Endgame Gear XM1 RGB レビュー。見た目にもこだわったスケルトンマウス
Endgame Gearから発売されているゲーミングマウス「XM1 RGB」をレビューしていきます。
本製品はレビューサンプルをご提供いただきました
概要とスペック
「Endgame Gear XM1 RGB」は人気のあったXM1にライティングが追加されたバージョン。
私が持っている初期のXM1は硬いラバーケーブルなどイマイチな部分も少なからずあったのですが、ユーザーのフィードバックを受けてどんどんと改善されていきました。その改善版の機能を引き継ぎつつ、さらにライティングが加わりました。
元々のXM1は黒と白のみでしたが、現在ではカラーバリエーションが増えています。マットコーティングには黒と白に加えてダークフロスト、そしてグロッシーコーティングとしてダークリフレックスが登場。
基本的なシェイプや機能はそのままですが、ライトの分重量は重くなっている点には注意です。
現在発売されている「XM1r」には最新のセンサーが搭載されており、70gと軽いため見た目にこだわらないのであればそちらの方もチェックしてみた方が良いかも。
カラー | 4種類 |
接続 | 有線 |
シェイプ | 左右対称 |
センサー | PixArt PMW 3389 |
DPI | 16,000 |
ポーリングレート | ~1,000Hz |
寸法 | 122 x 65.8 x 38.2 mm |
重さ | 78g – 82g |
ボタン数 | 6 |
マウススイッチ | Kailh 4.0 GM |
ライティング | あり |
ケーブル | Flex Cord 1.8m |
オンボードメモリ | プロファイル x 1 |
ソフトウェア | あり |
さらに詳しい技術仕様に関しては正規代理店アーキサイトをご覧ください。
同梱物
各サイドから見た外箱。裏面には様々な言語でスペックについて書かれています。主にヨーロッパ系なのかな、日本語はありません。
- マウス本体
- クイックガイド
デザインと性能
「XM1 RGB」は競技性重視のマウスに少しカジュアルさを足して、ファッション性にも力を入れたモデル。名前にRGBって入ってるくらいですからね、もしこのRGBライティングがいらないっていうなら間違いなく「XM1r」買ったほうが良いです。
カラーはダークリフレックスなのですが、めちゃくちゃ反射します。
今回消しものが多くて雑になってる部分もありますが大目に見てください
XM1シリーズには元々シンプルな見た目のデザインしかありませんでしたが、このXM1 RGBシリーズでは通常の「ブラック」と「ホワイト」に加えて、「ダークフロスト」と「ダークリフレックス」という2種類のデザインが追加されました。
ブラック・ホワイト・ダークフロストはマットタイプのコーティングで、ダークリフレックスのみ光沢のあるグロッシーコーティングです。
ややスモークがかったシースルー仕様なので、中の基盤がある程度見えるようになっています。
光沢のあるグロッシーモデルは手が乾いたドライハンドの人にはグリップ力が高いのですが、湿ったウェットハンドの場合はツルツル滑る可能性があります。
もしよく手汗をかいたり手が湿っているならドライコーティングとなる「ダークフロスト」の方が合っているかもしれません。
後方シェルのロゴ部分。この付近はスリガラス状になっていて光が拡散されます。LEDの発光部が直接見えるとかなり煩わしいので、それをガードする役割ですね。
グロッシータイプの宿命で、指紋汚れなどは目視できるくらいにはつきます。ライトの反射によっては結構目立ちますので、たまに掃除してあげましょう。
各サイドから見たシェイプ
各サイドからの見た目。
従来のXM1シリーズとシェイプ的な変更はありません。左右対称形の有線ゲーミングマウスですが、サイドボタンは左側のみなので実質右手用。ロープロファイルでフラットなマウスボタンと後方シェルのふくらみが特徴です。
トップから見ると寸胴系ですが、底面を見るとしっかりくびれてひょうたん型になっていることが分かります。
センサー位置はちょっとだけフロント寄り。
サイズと重さ
サイズは実測で 122(長さ)x 57.5(グリップ幅)x 37.8(高さ)mm です。ロープロファイルなMサイズ。
重さは実測で 78.7g でした。
XM1rが70gとなりますので、RGBが追加されたぶん8.7gほど重くなっています。
重量比で考えると、1.12:1でした。このマウスのサイズにしては比較的重いです。XM1rの70gで考えると1:1になります。
ビルドクオリティ
ビルドクオリティは極めて優秀で、どこを押してもビクともしません。軋むような音は一切聴こえませんでした。
強く振るとホイールがほんの少しだけ動く音を立てますが、全く気にならないレベルです。
センサー
センサーは「PixArt PMW 3389」が搭載されていて、最大DPIは16,000です。
センサーテスト
ポーリングレート1,000HzでDPIが400、800、1,600の時のセンサーテストを行いました。
400DPI
800DPI
1600DPI
xCountsではスパイクがあって少しだけポジティブアクセルが発生しているようですが、xSumではいずれも綺麗な波を描いていて問題ない性能です。
500Hzポーリングレート
ポーリングレートを500HzにするとxCountsも綺麗な波を描くようになります。
LOD
LODは 1.0mm でした。短くて優秀です。
デフォルトでは2.0mm設定になっているのですが、実測だと1.0mmです。これをソフトで3.0mmに変えると、今度は本当に3.0mm以上になります。ちょっと長すぎかな。
マウスフィート
マウスフィートは前後に大きめなものが1枚ずつ貼られています。センサー周りにはありません。
PTFEの0.8mmタイプ。滑りは良いです。エッジの丸め処理はほどほど。ちょっと角が立つかなってところはありますが、問題ない範囲でした。
