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Xtrfy GLASS SKATES レビュー

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Xtrfyから過去発売されたゲーミングマウスM4、M42、MZ1、M8の各種に専用のアルミノシリケート強化ガラスソールが登場しました。

通常マウスソールは摩擦係数が少ないPTFEを素材として使うものがほとんどですが、果たしてXtrfy製のガラスソールはどのような性能なのでしょうか。

Xtrfy GLASS SKATES」をレビューしていきます。

本製品はレビュー用サンプルをご提供いただきました

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GLASS SKATESの概要

基本的にマウスに標準搭載されているものはPTFE製ですし、昔から販売されているサードパーティソールもPTFE製です。もちろんM4やM8などのXtrfyマウスに最初から付属するのもPTFE。

PulsarがSuperglideというガラスソールを発売して以降、強化ガラスを採用したハードタイプのソールは一定の注目を集め、その他にも様々な素材を用いたソールが販売されるようになりました。

静摩擦が少なく初動がとても軽い一方、動摩擦は割とマウスパッドの劣化具合や湿気などに影響されることが特徴です。

使用していると削れていくPTFE樹脂とは異なり半永久的に使えるソールですが、マウスパッドとの相性を選ぶことになります。

デザイン

各マウスに完璧にフィットするように設計されています。

スポンジで保護された贅沢な梱包

M8はワイヤレス版しかありませんが、M4、M42、MZ1には有線版も存在します。全てのマウスで互換性があるか見てみましたが、有線・無線問わずフィットします

M42のみ、有線とワイヤレスでリア側の形状が違いますが、形の異なる2枚が入っていてちょっとお得感があります。

見た目はXtrfy GP5というマウスパッドで採用されていたモノクロローポリデザインです。

あんまり底って見ることないですけどガラスソールは割と見た目的にもひと工夫凝らしているものが多い印象。

厚みとエッジ

M8 GLASS SKATES

厚みの公称値は0.6mmです。ほぼ全てのソールを計測しましたが、粘着素材も含めた実測で0.6~0.64mmあたりで推移しました。M8のみ0.68mmとちょっと厚め。

マウスM8M4M42MZ1
前左0.6780.6240.6230.621
前右0.6340.641
後左0.6780.6240.6010.633
後右0.63
単位は全てmm、μm単位はほぼ誤差

元のXtrfy標準ソールの厚みをM8で測ってみたところ、0.606mmでした。ガラスソールの方が若干厚みがありますね。

エッジのラウンド加工はほどほど。特段引きずられるようなことはありませんが、めちゃくちゃ丸まっているというほどでもないです。

M4に貼ったときは高さがぴったり合うためか指でなぞっても段差や角はあまり感じませんでした。

重さ

MZ1のガラスソールの重さ

全てガラスで出来ていますが、想像に反して重さはPTFEと同じくらいです。

ソールPTFEGLASS SKATES
M81.4g1.6g
M41.1g1.1g
M420.9g1.3g
MZ10.9g0.8g

M42だけ増加幅が大きめですが、しょせん0.4g程度におさまります。マウスが重くなることを懸念している場合、その心配はいらないと言っていいです。ほとんど変わりません

使用感

ガラスソールはバターのようにスムーズな滑り心地で、マウスパッド表面の上をスルスル滑っているような感覚があります。

PTFEだと小さいながらもガリガリとマウスパッド表面の粗さや特性を手に感じ取りやすいですが、ガラスになるとそういった感覚が消えていきます

個人的にはこれはガラスソールの最も大きなメリットだと考えます。

コーデュラ素材のマウスパッドをマクロ撮影

例えばコーデュラ素材のマウスパッドだと顕著にわかります。上の画像を見てもらいたいんですが、マクロで見るとハリガネのように硬そうな繊維が敷き詰まっています。

PTFEで滑らせるとコーデュラ特有の硬い繊維を感じ取りやすいのですが、ガラスソールにすると感じなくなります。マウスパッドの表面特性を感じたくない場合には魅力的な操作感をもたらします。

