XTEN CLOTH / CONTROL レビュー。国産の激高マウスパッドでエンドゲームなるか?
XTENから発売されているゲーミングマウスパッド「XTEN CLOTH / CONTROL」をレビューしていきます。
以下 XTEN CC とします。
XTEN CCの概要
「XTEN CLOTH / CONTROL」は日本国内のゲーミングブランドXTENが発売する布タイプのマウスパッド。
プロチームDetonatioN Gamingが製品開発協力しており、パッケージには寺田克也氏のオリジナルイラストが描かれてインパクト大。
Twitterで教えてもらって調べてみたら値段見て吹き出しました。布で9,980円(定価税込)はとんでもないでしょ。
一体どんなマウスパッドなんだい?
そう、期待は膨らむばかり。
店売りはもうちょっと安くなるとはいえ、布マウスパッドとは到底思えない価格。
ですが、結果として品質は極上でその価値はあると思わせる仕上がりでした。
ちなみにXTENには他にもハードタイプとバランスタイプの2つがありますが、いずれもサイズが小さいためFPSゲーマーにおすすめできるのは今回紹介しているCCです。
XTEN CCの同梱物
折り曲げられていないパッケージで、前述の通り寺田克也氏デザインのオシャレパッケージ。
正直イラスト書かれてるマウスパッド大好きな身としては、寺田克也氏のデザインがマウスパッド本体にプリントされていたらなお最高だったんですが。
表面特性もあるしまぁそうもいきませんよね。かっこいいんですけど、私は箱とかパッケージ捨てちゃう派なので…。
中にはマウスパッドが入ってるだけなので特に同梱物というほどのものもないです。後は保証書くらい。
XTEN CCのデザイン
真っ黒でシンプルなマウスパッド。
なんていうか、最初見た時の印象は布っていうより板っぽいでした。もちろん硬くはないんですけど。
梨地織の非常にきめ細かい編み目で、反射でツブが控えめに光り高級感があります。
四隅の角ばった形状が特徴的。
他のマウスパッドでは見ないシェイプなので一見してXTENだなって判別できます。
サイズ | 寸法 |
---|---|
S | 340 x 280 x 3 |
M | 460 x 400 x 3 |
販売されているCLOTH/CONTROLのサイズはSとMの2種類です。
AmazonみたらXSサイズっていうのもあったんですが、いちおう公式サイトに載っているのはSとMだけ。
Mというのがいわゆる多くのゲーミングマウスパッドにおけるLとかXL相当だと思って大丈夫。
Sの方が値段は安いんだけど、この2つのサイズだったらFPSゲーマーやミドルセンシ以下はMを選びましょう。
ハイセンシの方は小さくても良いと思う。
厚みは3mmで、マウスパッドとしては標準的。
中間層はけっこう柔らかめで、私が持っているArtisanヒエンSoftと同等かそれよりちょっとだけ沈む印象です。
マウスに力を加えて滑りを制御するのが得意。
ロゴは右下に小さくプリント。
パッド表面とは異なる素材ですが、小さいし右下の邪魔にならない場所にあるので気にする必要はないと思います。
むしろここ通ったらギリギリすぎてマウスパッドからマウス落ちる寸前なので。
表面はArtisanヒエンやOdin Gaming Infinityと同じような梨地織の布製です。見た目はわりとヒエンっぽい。
マクロレンズで接写してみました。
上下左右、やや不均一な編み目となっています。びっしりとキツめ。
手でなぞるとザラつきを感じます。
エッジはスティッチ加工なし。
スティッチによる段差や縫い目の凹凸はありません。
ただし経年劣化で毛羽だったりほつれてきたりする可能性が高いです。
また、使っているうちに埃とか糸クズみたいなゴミが付着するのも若干ストレス。
底面の滑り止めラバーは滑らかな見た目をした合成ゴム製。木・樹脂・金属などあらゆる接地面に対して有効らしい。
私の木製机では手で強くゆすると動きます。
Apexをプレイ中はそんなに気になりませんでした。しっかりフラットにくっつけてあげると滑らない。
