
Finalmouse Centerpiece Pro 情報まとめ

革新的なキーボード「Centerpiece」が2021年冬のFinalconで発表されてからはや4年ほど…。
もはやもう出ないんじゃないか?とまで思われた幻のキーボードでしたが、遂に2025年10月に発送開始となる予定です。
一体Centerpiece Proとは何か。新情報も交えて解説していきます。
散らばっている情報をかき集めながら書いているものですので、一部不確かなものも多くあります。随時書き直しております。
タップできるもくじ
Centerpiece Proとは

Centerpiece Pro(センターピースプロ)はFinalmouseが開発しているキーボードの名称で、打鍵域全面がディスプレイとなっている革新的な製品です。
見た事ない人はそんな風にパッと言葉で言われてもよく分からないと思うので、とりあえず以下の最新トレイラーを見て頂きたい。最初はカウントダウンが流れているだけなので、一気に後半までスクロールしちゃってください。
もしこれがタッチパネルタイプのキーボードだったらハイハイって感じなのですが、なんと普通にいつも我々が使っているようなキーボードなんです。
The Laminated DisplayCircuit Glass Stack(LDGS)という技術を採用しています。詳細は分かりませんが、ガラスとガラスの間にディスプレイを挟み込んでいるのかな。検索したらラミネートガラスに関する解説見つけました。
Discordでも水には強いと言及されていましたし、水をこぼしたら一発アウトってことはなさそうです。
透明なキーキャップとキースイッチで、Unreal Engineを使ったインタラクティブな映像スキンを楽しめるのが最大の特徴。スキンは本体に5つまで保存可能で、ウェブアプリを通してダウンロードできます。
ハイクラスAndroidタブレットなみの性能を持つとされる独自のCPUとGPUを搭載するため、PCのリソースを圧迫しません。8Kポーリングレートにも対応。
Centerpiece Proのスペック

現在判明しているスペックについて記します。
| モデル | ファウンダーズ | 
|---|---|
| フォームファクター | Exploded 65% | 
| 寸法 | 367.88 x 135.90 x 37.01 mm | 
| 重さ | 〜1700g | 
| 角度 | 8度 | 
| キー数 | 68 | 
| スイッチ | 組み込み済みアナログリニアスイッチ | 
| キートラベル | 4mm | 
| スプリング | 55gf | 
| ホットスワップ | |
| キーキャップ | 透明 | 
| キープロファイル | カスタム / 角度1.83 / 曲率半径67.5 | 
| ケース | CNC アルミニウム | 
| ディスプレイ解像度 | 2K | 
| リフレッシュレート | 120Hz | 
| CPU | 2Ghz Quad Core ARM-Cortex | 
| GPU | ARM Mali-G52 | 
| ストレージ | 32GB | 
| 接続 | USB-C | 
| ポーリングレート | ~8,000Hz | 
| 値段 | $349 | 
(過去情報)発表当初のCenterpieceとProの違い
- キースイッチがアナログタイプになりキーボードのボディと一体化
- スイッチの重さはスプリングを入れ替える
- トップフレームの縁にあった彫刻がなくなった
たぶん他にも内部構造的に変わっているはずですが正直よく分からないし分かる必要もないかなと。だって以前のバージョンなんて発売されてないから一般人は誰も触ってないですしね。
個人的には縁の彫刻かなり好きだったのでなくなってしまったのは残念。技術的にかなり難しいため大量生産するには価格が跳ね上がってしまうらしく断念したとのこと。
購入方法
- Founder’s Editionは完売
- Batch 2の一般販売は2025年11月に予定(多分遅れる)
Founder’s Editionの予約購入は2025年2月頭頃に行われ、すでに完売しています。トータルの販売個数は17,000ユニット。
条件を満たした人はアーリーアクセス権が付与され、早押しバトルに巻き込まれることなく簡単に買えましたが、アーリーアクセスじゃない人たちにはとっては中々修羅な戦いだったようです。
Founder’s Editionって何?という話ですが、底にナンバリングがされています。それだけっぽい。その他は後に発売されるスタンダードと変わりません。
(過去情報)アーリーアクセス権について
アクリルカード

