
今NASを選ぶならコレだろ!Ugreen NASync DXP2800 / DXP4800 Plus レビュー

最近は4Kで動画撮影するのが当たり前になってきました。
特にiPhone 17 ProにしてからProResでバンバン動画撮っているのですが、1分も撮ったら4GBとかザラです。とんでもなくストレージの容量を食う。
恐らく動画編集している方の多くは、外付けのHDDやSSDを使っていると思いますが、今回紹介したいのはNAS。
やっぱり今だにNASって敷居が高いのか、知り合いに聞いても使っていない人ばかり。でもめちゃくちゃ便利なので、絶対に知って欲しい。
タップできるもくじ
NASとは
NASは「Network Attached Storage」の略で、LANケーブルを使ってデータ通信するストレージのこと。
NASの主だった特徴について少し解説してみます。
耐久性能が高い

まず一つ目のポイントは、複数のHDDを搭載し、RAID構成を組めることです。
これにより、もし1台のHDDが故障してもデータを補完・修復できるため、障害への耐性が非常に高くなります。
大切なデータを安心して管理できるのが大きなメリット。
ちなみに私はDXP2800を使っていたのでRAID1構成。これはミラーリングなので障害耐性はさほど強くありませんが、今回DXP4800 PlusにしたのでRAID5かRAID6に切り替えていこうと考えています。
デバイスに関わらずアクセスできる

PC、タブレット、スマホなどデバイスを限らずアクセス可能かつ同時に利用できます。
私は普段、Windowsをメインにゲームやブログ執筆、Photoshop作業を行っています。一方で、動画編集はMacBook。
なんならiPadで手書き画像作ることもありますし、映像確認はiPhoneに入れ、外出時の暇な時間に行うこともあります。
ファイルがあちこちに散らかってしまうので、これらのデバイス間でファイルを手軽に共有できる仕組みが必要不可欠なのです。
インターネット経由でアクセス可能

外出先からでも自由にアクセスできるのは大きな魅力。
ポイントはiCloudやGoogle Driveのようなクラウドサービスを、自分専用に再現できるというところです。
もちろんDropboxなどのクラウドサービスもありますが、定額料金がかかるうえに、アプリの起動が面倒だったり、同期が遅かったり、セキュリティへの不安もあります。
その点、NASはこれらの悩みをすべて解消してくれるんです。
独自OSの使いやすさ

多くのNASでもそうですが、今回紹介するUgreen NASyncにも独自OSが搭載されています。
とっつきやすいUIでPCのデスクトップのように操作できるのが強み。
また、写真などのアプリも展開されているので写真管理などが容易になります。
DXP2800とDXP4800 Plusってなに?

Ugreenから発売されているDXP2800とDXP4800 Plusは説明したNASのことです。
DXP2800はエントリー向けモデルで、4800 Plusはもう少しハイエンド寄りになったモデルです。
2つの違い
DXP2800とDXP4800 Plusの違いについてスペックで比較してみましょう。
項目 | DXP2800 | DXP4800 Plus |
---|---|---|
ドライブベイ(SATA) | 2ベイ | 4ベイ |
M.2 NVMe スロット数 | 2スロット | |
最大ストレージ容量 | 約76TB | 約136TB |
プロセッサ (CPU) | Intel N100(12世代) | Intel Pentium Gold 8505(12世代) |
標準搭載 RAM | 8GB DDR5 | |
最大拡張可能 RAM | 16GB | 64GB |
ネットワークポート | 2.5GbE | 10GbE 2.5GbE |
RAID 対応モード | JBOD / Basic / RAID0 / RAID1 | JBOD / Basic / RAID0 / RAID1 / RAID5 / RAID6 / RAID10 |
システムドライブ | 32GB eMMC | 128GB SSD |
HDMI 出力 | 4K対応 | |
ポート(前面) | USB-C 10Gbpsx1 USB-A 10Gbpsx1 | USB-C 10Gbpsx1 USB-A 10Gbpsx1 SDカードスロット |
ポート(背面) | USB-A 5Gbpsx1 USB-A 480Mbpsx2 | USB-A 5Gbpsx1 USB-A 480Mbpsx2 |
まず大きな違いはDXP2800はエントリーモデルで2ベイ、DXP4800 Plusは4ベイ。
つまり最大容量が4800の方がデカい。2800が最大76TBなところ、4800は136TBです。M.2 NVMeの搭載可能枚数は変わらないので単純な2倍計算とはなりません。
4800 Plusは4つHDDが搭載できることによって、対応可能なRAIDの種類が増えています。RAID5やRAID6で障害耐性を高めたい時は迷わずこちらを選ぶべきです。
そして大きな注目ポイントはイーサーネット。2800では2.5GbEなのが、4800では10GbEが追加されています。これにより超高速ネットワークが可能に。
さらに搭載されているCPUは4800の方が処理能力が高くなっていたり、拡張できるRAMの最大容量は16GBから64GBへと4倍に増えていたり、搭載されているストレージがeMMC32GBからより高性能なSSD128GBになっていたりします。
4800 Plusでは全体的なスペック底上げがされています。
しかし2800も十分高性能なので、NAS初心者はそちらで良いかと感じます。

