
Pulsar Feinmann F01 Noctua Edition レビュー

マウスの中にファンが入っている…。
それだけでも十分にユニークな製品ですが、そのファンを作っているのが、PCパーツメーカーとして有名なNoctua。
Noctuaといえば、静音性と冷却性能を両立したCPUクーラーやケースファンの定番ブランド。
独特のブラウン系カラーでも知られています。
そんなNoctua製ファンをゲーミングマウスへ搭載したのが、Pulsar Feinmann F01 Noctua Editionです。
一見ネタ製品に見えますが、ファンは実際に手のひらへ風を届け、手の蒸れを軽減してくれます。
ファンの風量や動作音、操作感、バッテリー持続時間まで確認しました。
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Feinmann F01 Noctua Editionとは
ベースとなるFeinmann F01は、Pulsarの定番エルゴノミクスマウス Xlite シリーズの形状をもとに作られたプレミアムモデルです。
通常のFeinmann F01は、マグネシウム合金製の穴あきシェルを採用し、約46gまで軽量化。
さらに、充電ドックを兼ねた8Kレシーバーも付属していました。
Noctua Editionは、そこへNoctua製の40mmファンを搭載した特別仕様です。
| 項目 | Feinmann F01 Noctua Edition |
|---|---|
| シェル素材 | カーボンコンポジット |
| 実測重量 | 約72.6g |
| サイズ | 121.7×66.5×43.3mm |
| センサー | Pulsar XS-2 |
| 最大DPI | 42,000DPI |
| MCU | Nordic nRF54L15 |
| 最大ポーリングレート | 8,000Hz |
| バッテリー容量 | 500mAh |
| 搭載ファン | Noctua NF-A4x10 5V PWM |
| 価格 | 28,600円 |
シェルはマグネシウム合金ではなく、カーボンコンポジットへ変更されています。
通常のFeinmann F01に付属していた充電ドックもありません。
そして、実測重量は72.6g。46g前後だった通常モデルと比べると、かなり重くなっています。
ファンを内蔵する以上、ある程度の重量増加は仕方ないかなと。
Noctua製40mmファンをマウスに搭載

搭載されているファンは、Noctua NF-A4x10 5V PWMです。
小型機器の冷却にも使われる40mmサイズのファンですが、本製品ではマウスの中央へ大胆に組み込まれています。
ファンは真上へ向けて取り付けられているわけではなく、やや手前へ傾けつつ、少し右側を向いています。手のひらへ効率よく風を当てるための角度と考えられ、実際に握ると手のひら中央付近へ風が届きます。
弱い設定なら驚くほど静か
ファン付きマウスと聞いて心配だったのが動作音と振動。
過去にもファンを内蔵したゲーミングマウスは存在しましたが、製品によってはファンの音や振動が大きく、ゲームどころではないものもありました。
しかし、F01 Noctua Editionの弱いファン設定は驚くほど静かなんですよhね。
ファンレベル1では、耳元までマウスを持ってきても音がよく分からないレベルでした。
室内の空調やPCファンの方が大きく聞こえます。
それでいて、手のひらにはほんのりと風が届く。
最初は手のひら中央が少しくすぐったく感じるかもしれませんが、しばらく使うと気にならなくなりました。
設定画面上ではファンの停止を含む5段階が用意されており、実際にファンが回る強度は4段階です。
レベルを上げると、当然ながら風量と動作音が増えていきます。
中間より上の設定になるとファン音が分かるようになり、最大ではそれなりに音が聞こえます。
ごくわずかな振動も感じました。
Noctuaだから最大設定でも無音、というわけではありません。
ただし、普段使いしやすいレベル1から2では非常に静かです。
ファン付きマウスとしては、かなり完成度高いんじゃないかこれは。
手汗対策として効果はあるのか

