Glorious Model O Wireless レビュー。遂にワイヤレス化したおっさん
グロリアス初の軽量ワイヤレスゲーミングマウス「Glorious Model O Wireless」をレビューしていきます。
ついにケーブルから解放されてしまったおっさん。その外観と性能について見ていきます。
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概要とスペック
「Model O Wireless」は同社から発売されている Model O のワイヤレス版。ワイヤレス化したにも関わらず、オリジナルとほとんど変わらない重量です。
左右対称型ですが、サイドボタンは左なので右利き向け。ワイヤレスはもちろん2.4GHzの低遅延。PixArtと開発したBAMFセンサー。
そして何より・・安い!値段の安さを考えるとかなりコスパの良いマウスです。本来は79.99ドルなので、日本だと少し割高ですが、それでも他のフラッグシップモデルよりもだいぶ安いですね。なのに性能は同等レベルです。すごい。
カラー | 黒 / 白 |
接続 | 無線 |
シェイプ | 左右対称 |
スイッチ | オムロンメカニカル |
センサー | BAMF |
最大DPI | 19,000 |
寸法 | 128 x 59 x 37.5 mm |
重さ | 69g |
ボタン数 | 6 |
ケーブル長 | 2m / Type-C |
LEDカラー | あり |
ソフトウェア | あり |
同梱物
外箱とマウス本体。購入したのはホワイトです。
小型のUSBレシーバー。こちらもホワイトできました。
トップサイドに「GLORIOUS」と書いてあります。
おっさんが描かれているUSB延長アダプター。片側はUSB-Aで、もう片側はUSB-Cです。裏面はラバーになっているので滑りません。
2mとちょっと長めのUSB-Cケーブル。通常の有線版と同等であるアセンディドケーブルで、柔らかめな布巻きタイプです。
クイックガイドとステッカー。今まではおっさんのステッカー2枚ついてきたのに今回は1枚だけでした・・。
- マウス
- USBレシーバー
- 延長アダプター
- ケーブル
- 説明書
- ステッカー
同梱物は以上です。
シェイプとデザイン
「Model O Wireless」はグロリアス初のワイヤレスマウス。略して「MOW」です。アイスクリームかな?
ワイヤレスになったにも関わらず、重量はさほど変わりません。67gが69gになった程度 です。加えて、元はPMW-3360だったセンサーが、PixArtとコラボ開発されたBAMFセンサーというものにアップグレードされています。
サイズは実測で 128(長さ)x 60(グリップ幅)x 37.5(高さ)mm です。分類的にはMサイズの少しLサイズ寄り。
表面は滑らかなマット仕上げでサラサラとしています。汚れはつきにくい。光沢のあるグロッシーバージョンは将来的に追加する予定のようです。
相変わらず圧のあるおっさん。
ハニカムシェルですが、ところどころ補強されているため歪むようなことはなく頑丈です。
重さは実測値で 70.8g でした。ワイヤレスマウスとしてはかなり軽い方です。
各サイドからの見た目。
シェイプは「ZOWIE FK-1」とかなり似ています。長さはそれなりにあり、クセが少なく、手が普通〜大きめの人にとって使いやすいマウス。
ビルドクオリティ
頑丈で良いビルドクオリティです。どこを押しても軋むことはなく、強く振ってもラトル音はしません。
ただし、サイドボタンとDPIボタンに小さなキズが付いてきました。実使用上なんの問題もないのですが、蓋を開けた瞬間に傷を見つけるとあまりいい気分はしません。その辺りの品質管理はまだまだ向上の余地がありそうです。
センサー
センサーはやや前寄りに位置しています。
センサーはPixArt社とコラボした「BAMF」で、最大DPIは19,000。何の略か発表されていませんが「BAD ASS MOXXXR FUXXER」じゃないかな・・。