上画像のアクリルカードはStarlight The Last Legend購入時に付属してきたアーリーアクセス購です。下の方にコードが書かれています。同一コードでの購入申請があった場合はビデオチャットにてアクリルカードを提示する必要があるため、オークションでゲットした場合でも物理カードを持っている人が勝ちます。
Pegasus所有者
Starlight Pegasusを持っている人はDiscordの#freethinker-trialにて所有権を写真で証明できればRiders of Pegasusというロールが付与されるはずです。
付与されなかったというお話も聞きましたが、もしPegasusを持っていてロールがまだないなら、とりあえずトライしてみると良さそうです。
Freethinking Lion
2個以上Finalmouseの製品を持っている人は同じように写真で証明すればFreethinking Lionというロールが付与されます。このロールを持っている人もDiscordにてコードが付与されました。
Free Thinking Lionは今からロールを付与されても間に合わないと言われていますが、何事も試してみるといいかも。熱意があればしれっともらえる可能性もある。いずれにせよとりあえず登録しておくと良いかも。
価格について
Wooting 60HEは175ドルほどなので2倍?と思うかもしれませんが、メカニカルキーボード界隈は奥が深いのでケースと基板だけで600ドル以上するようなモノもあります。例えばKeycultとかヤバいです。
ゲーミングブランドでもカスタムキーボードに手を出しているところがあって、Gloriousが販売しているGMMK Proは349ドルになります。これで入門っていうから深いよ沼が。
CPUとGPU積んでるので500ドルは行くかな?と予想していたら349ドルなので予想よりも安かったです。
ディスプレイいらなくてパフォーマンス重視ならWooting 60HEや他の0.01mmに対応したキーボードの方が良いでしょう。
発送予定日
予約購入後の発送は当初の6〜7月の夏予定からずれ込んで9月末あたりとなっています。
最新情報では、さらに1ヶ月遅れて10月27日に発送開始です。3段階のウェーブに分かれ、最終的には11月17日に全ての製品が発送完了する見込み。
私はもっと遅れて冬発送と見ていたので、むしろ嬉しいくらいです。
発送が遅れたことによって、詫び石として元々予定されていたGENESISプロファイルからCherryプロファイルへの無料アップグレードが行われます。これは89ドルで追加購入できるオプション予定でしたが、Founder’s Editionを購入した方は全員無料でCherryになります。
とはいえGENESISが良いんだケド?!という方もいるかと思いますので、その場合はサポートに連絡すれば戻せる手筈になります。
通常購入のスタンダード版(Batch2)は元々は11月に販売開始予定でしたが、Founder’s Editionがまだ手元に届いていないことを考えると来年になるなという肌感。
ディスプレイスタックモジュール
キーボードの心臓部はディスプレイスタックモジュールと呼ばれ、0.3mmほどの薄さのセンサーボードPCBAとディスプレイがくっついたもの。キーキャップとスイッチが一体化したPCBやディスプレイとなります。分解不可。
印字の表示変更、Fnイヤーの視覚的な確認、カスタムのビジュアルオーバーレイ画像のアップロード、DiscordやSpotifyといったWebアプリとのプラグイン統合、画像やビデオを含むインタラクティブなスキンでのキーボードの外観のカスタマイズが可能です。
キースイッチについて
キースイッチはキーボード本体に統合されており、ホットスワップといった概念がありません。

