン
ホイールすぐ後ろに位置するボタンで、いわゆる一般的なマウスにおけるDPIボタン。
Xtrfyでは底の電源スイッチがスライダー式になっており、四段階で止まります。
例えばCPIの位置でファンクションボタンを押せばCPIが変わるし、RGBだとライティング設定が行えるようになります。
設定が全て済んだら、最終的には1番右のPGDNボタンにセットして使うのがおすすめ。
ゲーム内のボタン割り当てにて機能を振り分けられるので、使えるボタンが1つ増えます。
まぁ…このボタンって指を伸ばしにくいので優先順位は低い機能に割り当てるのが良いです。
ライティング
スクロールホイールと内部が光るようになっています。
内部のライティングはXtrfyのロゴが描かれた半透明なカバーが被さっていて、ぼんやりと光ります。
ライティングパターンは全部で6種類あります。全てマウス本体で設定可能。
輝度も調整できますので、バッテリー寿命が気になるけどライティングは残したい!という方はいじってみてください。
Xtrfy M42 Wirelessの特徴
本マウスの特徴について紹介。
トップシェルの交換が可能
M42 Wirelessの大きな特徴の1つがモジュラーシェル。
トップシェルを別のものに取り替えられます。
シェルはネジで3点止めされています。
付属の精密ドライバーで外してあげます。
ネジは小さいのですが磁力でくっつくので外す時もはめる時も楽。
キーキャップと比べてもこれくらい小さいネジなのでなくさないように。
ネジが外れたら後ろから浮かせてシェルを外します。
左がゆるやかなカーブ。右きつめのカーブ。
自分の持ち方に合う好みのシェルを使いましょう。
ちなみにネジをはめなおさなくてもビルドクオリティ結構高いと思います。
推奨はされないだろうけど、めんどくさがり屋にはアリかと。
重心位置を移動できる
センサーの近くにある2つのネジを移動させると重心移動ができます。
ネジは完全には外れません。あくまで緩めるだけなので、回し過ぎに注意です。
両方のネジを緩めたら、ドライバーを差し込んだままネジを上下にスライドさせます。
Xtrfyカバーの奥に見えてるのがバッテリーを乗せたケース。
上はM4Wを分解した画像ですが、中央のXtrfyとかかれた黒いケースの中にバッテリーが格納されています。
これを前後させることによって重心を移動させています。
フロント寄りかリア寄りか、極端に動かすと重心移動はなんとなく分かります。
すべてドライバーレスで完結
Xtrfyはマウス本体のみでさまざまな設定を変更可能です。
いわゆるソフトウェアのないドライバーレス。
- DPI
- ポーリングレート
- LOD
- デバウンスタイム
- ライティングパターン
マウスを出先に持って行っても設定変更に困らないことや、余計なソフトをインストールしなくても良いといったメリットが挙げられます。
その分、マクロが使えないとか、プロファイルを分けられないみたいなデメリット部分もあります。
マクロ使わないならドライバーレスの方が楽だと思います。
また、複数のPCを使う人なんかにもおすすめ。
M4Wと比較
右手用エルゴシェイプの「M4 Wireless」と比較しました。
そもそもシェイプが全然違いますが、サイズ的にはM4Wの方が一回り大きいです。
ただしモジュラーシェルや重心移動を含むほとんどのスペックは同一と考えても良いでしょう。
M42Wではモジュラーシェルを外すための小さいくぼみがあるのでちょっと外しやすい。
M42有線と比較
有線版のM42と比較してみます。
サイズ的には同一と考えて問題ありませんが、センサー位置は有線版よりも無線版の方がフロント寄りです。
マウス後方のマウスフィートはネジの関係で形が異なります。
M42ではシェルがマグネットでつけ外しするだけのお手軽仕様だったのに対し、M42Wはネジで止めます。
マグネットだけでも十分ビルドクオリティ良いと思ってたんですが、より堅牢にしたかったのかな。
また、サイドからフロントへぐるっと半周するライティングはワイヤレス版ではなくなっています。
ライティングはバッテリーを浪費するので良い判断ですが、最近ではむしろ「一切なくてもいい」とも感じます。
この辺はメーカーのこだわりもあるとは思いますが。
Xtrfy M42 Wirelessのレビューまとめ
以上「Xtrfy M42 Wireless」のレビューでした。
- 小型な左右対称型マウス
- 68gとほどほどの軽さ
- モジュラーシェルでシェイプチェンジ
- 重心を前後に調整可能
- ソフトウェアいらずのドライバーレス
- 値段は頑張ってる
M4Wが中型エルゴだったのに対し、M42Wは小型な左右対称型。このサイズ感もシェイプのワイヤレスって求めている人結構いますよね。
しかもシェルの形状が変わるので、マウス1つで2つ分のお得感あります。つまり、他のマウスに比べてシェイプで失敗する確率が低い。
全体穴あきで60g後半は軽いとは言えませんが、今時は軽さが全てじゃないので色んな魅力が詰まったXtrfyのマウスはオススメ。