Soundpeats Air 3 Deluxe HS レビュー。ハイレゾ対応のインナーイヤー型イヤホン
Soundpeatsから発売されている完全ワイヤレスイヤホン「Air 3 Deluxe HS」をレビューしていきます。
概要とスペック
「Soundpeats Air 3 Deluxe HS」は今主流であるカナル型ではなくインナーイヤータイプのイヤホン。
これは簡単に言うとAirpodsのproじゃない方と同じタイプで、遮音性に乏しいものの圧迫感が少なく装着で疲れないのが特徴です。
インナーイヤータイプとしては初めてLDACに対応し、高音質な音楽を楽しめるコスパの良い製品です。
カラー | 黒 |
接続 | Bluetooth 5.2 |
オーディオ | ステレオ |
対応コーデック | LDAC/AAC/SBC |
タイプ | インナーイヤー |
重さ | 36.5g |
スピーカー周波数特性 | 20Hz – 40kHz |
スピーカーサイズ | 14.2mm ダイナミック |
マイク | ENC通話ノイズキャンセリング |
バッテリー | 本体5h + 3.5回充電分 |
ワイヤレスチャージ | |
タップ操作 | |
スマホアプリ |
外箱。
- イヤホン
- チャージャー
- USB-Cケーブル
- クイックガイド
デザイン
プラスチック感のある仕上がりですが、Soundpeatsのロゴ部分のピンクゴールドかな?のアクセントがキラッと光ります。
底側にも装飾が施してあります。
センサーがあり、着脱による再生・停止が可能です。
これは気に入らなければアプリで停止できます。
重さ
かなり軽くて重さは1つあたり4.2g、2つ合わせて8.3gでした。
着け心地はとっても軽いですね。
チャージャーも軽くて、それのみで28.1g。
全部合わせても36.5gという軽さです。
チャージャー
チャージャーは艶あり仕上げで、周りを反射します。写真が撮りづらいのなんの。
指紋汚れつきやすいし、あまり高級感のある仕上がりではありません。
背面にはSoundpeatsのタイトルロゴ。
金属っぽい感じがありますが、ここもほぼ艶あり仕上げで他の部分と触り心地は一緒です。
LEDインジケーターは1つで、その下のボタンはタッチ式じゃなくてリアルにポチッと押すタイプ。
タッチ操作するボタンと違い、押せたかどうかがしっかり分かります。
底の端子はUSB-Cで充電します。
他のイヤホンとチャージャー比較
とても薄く、これは他のワイヤレスイヤホンに比べてポケットに入れてても全然違和感なくて持ち運びやすいというメリットがあります。
こう見てみると厚みとか全然違いますよね。唯一 Nothing ear(1)くらいかな薄さで競えてるのは。
それでもポケットに入れてて全然気にならないのはSoundpeats Air 3 Deluxe HSだけです。
ケーブル
いつも思うんですけどなんでイヤホンについてくる充電ケーブルってこんな短いんだろう。
謎すぎる。
性能チェック
本製品の性能について紹介していきます。
音質
インナーイヤータイプとしては初となるハイレゾ認定、LDAC対応です。
私は前機種触ってないので比較検証できませんが、前作の「Air 3 Deluxe」よりも音質は向上しているようです。
大口径14.2mmダイナミックドライバー搭載。
LDAC聴けないのでそこの評価はできませんが、部屋で音を聞いてみた感じインナーイヤーでも結構厚みのある音出るんだなと思いました。
価格が安いので十分魅力的な音質です。
素のままでは低音がけっこう出ていて暖かめ、中音高音はバランス良いかなと思いました。
イコライザーで音はいじれるので、ベースをドンドコもっと足すとか減らすとか好きにチューニングすることが可能です。
ゲームでも試してみましたが、銃声のドドドっていう音や爆発音が強くて臨場感がありますが、そのぶん足音は他の音に紛れて聞こえにくくなっていると感じました。方向は分かるんですけどね。
つけ心地
インナーイヤーの特徴は優しいフィット感。
キュッと耳栓をするようなカナルタイプが嫌いな方や遮音性が強すぎるのが嫌な方にとっては嬉しいタイプとなります。
インナーイヤータイプは非常に着け心地が優しいのですが、裏を返せば緩いとも言えます。
激しい運動をするわけでもなければそこまで心配する必要はないと思います。
それでも落ちる場合は落下防止アクセサリーを取り付けるといいかもしれません。
でもそんなの付けたらチャージャーに入らないし、そもそも付属してこないので別買いだしで、ただただちゃんとフィットすることを願うしかないですね。
