Finalmouse Starlight Pro The Last Legend が来たので総括する
FinalmouseのStarlightシリーズも最後のドロップと言われるThe Last Legendが発売されました。
もうすでに次のカーボンガラスを使った重さ29gというUltralightXが発表され、だんだんと次の世代へと進んでいこうとしていますが、私は今わりとStarlightシリーズをメインとして使っている時間が長いんですよね。
良い節目だと思ったのでThe Last Legendを簡単に見ながら総括していきます。
Starlightシリーズについて
Finalmouseから発売されているStarlightシリーズは金属の中ではとても軽いマグネシウム合金をシェルの素材に使ったワイヤレスゲーミングマウスです。
プラスチックとは一味違うシェルの感触やクリックの歯切れの良さなどが特徴ですが、何より剛性を保ったまま40g台と極めて軽くなっていて、これに慣れると70〜80gが相当重たく感じます。
バッテリー寿命は長く、ライティングもないため1週間充電しないで使っても問題ありません。忘れた頃に電源が落ちて充電することになるので、正確な時間は把握してませんがかなり長持ちする印象です。
値段は189ドル(当時レートで2.1万円くらい)と当時の感覚から言うとかなり高かったのですが、その割にビルドクオリティが良くない個体が多く、特にスクロールホイールが曲がってる問題が取り沙汰されました。
日本の代理店は一応ふもっふのおみせが担当していましたが、大量生産されたTenz以外は直販のみです。
このマウス、修理を頼むと海外に送らなきゃいけないわけなのでかなり面倒くさい。だから自分で分解修理できないと詰む可能性が高いという危険性を併せ持つ問題児でもあります。
しかしいまだにマグネシウム合金を使ったクローンマウスがあまりないことを考えると、先進的すぎて他が真似できてない感があります。せいぜいRazer Viper Mini Wirelessでしょうか、これめちゃくちゃ高くて笑いしか出なかったけど。
あとPwnageのStormBreakerですが、すでにfinalmouseが次世代マウスを発表してるので出遅れ感は果てしないです。
Starlight発売の歴史
Starlight | Zeus | Hades | Ares | Achiles | Phantom | Pegasus | Poseidon | Pro Tenz | The Last Legend |
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画像 | |||||||||
発売日 | 2021/5/1 | 2021/5/1 | 2021/5/1 | 2021/5/1 | 2021/11/9 | 2021/12/18 | 2022/4/15 | 2022/7/18 | 2022/12/22 |
個数 | 5,000 | 5,000 | 5,000 | 5,000 | 25,000 | 5,000 | 10,000 | 40,000 | 10,000 |
値段($) | 189 | 189 | 189 | 189 | 189 | 189 | 189 | 189 | 189 |
SサイズとMサイズは同数生産しますので、個数を2で割るとそれぞれの数となります。
The Last LegendはAIM LABに1,000個配ってたりするので、実際に販売された個数は表記より少ないものがあります。
日付は米と日本時間で若干の誤差あるかも。
最初のドロップで、Zeus、Hades、Ares、Achilesとギリシア神話から命名。
限定販売の他、伝説のゲームAIM GODSの時ランク上位者が手に入れられるオプションがありました。
一瞬で売り切れました。初期モデルだからか希少価値が高く、オークションでも異常な値段で取引されています。ゼウスのMサイズで10万越えなど。
昔発売した有線版ファントムのイメージを引き継ぎながら生まれ変わったモデル。個人的にはstarlightシリーズでは屈指のビジュアルだと思います。
有線版を持っている人はDiscordで認証すれば先行購入することができました。
真っ白な見た目のペガサスは2021年にロサンゼルスで開催されたfinalconに出席した人のみ購入できた限定品です。
ペガサスを持っている人はDiscordでPegasus Riderという特別なロール名を与えられ、特典がつくこともあるレアドロップ。
真っ青な海をモチーフにした美しい色合いのポセイドン。見た目好き。
私が今まで購入した個体の中で最もビルドクオリティが優れていました。ホイールは曲がってた気がするけど。
VALORANTの有名プレイヤーTenzとコラボしたモデルで、今までの紋様デザインがなくなりました。ダサいと嘆く声多数。
Proという名前がついたのでシェイプ変更が期待されていましたが特段変わらず。
私の個体はとんでもなくひどいビルドクオリティで、日夜修理に明け暮れました。もはやStarlightならどんな酷い個体が来ても直す自信あります。基盤壊れてるとかはダメだけど。
そして伝説へ…。
2023年に発売が予定されているキーボードCenterpieceの購入券も付属すること、そしてマウスの個数は10,000個と前作のTenzに比べると1/4しか販売されないこともあり、注目度は高めでした。
当日の販売ではShopifyがバグっていたためCaptcha無限ループ編に突入する柱たちが続出し、なんか気づいたら売り切れていたという不完全燃焼な結果に終わります。
翌日1,000個ほどBOT購入をキャンセルしたためDiscordの会員限定で再販売されましたが、これも一瞬で消えます。マジで一瞬だった。
The Last Legend