どちらを選ぶべきか

NAS初心者であれば、まずはDXP2800で十分満足できるでしょう。
2ベイ構成に加え、2.5GbE対応、さらにはM.2スロットも搭載しており、家庭用としては必要十分な性能を備えています。
特に家庭内ネットワークを最も手軽に構築できるのは、記事投稿時点で対応ルーターが多い2.5GbE。
一方で、インターネットルーターで10GbEを複数ポートに分配できる製品はほぼ見かけません。あったとしても価格はかなり高額になるでしょう。

私が使っているのは上記のようなルーターですが、外からの回線は10Gbpsで入れられるものの、分配は2.5Gbpsでしかできません。
そのため、DXP4800 Plusはスペック的に魅力的ではあるものの、目玉である10GbEを活かすにはスイッチングハブやネットワーク回線などの追加環境が必要となり、導入ハードルはやや高めです。
こうした条件をクリアできる方、もしくはクリアしてでもより良い環境を整えたい方には強くおすすめしたいです。
ただし、もうひとつ考慮すべきポイントがあります。それはRAIDの種類です。
2ベイ構成では基本的にRAID1のみが選択可能。これは2台のHDDに同じデータを書き込むミラーリング方式。1台だけで運用するよりは安心ですが、同時に2台が故障する可能性もゼロではなく、絶対安全とまでは言い切れません。
一方、4ベイ構成なら選択肢が広がり、HDDを3台使うRAID5や、4台すべてを利用するRAID6といった方式が可能になります。これによりデータが分散して書き込まれるため、耐久性・信頼性はより高くなります。
なお、さらに上位の6ベイモデルや8ベイモデルも存在しますが、個人利用ではオーバースペックになりがちだと思いましたのでここでは紹介に留めておきます。
他社と比べてどうか
私は以前Synology DS223Jを使っていましたが、Ugreenに乗り換えて非常に満足しています。
まず、HDDの囲い込みがなく自由度が高い点。そして性能面も十分にモダンでありながら、価格はしっかり抑えられている点が大きな魅力です。
大容量・高速通信・組み立てやすさ、どれをとっても高水準。
さらに他社製品では、組み立てマニュアルが知識のある人向けに偏っていることが多いのですが、Ugreenは初心者の使いやすさまできちんと考えられている印象です。
UGREEN NAS JP


NAS初期設定マニュアル|スムーズな起動とアカウント登録方法
UGREEN NASの開梱からハードドライブ取り付け、ネットワーク接続、専用アプリ連携まで、初心者でも迷わないステップバイステップガイドです。
DXPシリーズのデザイン
デザインを見てみましょう。
外観

外観はガンメタルカラーのアルミニウム筐体。

プラスチック製とは一線を画す高級感があり、重量はありますが、その分耐久性も放熱性も優れています。HDDはどうしても熱を持ちやすいのでこの仕様は安心感がありますね。

