Darmoshark M3-S レビュー
Darmosharkから発売されているワイヤレスゲーミングマウスM3-Sをレビューしていきます。
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概要
Darmoshark M3-Sは7,480円と低価格なのにスペック的に優秀なマウスで、2Kポーリングレートにも対応し、ドングルも最初から付属してきます。
コスパ抜群のマウスなので、予算を抑えつつスペックの高いワイヤレスマウスが欲しい人には良い選択肢となりえますが、私の場合は個体差もあるのかビルドクオリティが良くなかったので当たりを引かないと厳しいことになりそうです。
スペック
マウス | M3-S |
---|---|
カラー | 7色 |
接続 | 2.4GHz / Bluetooth 無線 |
シェイプ | 左右対称 |
センサー | PixArt PAW 3395 |
DPI | 26,000 |
ポーリングレート | ~2,000Hz |
寸法(実測) | 123 x 57 x 38.5 mm |
重さ | 56g |
ボタン数 | 5 |
メインスイッチ | TTC |
サイドスイッチ | TTC |
エンコーダー | TTC GOLD Encoder |
ホイールスイッチ | Omron |
ライティング | |
バッテリー | 500mAh/110時間 |
ソフトウェア |
同梱物
- マウス本体
- USBレシーバー
- 2K用USBレシーバー
- 延長アダプター
- USBケーブル
- グリップテープ
- 予備マウスソール
- ステッカー
- クイックガイド
購入先
公式サイトで購入できます。
性能
デザイン
カラーはトータル7色あり、私が持っているのは黄色です。ビビッドな黄色…っていうよりは少し暗めですけど、原色系です。
マット系のシェルでコーティングはグリップ力はほどほどに滑りにくいです。黄色だからかもしれませんが汚れも全く目立ちません。
底にはUSBレシーバーを入れておけるソケット。最初からドングルが収納されているので、2Kドングル使う場合でも抜いておいた方が軽くなって良いです。
接続端子はUSB-C。
マウスソールはPTFEです。滑りは普通。
サイズ
M3-SにはSとついてますがそんなに小型というほどでもなく、分類的にはミディアムサイズ。
実測で123x57x38.5cmでした。これはそもそもノーマルのDarmoshark M3がでかいってのが理由です。
シェイプ
シェイプはこれFinalmouse Starlightのクローンに近いですよね。特に上から見るとマウスボタンの見た目やフロント側がそっくりです。
横からのアングルで見ると、M3Sの方が後方のコブが大きくなっていますね。
Starlightの非公式換装シェルであるInfinity Hump Pro V2をつけると近くなった感じはありますが、トップ部分のカーブはちょっと異なるので全く同一ではありません。
Ninjutso Soraと比べてみると、Soraの方がマウスボタンがロープロファイルになっていますし、さらに後方の感触はけっこう違いますね。
このシェイプでいうとやっぱりつかみ持ちとつまみ持ちに適性があります。私の手は18.5×10.5cmですが、リラックスめのつかみ持ちでフィット感高めです。
ビルドクオリティ
私の個体で遊んでみた感じでは振ってもラトル音はないんですが、最初軋まなかったのにしばらく使っていたらギシし始めてしまいました。
さらにややクリックがサイドにカタつくのと、ボタンとスイッチの間に小さい隙間みたいなのがあって、軽く押すとカタカタと動きます。
気にならない人には気にならないと思いますが、個人的には微妙なラインかな。直せなきゃ使わなくなるかな。
重さ
重さは約56.8gとけっこう軽い方です。
センサー
搭載されているセンサーは記事執筆時点では最新となるPixArt PAW 3395です。
MouseTesterでセンサーテストを行いました。2Kポーリングレート、400 / 800 / 1,600 / 3,200 の4種類でテストした結果は以下の通りです。InfinityMice Vagabondというマウスパッドの上でテスト。
xCount
xSum
正常動作していることが確認できます。
MotionSync
MoitonSync機能が搭載されており、オンにすることで少しの遅延と共により滑らかなトラッキングとなります。
センサー位置
センサーはほぼどセンターに位置しています。
センサー遅延
Razer DeathAdder V3の2,000Hzと計測したところ、遅延差は約0.5ms程度でした。