ちなみにマウスパッドが劣化している、または湿気を多量に含んでいる場合は滑りが鈍化します。極めて遅くなることもあり、そういった意味では操作感がバラつくことがある点は留意。

動摩擦・静摩擦の変化

M42を使って複数のマウスパッドで検証してみました。摩擦の計測方法はこちら

今回デフォルトのPTFEソールでマウスパッド上を滑らせた後、同じようにGLASS SKATESにはりかえて再計測してみました。室内の気温は19℃で、湿度は32%程度でした。

XTEN C/C、ZOWIE G-SR、Logicool G640r、Endgame Gear MPC450、VAXEE PA、Xtrfy GP4、Xtrfy GP5とトータル7枚のマウスパッド上で試してみましたが、いずれの場合も動摩擦は鈍化して2~3倍ほど遅くなりました

私のマウスパッドが劣化しているせいもあるかもしれませんが、基本的に滑りが速くなるということはありませんでした。

写真はM8だけど計測に使ったのはM42です

全マウスパッド5回ずつ滑らせて計測しているのですが、PTFEよりもGLASS SKATESの方が数値にバラツキが少なく毎回安定したスピードになりました。

静摩擦はかなり軽くなります。マウスを持った状態でめちゃくちゃ小さい円を描き続けると分かりやすいのですが、小さい力でとてもスムーズに描くことができます。PTFEだと摩擦を強く感じます。

ほんのちょっとだけエイムを動かして微調整したい時は、自分の想像通りにマウスが動いてくれるはずです。

逆に初動が軽すぎて、握っていたらマウスを静止させておくのが難しいくらい。VALOLRANTのような止めを意識するゲームよりもApexのようなトラッキング重視のゲームの方が向いてそう。

M4WにGLASS SKATESを装備し、有線M4は通常ソールのまま。この2つを交互に使って実際のフィーリングの違いを確かめてみましたが、いずれも滑りはやや鈍化、静摩擦は超軽いという評価は変わりませんでした。

ハードパッドとは併用するべからず

ハードタイプのソールは同じハードタイプのマウスパッドと併用してはいけません。ハリネズミみたいにお互いを傷つけ合います。

ガラスパッドの上にガラスソール滑らせてみるとアイスリンクみたいに摩擦が消失しますが、操作感は常軌を逸したピーキーさですし非推奨です。傷付いたらせっかく長く使える素材なのにもったいない。

価格について

記事執筆時点での価格は1セットあたり税込3,988円です。Xtrfy M4用のSuperglideが税込2,790円くらいのようなので、それよりもやや割高です。

個人的にはやっぱりちょっと高いかな〜と思います。ガラスソール自体は半永久的に使えてもマウスパッドの方は変わらず摩耗していくわけなので、コスパがいいか?と言われるとどうかな…ハードパッドと併用するとPTFEゴリゴリいきますけど布だとそこまで頻繁に変えるわけでもないですしね

Superglideと比較すると、デザイン的に気にいるかどうか、公式がデザインしたものを好むかどうかが購入の別れ目。ちなみにSuperglideはM4用とMZ1用しかないはずですので、M42とM8だったら公式を選びましょう。

レビューまとめ

Xtrfy GLASS SKATES
総合評価
( 3.5 )
メリット
  • 初動が極めて軽い
  • 耐久性が高い
  • バターのような滑り
  • スタイリッシュデザイン
  • マウスにぴったりフィット
  • 有線・無線両対応
デメリット
  • 価格が高い
  • 動摩擦が鈍化
  • ハードパッドと併用NG

以上「Xtrfy GLASS SKATES」のレビューでした。

PTFEとは異なる操作感のガラスソールは使い手やマウスパッドを選びますが、浮遊感のあるスムーズな滑り心地は好きな人はめちゃくちゃ好きかも。

比較的値段は高めなのですが、ハードパッドと組み合わせなければ半永久的に使えます。

ガラスソールブームは終わりつつあるっぽいので、選択肢としてはアリですが、もうちょっと早く出てたら面白かったかなと思います。ただPulsarがもう新マウス用のガラスソール出さないならM42とM8用に整備されたのはありがたいですね。

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