ドライブベイはツールレスのプルタイプ。さらにフォントがSF風で、ロボットが格納されていそうな雰囲気すらある。素直にかっこいい。

背面には排気口が配置され、そこにマグネット式のダストフィルターを装着可能。実際にDXP2800を3ヶ月ほど使用してみましたが、フィルターにはしっかりと埃が付着していました。掃除がしやすく、メンテナンス性の高さも好印象です。

HDDが入る枚数で単純に大きさが全然違います。DXP4800 Plusは2800の2倍クラスで、コンパクトとは言えないサイズ感です。

DXP4800 Plusの上にマウスを載せてみるとこんなサイズ感。
接続端子
端子は表と背に設計されています。


DXP2800は電源ボタン、LEDインジケーター、USB-CとUSB3.2のポート。
背面はHDMI出力端子、USB3.2 x 1、USB2.0 x 2、2.5GbE LAN、RESETボタン、電源端子。


DXP4800 Plusには2800のものに加えて、さらにSDカードスロットが追加されています。
背面は2.5GbE LANに加えて10GbE LANポートが追加されています。その他は一緒。

アダプターは外に出ていますが、かなり大きいです。DXP2800が小さく見えるくらいで、DXP4890PlusはゲーミングノートPCか?というサイズ感あります。
4800Plusをセットアップ

今回は4800 Plusをセットアップしていきます。
2800からのデータ移行は同じUgreenブランドだけあってシンプルで、そのままHDDを載せ替えるだけで大丈夫。
ですので、最初は2800を買っておいて、後で4800 Plusに乗り換えることも簡単です。
HDDの挿入
まずUgreen NASの強みの1つは、HDDをツールレスで入れられるようになっている部分。極めて簡単です。


HDDはスロットのフロント側にあるボタンを押してから引き抜きます。ここは鍵をかけておけるので、誤って外されることがないようにロックしておくのも良いでしょう。

トレイは裏側のPUSHという部分を押すと幅が広げられます。

HDDをトレイに差し込んで、プラスチックフレームを押し込んで固定します。

規定のスロットにHDDを押し込むと奥の基板に差し込まれますので、そのままフロント側の飛び出ているハンドルを押し込んでロックします。
これで終わり。簡単。
SSDの取り付け
SSDは機種によって取り付け方が少し異なります。
DXP2800はツールレスで可能ですが、設置場所にやや癖あり。

HDDスロットを取り外すと左内側にスロットが2つあります。

放熱シートはケースとSSDの間に貼り付けると、筐体がヒートシンクの役割を果たします。内側につけても意味ないですからね。
手前はラッチでロックする機構があるので固定してあげるだけ。作業はしにくい場所なのですがドライバーが必要ないのが強みです。

DXP4800 Plusでは底面に移動しました。蓋のねじをドライバーで開けてあげます。

PCと似たような設置方法で、固定用のねじを外し、スロットにSSDを差し込んでねじ止め。

放熱シートはその上に貼り付けてあげれば蓋とくっついてくれます。
メモリの増設
Ugreen NASyncシリーズではメモリ増設が簡単です。ニーズに応じて取り付けてあげましょう。

DXP2800は底側へ蓋ねじを外してあげるとスロットがあります。1枚しかなく、初期では8GBが取り付けられています。
この1枚を換装してアップグレードするイメージですね。
SODIMMのDDR5で、元のメモリは5600MHzなので以下の製品が良いかと思います。私は間違えて4800MHz買っちゃいましたが問題なく使えています。
Crucial(クルーシャル)
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両脇でメモリを固定している金属パーツを外側に広げるとメモリが浮きますので、そのまま引き抜いて入れ替えます。
DXP4800 Plusもスロットの場所は同じく底面。

こちらはメモリを2枚させるようになっています。

先ほどメモリのクロックは5600MHzにした方がいいんじゃないかと言った理由はここにあります。
メモリクロックは低い方に同期されるため、もし4800Plusに移行する場合、1枚だけ増設するとしたら合わせておいた方が無難です。
他社製NASからのデータ移行方法
私のNAS遍歴は、Synology DS223J→Ugreen DXP2800→Ugreen 4800 Plusというステップを踏んでいます。
まずSynologyからのデータ移行はどうしたかというと、めちゃくちゃアナログな方法です。
以前使ってた5TBの外付けHDDを2つ使って、時間をかけてコピーしました。保存していた容量が大体8TBくらいだったのですが、不必要な素材を消して6TBくらいに落としました。
写真もとりあえず全部コピーして、データがちゃんと移ってることを確認してから、古いNASを初期化。
中のHDDを載せ替えてセットアップを済ませ、ファイルを外付けからコピーしていきました。
めっっちゃくちゃ時間かかりました。もう忘れたけど丸1日くらい?
2800から4800Plusへの移行