当然ですが、風量は外でよく使うようなハンディファンみたいに強力ではありません。
あくまで、手のひら中央へ継続的に風を送り、マウスと手の間にこもる湿気を逃がすイメージ。
実際に使うと、手のひらの蒸れた感覚は軽減される感じがあって、しかも中央から当たった風が指の付け根の間を抜けていくため、想像していたよりも涼しく感じます。
長時間ゲームをしているときの不快感を減らす効果はあるなーと。
特に、手汗でマウスが滑りやすくなる人や、手のひらとマウスが密着するかぶせ持ちの人は恩恵を感じやすいでしょう。
一方で、もともと手汗をあまりかかない人にとってはあまり魅力的じゃないかも。
72.6gの重さは無視できない
ファンが搭載されていることによる実測72.6gという重量。
現在の軽量ゲーミングマウスは50g前後が珍しくなく、40gを切る製品も増えています。そうした製品に慣れていると、F01 Noctua Editionを持った瞬間にはっきりと重さを感じます。
ただ、xlite系はかぶせ持ちで安定させやすいため、重量とのバランス自体はその辺りで相殺するつもりなのかなと。
形状の安定感やファン機能を楽しむための製品です。
コーティングは滑りやすい
重量があるがゆえに気になったのが、表面のグリップ性能です。
コーティングは比較的滑りやすく、72.6gの本体を持ち上げる際に少し心もとなさがあります。
手が乾燥している状態では特に滑りやすく、サイドを強めに握る必要がありました。
ファンによって手の蒸れを軽減する製品ですが、手が乾くほど表面をグリップしにくくなるという、少し皮肉な組み合わせでもあります。
安定して持ち上げたい場合は、左右のサイドへグリップテープを貼るのがおすすめです。
サイズはXlite Mediumに近い

本体サイズは、121.7×66.5×43.3mm。
通常のFeinmann F01は、Xlite MiniとMediumの中間にあたる絶妙なサイズでした。
一方、Noctua Editionは通常のXlite Mediumに近いサイズ感です。ファンや内部構造を収めるために、少し大きくなったのかもしれない。分からんけど。
Feinmannという名称が残されている理由は、通常のXliteでは廃止された大胆な穴あきシェルを踏襲しているためじゃないかと思ってます。
メインクリックは可もなく不可もなく