オプション品を別途購入して、小型マウスフィートに変更することもできます。小型にするとマウスパッドとの接地面が減って滑りやすくなります。
マウスボタン
それぞれのマウスボタンについて見ていきます。
メインボタン
セパレートタイプのメインボタンで、フロント全てがボタンの幅広仕様。
スイッチにはKailh 4.0 GMが採用されています。押し心地はXM1rに比べるとやや硬め。ストロークが浅めではね返りは良く、歯切れのよいクリック感なので連打はしやすいです。
プリトラベルもポストトラベルもほぼなくて安定しています。マウスを浅く持っても一定の押し心地で優秀。
サイドボタン
フロント側が短くて、リア側が長くて大きめなサイドボタン。丸みを帯びたシェイプをしていてさわり心地は良いです。
ほどよいサイズ感と、指に少しひっかかるかどうか程度の高さで押しやすい。フロント側のボタン5はカチッとしていますが、リア側のボタン4はややプリトラベルとポストトラベルが多めでフワッとしています。
スクロールホイール
ボタンはKailhのタクタイルスイッチ、エンコーダーはALPSです。ちょっと小ぶりなサイズ。小さくてフロント側に位置しているので、指を意識して伸ばさないと触りにくい感覚があります。
軽めの回し心地ですが、しっかりノッチ感があるので使いやすいです。どちらに回しても一定の音とフィーリング。
クリックの硬さは問題なく、連打も可能。
DPIボタン
底面に配置されているDPIボタンはポーリングレートボタンも兼ねています。そこそこサイズが大きいので押しやすいです。
ポーリングレートはボタン長押しで変更可能で、2つあるインジケーターの組み合わせで判断します。左のみ光っていたら250Hz、右のみ光っていたら500Hz、両方光っていたら1000Hzです。
一度押すとLEDインジケーターの色が変わり、DPIがサイクルしていきます。
デフォルトでは 400・800・1600・3200となっています。ステージの数は4つから増やすことはできませんが減らすことは可能で、それぞれ50単位で変更することができます。
ケーブル
ケーブルは1.8mある Flex Cord 2.0 というパラコードタイプ。比較的柔らかく、取り回しやすいケーブルです。
初期のXM1はラバーケーブルだったので、それに比べると大分良くなりました。「XM1r」でも本ケーブルが採用されています。
ブッシュはほんの少しだけ上向きになっていて、マウスパッドと干渉しにくいように配慮されています。
ライティング
底の縁をほぼ一周するようにシームレスに繋がるライティングバー。さらにEndgame Gearのロゴ部分はスリガラス状になっており、奥で光るLEDがぼんやりと綺麗に見えます。
ちなみに後方のベース部分はプレートのようになっていて全面が薄く光ります。
ライティングのパターンは5種類ほど用意されています。色がRGBで切り替わっていく「Color Cycle」がおすすめ。ウェーブのようになる「Color Flow」は、ライトが段階的にしか変わらないのでスムーズさに欠けます。
ソフトウェア
公式サイトのダウンロードページで「XM1 RGB Configuration Software」をダウンロードします。
基本的に英語のみですけどそんな難しいことはありません。
ボタンアサイン、DPIステージ、LOD、ライティングの変更などが可能。また、ファームウェアのアップデートもこちらから行えます。
持ち方と使用感
一般的な持ち方とされる「かぶせ持ち」「つかみ持ち」「つまみ持ち」の3つで持った使用感について見ていきます。
これらは個人的な感想で、持ち方や感じ方は人それぞれ違いますので参考程度にお願いします。
かぶせ持ち | つかみ持ち | つまみ持ち |
---|---|---|
△ | ◎ | ◯ |
かぶせ持ち
フロントが低めで後方のふくらみが大きく、トップシェルのカーブ的にかぶせ持ちすると指の関節部分が浮いてしまいます。
かなり浅く持てばまだフィット感はありますが、あまり相性は良くないと思います。
つかみ持ち
シェル後方のコブにちょうど手のひらが引っかかり、くびれたサイドも握り込みやすい。つかみ持ちは相性が非常に良いです。
マウスボタンの幅が広いため、人差し指と薬指を自由な位置におけるのも良いですね。
つまみ持ち
グリップ幅が太すぎず、くびれもあるためホールドしやすいです。長さ的に短いわけではありませんが、可動域は確保しやすく使いやすいです。
浅く持ってもクリックが安定しているのもポイントが高い
レビューまとめ
- 良いところ
-
- XM1にライティング+のカジュアル版
- 持ちやすいシェイプはそのまま
- カラーは4種類でユニークなデザインも
- グロッシーとマットから選べる
- クリック感は良いKailh 4.0 GM
- 柔らかい布巻きケーブル
- PMW3389センサー搭載
- 値段はリーズナブル
- イマイチなところ
-
- 重量は9g弱ほど重くなった
- ライトがいらないならXM1rの方が良い
- 予備マウスフィートがない
以上「Endgame Gear XM1 RGB」のレビューでした。
ダークリフレックスの反射には写真を撮る時に悩まされましたが、スケルトンタイプって結構面白いですよね。ライティングも中で反射したりして綺麗ですし。
メインクリックはKailh 4.0 GMは8.0よりも少し硬めに感じましたが、クリスピーで押しやすいです。そもそも4.0って8.0よりも硬くて音は大きめなのですが、この4.0はチューニングされているので軽めになっています。
マウスとしての性能は申し分ないのですが、ライティングが特に必要ないと感じる場合は「XM1r」の方がセンサーは最新だし重量も軽いので、そっちの方が普通におすすめです。
私はXM1r派かな
重さとかを引き換えにしても、どうしてもRGBが欲しい人向けのオプションですね。
- つかみ持ち派の人
- XM1は好きだけど、ライティングが欲しかった人
- シースルーデザインが気に入った人