同じUgreenでの移行だと非常にシンプルです。
中のHDDとSSDをそのまま移設し、電源を入れるだけ。

最初はさすがにSSDキャッシュくらいは削除しておかないとまずいんじゃないかと不安になりましたが、検証目的でそのまま移設したところ、問題なく認識しました。良かった。
こちらに方法が載っていますが、移行後に新しいNASでログインし、HDDを復旧させる必要があります。

移行直後はHDDないよと表示されますが、焦らずにこの手順を踏んでください。
他社からの移行に比べてダウンタイムがほぼなく、快適に載せ替えできました。
せっかく4ベイにしたのだからさらにHDD追加してRAID5とか6にしたい…と思っている方。私もです。新しいHDDを調達するまで今しばしお待ち下さい。追記予定です。
ドッキングステーション入れ替え
今まで使ってたBenQ DP1310というドッキングステーション。
LANが1GbEだったので、Macを繋いでもNASの2.5GbEという性能を活かしきれなくなっちゃいました。
ですので同じくBenQから出ているGR10というモデルに替えました。

DP1310にはあったモニター切り替え機能がなくなっちゃったのが痛いのですが、GR10は2.5GbEなのが強み。他にもHDMI出力機能やUSB端子も完備されているので使いやすいです。
我が家はエレコムのルーターを使ってて、LANポートが全部2.5GbEになってます。2.5GbE以上でネットワーク設計しないと宝の持ち腐れですからね。ボトルネック回避しましょう。
OS UGOSについて

UgreenはNAS事業に新規参入したばかりですが、それを感じさせないほど完成度の高いUIを備えた独自OSを搭載しています。
NASは独自のCPUを搭載しているため、接続しているPCの電源が落ちていても単独で稼働可能。WindowsやMacのような汎用OSを入れると負荷が大きすぎるため、軽量で専用に設計されたOSが開発されているわけです。実際、NASはほぼ24時間365日動かし続ける前提で作られているので、この設計思想は理にかなっています。
また、ブラウザベースでの操作に対応しているため、面倒な手間を省き、初心者でも直感的に扱えるのも魅力。
さらにWindows / Mac / iPhone / iPad / Android向けにアプリも用意されており、デバイスに縛られず使える利便性も大きな強みです。
NASの便利さを紹介
私が感じているNASにしておいて良かった!な事例。
ファイルを大量にためておける
私は現在、16TBのHDDを2本搭載してRAID構成を組み、過去に撮影した動画ファイルをすべて保存しています。