はっきりとは分かりませんが、スペック的に見ると最新型の「PMW-3370」かも。「PMW-3389」よりもエラーレートが低く優秀だそうです。
センサーテスト
ポーリングレート1,000Hzで、それぞれDPIが400、800、1,600の時のセンサーテストを行いました。
400DPI
800DPI
1600DPI
xCounts、xSum両方ともに波形は良好です。
USBレシーバーからの距離は重要
USBレシーバーから1m弱ほど離れてテストした結果。xCountsもxSumもひどい結果で、トラッキングもれしています。
机の上に出して1mほどの距離でこの状況なので、マウスパッドの横にレシーバーを置くくらいの近さでプレイする必要がありそうです。
LODの長さ
LODは 1.0mm でした。短くて優秀です。
ソフトウェアでLODを1mm(デフォルト)か2mmを選べます。2mmで検証してみたのですがLODは1mmと変わらなかったため、もしかするとソフトウェア的な問題がなにかあるのかもしれません。そのうちアップデートで直るはず。
マウスフィート
四隅のマウスフィートは角取りされた100%PTFEソール。滑りはそれなりに良いです。
マウスフィートのサイズはオリジナルの「Model O」と一緒ですので、別売りされている「Glorious G-Floats」というセラミック製のマウスフィートに付け替えることが可能です。
セラミックというだけあってガチガチに硬いです。
鏡面のような反射が綺麗。で、すごい滑るか?というとそんなに違いは感じませんでした。むしろコントロール寄りになった印象。
あまり摩耗しないタイプなのでハードパッドを使っている人におすすめです。厚みがあるのでLODを調整する必要が出てくるかも。
ボトムスイッチ
センサーすぐ右にあるのがスライド式電源ボタン。真ん中にツメを引っ掛けられる隙間があって、スライドさせやすくなっています。
センサー左にはDPIインジケーター。光るLEDの色によって現在DPIを判別することができます。マウスを使用しているときはライトが消えていますが、ひっくり返すとまたライトがオンになるのが優秀。
ワイヤレス機能
使っている感じ、ラグなどを感じることはなくとても優秀です。しかし、2.4GHzワイヤレスはUSBレシーバーから離れたり、障害物を挟むと電波が悪くなって影響を及ぼします。
USBレシーバー延長アダプターとケーブルを使って、USBレシーバーを机の上に置くと良いです。一見影響がなさそうに見えても実は悪さをしていることもあるので、Mouse Tester などでチェックしてみましょう。
本マウスは 低遅延の2.4GHzワイヤレスのみ対応しており、Bluetoothは使用できません。Bluetooth接続もしたいなら別のマウスがおすすめ。こちらにおすすめのワイヤレスマウス一覧記事がありますので、ご覧ください。
バッテリーとケーブル
ライティングオフでのバッテリー持続時間は 71時間 です。ライティングオンだとさらに短くなります。他のワイヤレスマウスと比べると普通くらいの長さ。
デフォルトのライティングは50%に設定されています。100%にすると綺麗ですがバッテリーの減りは速くなるため、50%程度に抑えたまま使うか、オフのまま使うのがおすすめです。
接続端子がUSB-Cなので汎用性が強み。表裏がないので差し込む時もストレスないですし最高ですね。
充電ケーブルは有線版と同じアセンディドケーブルが採用されています。柔らかくて使いやすいため、充電が切れたら有線状態でプレイし続けられます。
コネクタ部分はちょっと特殊な形状をしています。ですが、一般的なUSB-Cケーブルもちゃんと差し込めるようになっていますので心配いりません。
私はキーボード用のコイルケーブルを差し替えて充電することが多いです。ケーブルの本数が減るのでとてもありがたい。
デフォルトだとスリープはオフになっていますが、ソフトウェアで1分~15分の間でスリープに入るまでの時間を設定できます。省エネのためにもすぐ設定することをおすすめします。
マウスボタン
オムロンメカニカルスイッチ搭載。クリックはカチッとクリスピーで、ちょっと硬めで跳ね返りは強め。プリトラベルはあまりないですが、ポストトラベルはそれなりにあります。