メインボタンにはPulsar Optical Switchが採用されており、クリック感は普通といえば普通。
なんですが、押したあとにわずかな反響や振動が伝わります。
個人的には、もう少しソリッドで歯切れの良いクリック感の方が好みです。
サイドボタンは大きく平たい形状で、指を置きやすくなっています。
プリトラベルがあり、押した感触は少し柔らかめ。
操作性は悪くありませんが、クリック音はやや大きめです。
スクロールホイールは軽く回るタイプで、ノッチ感は控えめです。
1ステップごとの区切りは薄く、滑らかさを重視したような感触。
ホイールクリックは引っ掛かりもなく、比較的押しやすいです。
XS-2センサーと8,000Hzに対応
センサーには、Pulsarの最新世代となるXS-2を搭載しています。
最大DPIは42,000DPI。
MCUにはNordic nRF54L15が採用され、最大8,000Hzのポーリングレートにも対応。
ファン機能に注目が集まる製品ですが、ゲーミングマウスとしての基本スペックは最新クラスです。
センサー性能やワイヤレス接続について、実際のゲームで気になる問題はありませんでした。
ファンの強さでバッテリー持続時間が激変
F01 Noctua Editionには500mAhのバッテリーが搭載されています。
一般的なゲーミングマウスとしては比較的大きな容量ですが、ファンを回し続けるため、設定によってバッテリー持続時間が大きく変わります。
実際に条件を変えて計測した結果は以下のとおり。
ポーリングレート 8,000Hz
ターボモード ON
ファンレベル1
100%
492分
58%
ポーリングレート 8,000Hz
ターボモード ON
ファンレベル4
100%
148分
60%
ポーリングレート 4,000Hz
ターボモード OFF
ファンレベル4
100%
120分
70%
| 設定 | 計測結果 | 推定持続時間 |
|---|---|---|
| 8,000Hz/Turbo ON/ファンLv.1 | 8時間12分で100%→58% | 約19時間30分 |
| 8,000Hz/Turbo ON/ファン最大 | 2時間28分で100%→60% | 約6時間 |
| 4,000Hz/Turbo OFF/ファン最大 | 約2時間で100%→70% | 約6~7時間 |
ファンレベル1では、8,000HzとTurbo Modeを有効にした状態でも20時間弱は使える計算です。
問題はファンを最大にした場合。
8,000Hz、Turbo Mode ONでは、2時間28分で40%も消費しました。約6時間しか持ちません。
ポーリングレートを4,000Hzへ落とし、Turbo Modeを無効にしても、ファン最大では推定6時間前後。
設定を軽くしても大きくは改善しませんでした。
つまり、ポーリングレートやTurbo Modeではなく、ファンの強さの影響レベルが最も大きいです。
日常的に使うなら、ファンレベル1か2が現実的。
最大風量は、短時間だけ手を冷やしたい場面に限定した方がいいかも。
LINK 2ドングルからファンを変更できる
付属するLink 2ドングルは、8,000Hz対応のワイヤレスレシーバー。
ドングル本体に2つのボタンがあり、右側はDPI変更に固定されていますが、左側のボタンには好きな機能を割り当てられます。
F01 Noctua Editionでは、この左ボタンにファンモードの変更を割り当てると便利です。
ゲーム中にWebドライバーを開かなくても、ドングルのボタンからファンの強さを切り替えられます。
といったものの、マウスボタンとホイールの組み合わせでもレベルは変更可能です。
ただこういう組み合わせ系って忘れちゃうんですよね。ボタン1発が楽。
Webドライバーに対応
設定には、PulsarのWebドライバー Bibimbap を使用します。
ブラウザ上から利用できるため、専用ソフトウェアをPCへインストールする必要はありません。
設定できる主な項目は以下のとおりです。
- ボタン割り当て
- DPI
- ポーリングレート
- センサーアングル
- Motion Sync
- LOD
- デバウンスタイム
- Turbo Mode
- ファンモード
- マクロ
- Link 2ドングルのボタン割り当て
- ファームウェアアップデート
F01 Noctua Editionならではの項目はファンモードです。
価格は28,600円
販売価格は28,600円です。
Xlite V4とかCrazyLightが15,000円前後で購入できることを考えると、さすがに高いね。
性能だけを比較すれば、より軽く、安く、クリックやコーティングの完成度が高いマウスは数多くあります。
F01 Noctua Editionの価格差はやはりNoctuaのファン。これに尽きる。
どんな人におすすめか
F01 Noctua Editionがおすすめなのは…
- 手汗や手のひらの蒸れに悩んでいる人
- かぶせ持ちでXlite系の形状が好きな人
- Noctua製品や自作PCが好きな人
- 人とは違うゲーミングデバイスが欲しい人
一方で、軽さを最優先する場合や手汗に悩まされていない人は特にという感じかな。
まとめ
Pulsar Feinmann F01 Noctua Editionは、マウスへファンを搭載するという一見ネタのような発想を、PulsarとNoctuaの力で本気の製品に仕上げたゲーミングマウス。
弱い設定ならファンは非常に静かで、手のひらにもふんわり風を感じます。
手汗や蒸れを軽減するという機能は、決して飾りではありません。
一方で、72.6gの重量、滑りやすいコーティング、28,600円という価格は弱点といえば弱点かなと。
ファン最大時にはバッテリー持続時間が約6時間まで短くなるため、弱い設定で使うのが安牌でしょう。
このマウス、スペックだけでは説明できない魅力があります。
ネタのように見えて、ファン機能は本物。