動画は1本10分ほどでも、おおよそ30~50GB近くになることもあり、20本ちょいも溜まればあっという間に約1TB近くに到達します。
外付けポータブルHDDではせいぜい5TB前後、SSDなら2TB程度が価格的に現実的なライン。私は3本ほど外付けHDDを所有していて、中身を消さずに残しているため、どこに何が入っているのか把握するのが面倒になりました。
そう考えると、NASに大容量ドライブを積んで余裕を持って管理できる環境は、精神的にもかなり安心感があります。容量をギリギリでやり繰りするより、圧倒的に快適です。
ファイル共有がストレスゼロ
動画ファイル自体は、撮影後にCFexpressカードから直接MacBookへコピーすることも可能です。
ただ、CFexpressカードリーダーは高価なため1つしか持っておらず、都度繋ぎ替えるのは少々面倒です。
加えて、静止画の編集や画像ベースのテロップ作成、画面録画などはWindowsの方が圧倒的にやりやすいので、そこで作った素材をMacへ移すのが一番手間に感じていました。
しかしNASを導入してからは、WindowsのPhotoshopで編集 → NASへアップロード → すぐにMacで利用可能という流れが実現。これが本当に快適です。
以前はDropboxを利用していましたが、どうしてもファイル反映にラグがあり、作業のテンポが崩れるのがストレスでした。何回更新かけてもファイルが反映されないことが何度もあったんですよ…。その不満をきれいに解消してくれたのもNASの大きな魅力です。
NASから直接動画編集できる
このあたりはマシンスペックにも左右されるため一概には言えませんが…私の環境では MacBook M3とDXP2800/4800を組み合わせ、2.5GbE接続にしておくことで、NAS上のファイルを直接使って4K動画編集が可能でした。
実際にはフル解像度の4Kをそのまま扱うのではなく、プロキシ編集という形になりますがそれでも問題なくスムーズに動作します。
もし環境を10GbEで構築できれば、間違いなく4Kファイルも快適に扱えるんじゃないかなと。そこは結局マシンパワー次第でもあるので、土台の性能が伴っていないと意味がありません。
諸注意ですが、NASがスリープ状態に入ってからアクセスすると立ち上げに時間がかかるので、その辺は少し待たなきゃいけません。
外出先からファイルを取得

私は動画をXなどでPRするために写真を撮っておくことが多いのですが、いざ投稿したいタイミングが外出中ということもよくあります。
もちろん事前にスマホへ転送しておけば問題ないのですが、忘れてしまうことも少なくありません。
そんな時でも、Ugreenアプリから直接NAS内のファイルをスマホへダウンロード可能。
これのおかげで、写真を入れとくの忘れた!と慌てる必要がなくなりました。
写真をバックアップ

iPhoneで撮影した写真は、Ugreenアプリを開くだけで自動バックアップするように設定可能。万が一の事故で大切な写真が消えてしまうリスクを減らせます。
もちろんiCloudなどのクラウドサービスを利用する手もありますが、どうしても月額料金が発生します。
しかも最近は写真の解像度は上がり、動画もProResで撮影できるようになったことで、1本あたりのファイルサイズが桁違いに。そうなると、大容量保存が可能で、ランニングコストは電気代程度というNASの優位性が際立ちます。
さらに便利なのは、家族ごとに独立したアカウントを作成できる点。
それぞれが自分専用のストレージを持てるのは安心ですが、ただし管理者は全アカウントのファイルを閲覧できてしまうため、その点だけは注意が必要です。
検証してみた
ここではいくつか性能を検証してみました。
データ転送速度
以前使っていたSynology DS223Jのときは、1GbE LANなので平均転送速度90MB/sくらい、最大で110MB/s程度でした。
DPX2800は2.5GbE対応なので、理論上は単純に2.5倍速くなるはずです。

試したところ、最大で280MB/s近く出ます。速度にムラはあれど、ちゃんと速い。
iperf3でデータの転送スピード調べてみましたけど、ちゃんと2.5GbEでいけてました。
転送速度を安定させるためには
HDD自体にもアクセス速度があるため、なるべく速いスピードが出るモデルを購入するのがおすすめです。
例えばSeagateはBarracudaやExos、Ironwolfといったシリーズがありますが、この中で最も転送速度が速いのはExosです。
モデル | 回転数 (RPM) | 最大転送速度 | MTBF |
---|---|---|---|
Barracuda | 5,400 ~ 7,200 | 最大 220 MB/s | 記載なし |
IronWolf | 5,400 ~ 7,200 | 最大 180 MB/s | 100万時間 |
IronWolf Pro | 7,200 | 最大 255 MB/s | 250万時間 |
Exos | 7,200 | 最大 285 MB/s | 250万時間 |
SkyHawk | 5,400 ~ 7,200 | 最大 210 MB/s | 100万時間 |
FireCuda | 7,200 | 最大 255 MB/s | 記載なし |
私はこのExos X16で揃えています。