無線モード | 遅延 |
---|---|
2.4GHz | 0.5ms前後 |
2Kポーリングレートのおかげもあるかと思いますが、ラグフリーと言える速度です。稀に3~4msの遅延になることがありましたが、それでも問題ないスピード感です。
ポーリングレート
ポーリングレートは2,000Hzまで対応しています。
1000だと小さいドングルでいいんですが、2Kとなると少し大きなタイプになります。実際にポーリングレートが出ているか試したところ問題ありませんでした。
しかしこのUSBドングル、こんなでかいけど下がほんのり光るだけっていうのが謎。
LOD
設定 | 実測値 |
---|---|
低 | 0.9mm |
高 | 1.7mm |
特に何もなければ低設定がおすすめです。
DPIズレ
ターゲット | 実測値平均 | 乖離値 |
---|---|---|
400 | 410.8 | +2.70% |
800 | 821.4 | +2.68% |
1600 | 1643.4 | +2.71% |
乖離値は2.7%前後で、ややポジティブ方向にズレています。
マウスボタン
それぞれのマウスボタンについて見ていきます。
メインボタン
メインボタンのクリック感は普通くらい。クリスピーな感じは少なめで、ちょっと硬めの感触。私のコピーはかたつきがあるのであんまり良くないです。個体差の可能性はもちろんあるとは思いますけどね。
スイッチはTTC GOLD。
メインボタンのクリック応答速度
応答速度はデバウンスタイムを最低の0msまで下げた状態で測ると3.367msとやや速め~普通です。
設定 | 実測値 |
---|---|
0ms | 3.367ms |
今回からOSLTTという装置を導入して計測しています。30回クリックして平均値を算出。
やや遅延にバラつきが多いのが気になるところです。
もし0msにしてチャタリングが発生してしまったら、発生しない数値まで上げながら様子見してください。0msは公式的には推奨されていないため。
サイドボタン
サイドボタンもちょっとおもちゃっぽい感じがあります。配置が少し上向きなので、親指の側面ではやや押しにくく個人的には微妙な部分です。
スイッチはTTC。
スクロールホイール
ホイールは軽くてスルスルスクロールする軽快な回し心地と、軽めのクリック感で悪くありません。
ただし若干ななめってるかも。使用には支障ないですけどね、少し気になったかな。
エンコーダーはTTC、スイッチはOmron。
バッテリー
バッテリーは500mAhを搭載。ぶあつめです。
バッテリー最大連続使用時間は110時間と長めになっています。ただしたぶん1Kポーリングレートでの使用じゃないかなと思っていて、2Kで使うともうちょっと消費が速いかも。
内部構造
分解は保証を失効させますので自己責任で。
ネジ穴は前後に2つずつで合計4本で止まってました。中央付近にはツメがあるのでヘラなどを突っ込んで開く必要があります。
MCU。他のスイッチなどは各セクションにて写真掲載しています。
ソフトウェア
専用のソフトウェアがありますが、日本の公式サイトからだと辿り着けなかったので中国の公式サイトを翻訳してダウンロードしました。
- ボタン割り当て変更
- DPI設定
- ポーリングレート設定
- LOD設定
- Motion Sync
- デバウンスタイム
注意点は、初期ポーリングレートが500Hzに設定されていることと、リップル制御がオンになっていること。リップル制御は9,000DPI以下だと自動オフになる設定ですが、オフにしておきましょう。
E-sportsモードってなんだろう…。すごそうな気がする。なんなのか教えてくれ。
レビューまとめ
- 安いのにスペック高め
- カラフルなラインナップ
- PAW3395センサー
- コーティングほどほど良し
- 50g台の軽さ
- 2Kポーリングレート
- 非常に低価格
- ビルドクオリティが悪い
- クリックのかたつき
- グリップ力は弱い
以上「Darmoshark M3-S Varun」のレビューでした。
この価格でこのスペックのマウスが?!という驚きの性能ではありますが、私の個体がたまたまよくなかったのか、ビルドクオリティの悪さが目立ってあんまりおすすめできないなと。
そこまでFinalmouseに似なくていいんですぜ…?!
多少のかたつきは分解して自ら工夫して直せる…という中級〜上級者であればそのコスパの良さを存分に引き出せると思いますが、そうでない方はもう少しお金出して安定したビルドクオリティのマウス狙った方が安全でしょう。