マクロで見るときめ細かい模様になっています。あんまり他のマウスパッドでは見かけないタイプですね。
素材は面白いけど防滑性は微妙〜普通くらいといったところ。
ほぼフルフラットといって差し支えないです。
XTEN CCの使用感
コントロールと冠していますが、滑りに関しては速すぎず遅すぎずバランス型の分類。
- 滑走速度はArtisanヒエン、ZOWIE G-SR-SEと比べると遅い。
- VAXEE PAとは僅差で、VAXEE PB MousepadやArtisan零よりは速い。
新品だと上記みたいな印象でした。
しばらく使っているとやや滑りが鈍化してコントロール寄りの感覚になってきました。
縦横の滑りの違いはほとんど感じられず、どこへ動かしても一定の摩擦感でスムーズに動かせます。
縦の視点移動が多く発生するようなゲームではとても有能ですね。
ただしマウスフィートの形などの組み合わせ次第では縦に対してやや摩擦を感じることもありました。
初動が軽いため動き出しで鈍さを感じません。
ロー・ミドルだけでなくハイセンシでも操作感がモタつくことはないです。
中間層が比較的柔らかめなこともあり、マウスを押し込んで沈み込みでコントロール制御するのが得意。
スーッと動かして力を加えてピタッと止めるイメージ。ちょっと力入れるだけでもだいぶ違います。
フリックはしやすいし、トラッキングも問題ありません。
静摩擦と動摩擦をチェック
「静摩擦」は静止した状態からマウスが動き出すのに必要な力を計測します。最初の滑り出しもそうですが、この値は低い方が微細なコントロールはしやすいです。
「動摩擦」はマウスの滑走を維持するために必要な力となります。この値は低い方がマウスが素早く滑ります。
静摩擦
結果は 56.3g でした。40枚近くあるマウスパッドの中ではちょうど真ん中あたりに入る軽さです。
初期の計測ではもっと早かったのですが、しばらく使い込んだ後に再計測したら重くなりました。
数値的に近いマウスパッドはVAXEE PBやG640rでした。
静摩擦が軽いと初動にもたつきが少なく軽く動かすことができます。
バランス的にちょうど良い位置にいるため、ちょっとマウスを動かすようなマイクロコントロールも楽ですし、止め性能もあります。
動摩擦
結果、2.36秒となりました。40枚近くあるマウスパッドの中では中間あたりのスピードです。
秒数だけでいうとVAXEE PAやOdin Gaming Zero Gravityよりちょっと遅く、QcKやG640rよりもやや速いという間くらい。
滑走速度がバランス型だとスピード感と止め感の丁度美味しいところになります。
このXTENは中間層が柔らかいため、力を込めると摩擦が一気に増します。
その分無意識に力を込めてマウスを操作すると、サラサラ動かすというより引きずり感が強くなってしまいます。
耐水性と湿気の影響
水をマウスパッドにたらし、どれくらいで吸収されるかチェック。
たらした瞬間から染み込み始め、15秒ほどでほぼ水らしき見た目はなくなり、30秒も経過するとしっかり染み痕になります。
しっかり乾かさないとこの痕はとれなくて、私の場合一晩かかりました。
このように耐水性は皆無なので手汗なども吸います。
しかし、湿気によって強い影響を受けたような記憶はありません。
レビューまとめ
以上「XTEN CLOTH / CONTROL」のレビューでした。
- 超高品質なシンプル布マウスパッド
- 初動は普通、滑走速度はほどほどのバランス型
- 縦横の滑りが均一
- 中間層が柔らかくコントロールしやすい
- 湿気にそこまで影響されない
- エッジは経年でほつれる可能性
- 価格はかなり高い
最初はとにかく値段にびびりまくっていたマウスパッドですが、買って使っているとすっごい良いです。
見た目はシンプルながらうっすら高級感すらある表面してるんですよね。けっこう好き。
バランスのとれた初動と滑走速度で、縦横の滑りの差を感じないこともあって安定したマウスさばきが可能。
ただし中間層がまぁまぁ柔らかいので、力んでマウスを振る人にはやや繊細な操作が求められるかも。
高いけど布系極めたいなら一回触ってみると良いかも。