このHDDはデータサーバー用ということもあり、耐久性能が半端ないです。NASは24時間稼働させて使うものだと思っているので、耐久値にも気を配る必要があります。
とはいえなんですが、私はこれまで1年半弱ほど旧NAS含めてほとんど24時間稼働させてきましたが、HDDの使用時間は1.2万時間ほど。ということは10年使っても12万時間、100年使ったら120万時間。いやいや…それよりも絶対早く寿命くると思うけど。耐久性能は高いに越したことないと思います。
話を戻して。DXPシリーズではM.2 NVMe SSDを2枚搭載できます。これらはストレージとして使うこともできますが、キャッシュとして利用することができます。
1枚だと読み込みキャッシュオンリーなのですが、2枚にすると読み書きキャッシュを使えます。
読み書きキャッシュを作ってあげると、データ転送が抜群に安定。ファイル転送でも常にMAXに近い300MB/sを安定して出せるため、読み書きスピードが飛躍的に向上します。
私は必ず読み書きキャッシュ作った方が良いと思います。
できれば総HDD容量の20%くらいが目安らしいのですが、私は16TBのHDDに対してSSD2TBを2枚の読み書きRAID構成にしています。12%程度にしかなっていませんが、問題なく使えています。
動作音
DS223Jは普段は静かですが、写真や動画を転送すると「カカッ…コンコン…」とHDDのアクセス音がしました。イライラするほどではないけど、ちゃんと聞こえる感じ。
DPX2800と4800Plusはどうかというと、これもアクセス時は当然音は鳴ります。プラスチック筐体じゃない分軽い音は減った気がするけど、あまり変わらないかな。
作業スペースからは離せるだけ離した方が良いと思います。

私は1mくらい離れた棚の1番下に設置中。録音しようとするとたまに気になるけど、ダイナミックマイクだと混入もしないし、とりあえず良しとしています。
トラブルシューティングなど
私が直面した問題解決方法などを少し解説。
- Macでネットワークスピードが遅い
-
Windowsでは問題なく高速で動作していたのに、MacBookからアクセスすると異常に遅いという現象がありました。
ドッキングステーション経由で確かに2.5GbE接続のはずなのに、なぜか速度が出ない…。
原因は意外とシンプルで、MacBookが2.4GHzのWi-Fi接続を優先していたことにありました。
有線LANを繋いでいても、デフォルトではWi-Fiが優先されてしまうケースがあるんですね。
対処法としては、ネットワークアダプターの設定で優先順位を変更し、有線LANを一番上に設定するだけ。
もしそれでも改善しない場合は、思い切ってWi-Fiをオフにしてしまうのも効果的です。
- HDD載せ替えはどれくらい時間がかかる?
-
ハードディスク載せ替えた時、RAID1にしたんですけど、再構築するのに丸1日以上かかりました。
長かった…。その後5TB以上あったデータをコピーして戻すのにも相当な時間がかかりました。
時間にかなり余裕がある時にしか出来ない作業です。
- Dockerで通信速度をテストしたい
-
UgreenのアプリでDockerをインストールすればPCとの間のネットワークスピードをローカルテストすることができます。
ちゃんと2.5GbE/10GbEになっているのか?実際にテストしてみると安心でしょう。
こちらは少し長くなるので、リクエストがあれば別記事にまとめます。
まとめ
価格帯としては、DXP2800が約5万円前後、DXP4800 Plusが約9万円弱となっています。
ではどちらを選ぶべきか?となると、初心者にはまず DXP2800 がおすすめです。容量も十分確保でき、2.5GbEの速度も快適なので、初めてのNASとしては最適な選択肢と言えるでしょう。
一方で、大量の容量が必要な方や、10GbEで本格的なネットワーク環境を構築したい方にはDXP4800 Plusが向いています。
ただし10GbE環境を整えるには、スイッチングハブや対応機材の導入などトータルで予算がかさむため、その点は注意が必要です。
また、Ugreen NASyncは動画でのインストール解説が用意されているので、NAS特有のとっつきにくさを和らげてくれるのも魅力。導入に不安がある方には特におすすめできます。
NASは設定を終えるまで少し手間がかかる部分もありますが、一度環境を整えてしまえば本当に便利。一家に一台あっていいと思える製品です。
現在Amazon感謝祭セールが開催中ですが、Ugreen NASyncはなんと19%オフというものすごい値引きをしているので気になっていたら今のうちにチェックしてください!