The Last Legendははっきり言ってマウス自体そんなに欲しいわけではなかったのですが、センターピースだけはどうしても買いたかった。
むしろセンターピース購入券のおまけでマウスついてきたなくらいの感覚です。
ガラスかと思ったらアクリルカードでちょっとガッカリした節がありましたが、何回か落としたのでアクリルで良かった。あやうく粉々になってた。
外箱を見てみよう
今までの外箱デザインの中でもダサい感じ。
まぁでも外箱だから…。
デザイン
デザインはPro Tenzと同一。右マウスボタンにStarlightと彫られているのとシェル中央のラインが特徴です。個人的にはStarlight-12シリーズの紋様が好きだったのもあり、見た目的にはイマイチ。
ただしTenzモデルのシルバーよりもブラックのThe Last Legendの方が渋いです。単純に色が反転しただけとも言えますが、中央ラインが艶ありではなくマットになったのは英断。
もう1つビジュアルの変更点としてスクロールホイールに俳句が刻印されました。Ninja Air58の時と同じパターンですね。
内容は「寒月や門なき寺の天高し」という与謝蕪村の名句。寒い冬の夜月を詠んでおり、ツイートとか見てる感じ俳句はランダムではなくこの一句に統一されてるっぽい。なんでこの句なのかは分からないけど。
それとTenzではDPIボタンに模様がなかったのに対し、本作にはStarlight-12シリーズと同じ模様が刻印されています。
ハニカムシェルでボトムのみワイヤレス電波を通すためウルテム製です。この辺は変わらず。
スイッチの変化
メインボタンのスイッチはKailh GM 8.0ではなくOmronが採用されました。クリックの硬さは同じくらいですが跳ね返りはやや強くなっています。音もちょっと大きめになりました。
ボタンの建付け的な部分もあるかもしれませんが、跳ね返りのおかげで安定したクリック感。
エンコーダーはTTC Goldで、ファームウェアアップデートもあり逆入力はなくなったようです。相変わらずノッチ感は弱めのスルスル回転するタイプで、クリックは丁度良い重さ。
ビルドクオリティははたして
QCが個体によって激しく変化するのでハズレ個体を掴まされると大変な思いをしますが、稀に完璧な個体がくることもあります。
今回は相当良かったです。どこを押してもビクともしませんし軋みません。振っても音はしないしクリックのかたつきもなしです。後はチャタリングが起こらなければ…。
ていうかハズレ引かなかったことをありがたがる時点でなんかおかしい気もする。
結局どうなのStarlight
しばらく使ってるのでここでシンプルに評価してみます。ちなみにThe Last Legendの評価ではなく過去発売したStarlightを統括した評価です。
良い点
- 見た目が抜群(個人差あり)
- メタルの感触が良い
- 軽い
- サイズが2つある
- バッテリー寿命が長い
- レアだから所有欲が満たされる
- 定期的なアップデート
TenzとThe Last Legendはともかく、モチーフの入ったポセイドンより以前のマウスはどれも見た目が良いです。ドカンとブランドロゴ入れてるだけの他のマウスにはない独特のデザインは魅力的。
冬はちょっとひんやりするマグネシウム合金ですが、頑丈かつ軽く、さらにボタンの押し心地がプラスチックとはちょっと違った歯切れよさがあります。
サイズが2種類あるのも嬉しいポイントですが、ミディアムでも比較的やや小さいのでLサイズもあって3サイズ展開だったら最高でした。次に発売予定のUltralightXはLサイズもあるらしいので期待大です。
ライティングは一切ないのでバッテリーはめちゃくちゃ持ちます。全然充電しなくて大丈夫。ただ急に電源切れることがあるので、たまーに気付いたらチャージしてあげると事故がないと思います。
レアなので所有欲が満たされる…っていうのはこれは悪いポイントでもあるんですが、持っててちょっと嬉しい。
でも転売は許せん。
ほとんどのマウスは不具合があれば発売以降でもファームウェアアップデートが入ることがありますが、基本的には不具合対策。デバウンスタイムをいじるだのなんだの結構色々挑戦的なアップデートするのはfinalmouseくらいです。
まぁ結局のところ、Starlightシリーズってカラーとかデザインみたいなガワは変わってるんですけど、基盤とかシェルの構造とかコアな部分はまんま発売当初と変わりません。
つまり同じマウスを色違いで売り続けてるだけなんですよね実は。
マイナーアップデートはあるでしょうけど。だからこそソフトウェアもアップデートが続いてるんですね。
どこのブランドも発売したらお終い〜じゃなくて長く愛用する人用にアップデートし続けて欲しいもんです。
悪い点
- ハニカムが気になる
- 軽すぎて止めにくい
- サイズはMでもやや小さめ
- 全然買えない
- 不良個体が多い
- 値段はそれでも高め
トップシェルのハニカム構造はそこまで気になりませんが、サイド部分はやはりやや気になります。慣れるとそうでもないんですが、微妙に思う方は多いかも。
40台と超軽量ですがその分ストッピングがしにくいと感じるので、これも慣れが必要かと思います。また、Mでもサイズ的にはやや小さめなので手が大きい人には合わないかも。
このマウスの最大の問題は毎回限定生産なので欲しいと思った時に定価で買えないこと、そして販売時も競争率が高すぎて売り切れる速度が異常なのでやっぱり買えないことです。
さらに買えても個体不良に当たる可能性が高いのもネックです。
さいごに
Starlightシリーズの再販はもうないため、次はUltralightXという新マウスのドロップを待ちましょう。以下でリーク情報などを紹介しています。
Starlightシリーズ、3万4万出して転売で買う必要あるか…と問われたらヤメトケです。
VAXEE XE Wireless買っとき。これも中々買えないんだけど…。