キーキャップにマグネットが統合されています。キャップを外すとスプリングが直接取り外せます。
リニアなのでクリック感はなくスッと押し込めるタイプで、事前にルブされているらしいので打鍵感は良いと思われます。
キーキャップ自体は非常に簡単に取りはずし可能なので、ルブ自体も簡単に可能です。FinalboyおすすめはKrytoxのオイルといっていたので、恐らくGPL105かなと。
0.1mm単位でアクチュエーションポイントとリリースポイントを設定できます。0.01mmだったら最高だなと思いましたがこの辺は多少普通ですね。パフォーマンス全振りじゃないし当然といえば当然な気もします。
打鍵感や打鍵音に関しても、ハイエンド系のソックやクリーミーといったとても良いものとはまだ言い難く、進化途中のようです。ハンズオン動画の打鍵音聞いてもほーんという感じですしね。
ただし最初からディスプレイ付きキーボードにそこまで求めるのは酷というもの。ただそのうちもっと良くしてもらいたいなと。
ケースについて
黒くてシンプルなCNCアルミニウムケース。
ケースは案外簡単に取り替えられるようです。公式サイトでは3Dモデルケースファイルが公開されており、これを元に自身で作成してスワップすることが可能です。他ブランドもカスタムケースを作りやすくなると思うので、今後サードパーティ製も沢山出てくるかもしれません。
CPUとGPUはアルミケースの底をヒートシンクのように使って冷却するので、プラスチックケースを使うのは難しそうです。あくまでアルミ系かな。
アクリルキーキャップ

透明なキーキャップはキズに強くUVカットされたアクリルになります。傷にも耐性あり。
プロファイルはGenesisと呼ばれているものですが、これはスイッチとは違って交換可能です。
ただしマグネットがキーキャップに埋め込まれているため、キャリブレーションが必要となります。しかし、現状では家でキャリブレーションできないみたいなので、出荷されたときのキーキャップしか使えないでしょう。
Founder’s EditionはGENESISではなくCherryプロファイルのキーキャップになることが発表されました。GENESISは列ごとの形状が一緒ですが、Cherryは異なるため製造コストが高くなるようです。Cherryの方が良い、とFinalmouseの中の人も言及していました。
スタビライザー
Discordで行われたQ&Aを流し聞きしていたらスタビライザーはスクリューインタイプだと明言されていました。
最もブレが少ないタイプなので期待。
8,000Hzポーリングレート
1秒間に何回PCと通信するかを表すポーリングレートは8,000Hzに対応します。

通常のキーボードは1,000Hzが主なはずなので、他のキーボードよりも8倍近く高いです。
ポーリングレートが高いとそれだけ入力がPCに速く反映されるためアドバンテージになります。しかしPCの負荷が増えてしまうという側面もあります。
XLATでのレイテンシ測定結果は500マイクロ秒以下となっています。
XPANEL対応予定
XPANELというWebドライバーに対応しています。アクチュエーションポイントやラピッドトリガー、ビジュアルオーバーレイ、SOCDを始め、様々設定可能になるはず。
XPANEL上でスキンなどの変更もできるっぽいですね。
スキンについて
この重要な部分がまだふわっとしているのですが、スキンは5つのスロットに登録可能でワンボタンで切り替え可能です。
表示機能について
各キーに表示される印字は非表示にしたり各言語に変更することが可能です。
また、Fnレイヤーなど通常のキーボードでは分かりにくいキーアサインも、視覚的に変化させて分かるようになります。覚えるの面倒だからこれは素直に嬉しいところ。
他にもPhotoshopやMMOゲームのキーバインドなど、自作のカスタム画像をPNG形式でアップロードしてキーボードに表示することができます。
電源について
USB-CtoCケーブルとUSB-CとUSB-Aのデュアルスプリッターケーブルの2本が付属します。
比較的新しいマザーボードではUSB-Cケーブルで十分な電力を供給可能なので、基本的にはUSB-CtoC1本で事足ります。しかし、古いマザーボードや電力供給が不足している場合、もしくはUSB-Cを使いたくない場合はデュアルスプリッターケーブルを使います。
まとめ
一覧にして一気にまとめます。
- ディスプレイ搭載キーボード
- CPU・GPU搭載でPCリソース不要
- コンパクトなExploded 65%
- キーボード一体型アナログスイッチ
- スプリングは換装可能
- 透明なアクリルキーキャップ
- スクリューインスタビライザー
- CNCアルミニウムケース
- USB-C接続
- 8,000Hzポーリングレート
- XPANEL対応
- 映像スキンは本体に5つまで保存可能
- 自分でも映像登録可能
- 価格は349ドル
- 発送は10月末