サイドボタンはやや小ぶりなサイズ。メインボタンと同じく、プリトラベルはあまりありませんが、ポストトラベルはそれなり。やや柔らかめなクリック感で跳ね返りは弱めです。
非常に静かに回るスクロールホイール。回し始めに少し力が必要ですが、滑らかです。タクタイル感もちゃんとあります。クリックも硬すぎず押しやすい。
スクロールホイール後ろに位置するDPIボタン。若干ホイールと距離が近いです。指を曲げても押しやすい位置です。
ライティング
本マウスはスクロールホイールと両サイドのラインがRGBで光ります。ライティングのパターンは消灯も含めて9種類。
ライティングパターン | 挙動 |
---|---|
Glorious Mode | 虹色にウェーブ |
Seamless Breathing | RGBで色が移り変わる |
Breathing | 自分で選んだ色にフェード |
Single Color | 単色で発光し続ける |
Breathing (Single Color) | 単色でフェードする |
Tail | 短くRGBが流れていく |
Rave | パーティ仕様 |
Wave | パーティ仕様(虹色) |
LEDオフ | 消灯 |
サイドのライティングはシームレスというより、5つのブロックで区切られているイメージですね。虹色のウェーブとかも切れ目が見えます。そのおかげでRaveやWaveみたいなガチャガチャうるさく光るようなパターンも実現できています。
個人的には一番ベーシックな「Glorious Mode」がおすすめ。もしくは省エネでオフ。
ソフトウェア
「Glorious Core」というソフトウェアを公式サイトからダウンロードすることでいくつか設定を変更できるようになります。
今までのソフトウェアからデザインが刷新されモダンな見た目になりました。ライティング、キーバインド、DPIやLODの設定が可能です。
なぜかソフトウェアで設定を保存するとDPIが1,600に引っ張られてしまうのが気になるバグ。そのうち直ると思われます、たぶん。オンボードメモリは3つまで。
持ち方とそれぞれの使用感
どの持ち方もそれなりにフィットする印象です。トップのカーブがなだからなため、かぶせ持ちでも良いしつかみ持ちでも良い。つまみも良いです。
かぶせ持ち | つかみ持ち | つまみ持ち |
---|---|---|
◯ | ◯ | ◯ |
かぶせ持ち
長さが結構あるのとグリップ幅が広い。そしてトップシェルのカーブがなだらかなのでかぶせもちしやすい形状です。リラックスできます。
つかみ持ち
つかみ持ちはそれなりのフィット感。かぶせとのハイブリッドタイプだとなおフィットする印象。
つまみ持ち
形状にそこまで左右されないつまみ持ち。サイドもなだらかなので持ちやすい。
レビューまとめ
- 良いところ
-
- 69gの軽量仕様
- ラグフリーのワイヤレス技術
- 最新センサーのBAMF
- クセが少なく持ちやすいシェイプ
- USB-C端子とケーブル
- ライティングは綺麗
- ビルドクオリティはかなり良い
- 値段がかなり安い
- イマイチなところ
-
- 手が小さい人には向かない
- 左サイドのおっさんの圧
- Bluetooth非対応
- ボタンにやや傷があった(個体差)
「Model O Wireless」は その値段の安さとは裏腹に、他のフラッグシップモデルと遜色ない一線級の性能を備えています。
今まで値段が高すぎて手が出なかった人でも、妥協のないワイヤレスマウスを手に入れるチャンスがやってきました。シェイプ自体はオリジナル有線版の「Model O」と変わりませんので、もしそれが手に合わなかったのであればスルー推奨です。逆に好きな人はもう絶対買うしかない。
左サイドのおっさんの圧がもう少し弱ければデザイン的にもいいんですけど、その辺は好き嫌い分かれそうなところ。私の個体はサイドボタンとDPIボタンにちょっと傷がついてきましたが、これは個体差でハズレ引いちゃったのかなという感じ。軋みや歪みは一切ないので基本的な構造に関して心配することはないです。