遮音性
耳とイヤホンの間には隙間が生まれているため、遮音性はほとんどなく、ノイズキャンセリング機能もありません。
めっちゃすり抜けて耳に入ってきますのでうるさい場所で使うには適していません。
繁華街の雑踏はまだいけますが、電車のホームとかはキツいですね。あとは室内で混み合ってるところとかもキツイ。
逆に周りの音が聞こえなくなることに抵抗を感じてる場合はその辺丁度良いと思います。
バッテリー
充電はイヤホン本体で連続5時間再生、チャージャーで3.5回分の充電が可能です。
私は5時間も連続して使うことないので充電切れたことはありません。
イヤホンの電池残量はスマホアプリで確認可能です。
充電ケースの電池残量はボタンを押すことでLEDが点灯します。
緑 | 50%以上 |
黄 | 10%~49% |
赤 | 10%未満 |
操作
イヤホンはタップによる操作に対応しています。
操作の内容は入れ替えられなくて、基本はこのようになります。
左耳 | 操作 | 右耳 |
---|---|---|
音量ダウン | ● | 音量アップ |
再生・停止、通話応答 | ●● | 再生・停止、通話応答 |
ゲームモードオフ・オン | ●●● | 音声アシスタント |
曲戻し、着信拒否 | ●1.5s | 曲送り、着信拒否 |
通話切り替え | ●2s | 通話切り替え |
タップする面積は狭いんですけど、慣れればそんなにミスることなく操作できてます。
むしろちょっとポジション変えただけで音量アップダウンが必ずといっていいほど起動するので、感度良すぎなくらいかも。
手動でペアリングするには、イヤホンを装着した状態で充電ケースのボタンを3秒間長押しします。
他のワイヤレスイヤホンって、ペアリングするのに両耳ホールド数秒とかあって、久しぶりにペアリングするぞってなったときに忘れて全然思い出せないことあるんですよね。
このイヤホンはその辺簡単なのが地味に嬉しい。
マイク
マイクがついていて、ノイズキャンセリング機能がついてます。
はっきり言って音質は良くないですが、完全ワイヤレスイヤホンという範疇で考えれば使えるかなと思います。
通話の時にイヤホン外さなくてもいいし、電話くらいだったら声わかるしあっていい機能かな。
ノイズキャンセリングが聞いてサーッというような環境音は切れていますが、ややロボットっぽい声に。
これは先の音声テストファイルの波形。
下のスペクトル表示を見るとわかりますが、高周波数域がぶったぎられています。
ゲームモード
前作は低遅延コーデックであるaptXに対応してたんですけど、今回のはLDACに対応した影響か低遅延接続ができなくなったのでこのような低遅延モードが搭載されたんじゃないかなと。
実際にどれくらい遅延が改善されるのかな?ということで、いくつかの端末に繋げてオフの状態とオンの状態で測ってみました。
遅延の計測方法について
遅延の計測にはiPhoneを使いました。
240pで画面を撮影し、イヤホンをマイクにあてがった状態で映像を録画します。
- VALORANTのトレーニングモードでオペレーターを持つ
- スコープを除き、銃を撃つ
- スコープ画面が切り替わる瞬間と銃声の始まりの差をフレームで求める
- 有線で基準を作り、それに対してどれだけ遅れているか調べる
240fpsで撮影しているので、1フレームあたり1÷240=0.004秒(切り上げ)。0.004秒=4msです。
フレームでいくつズレているかを確認し、最終的にミリ秒で遅延とします。微細なズレはよしなに。
余談ですが、YouTubeなどは自動でBluetoothのラグを計算して勝手にシンクするみたいです。なので、シンク映像って便利なんですけど、使わないようにしました。
結果は以下のようになりました。
端末 | フレーム | 遅延秒数 |
---|---|---|
ゲームモードOFF | 69フレーム | 0.296秒 |
ゲームモードON | 24フレーム | 0.108秒 |
WindowsのVALORANTにおける計測結果ですが、オフだとゲームにならないレベルの遅延が発生しているのに対し、ゲームモードをオンにすると0.2秒ほど遅延がなくなって許容範囲内になります。
それでも遅延してるな~ってうっすら思うレベルなので、音ゲーは無理だと思うし、普通にFPSとかでも微妙かなと思います。有線のほうが絶対良い。
ただシングルゲームとかだったらアリだと思います。
アプリ
Soundpeatsの公式アプリ。iPhoneで操作しました。
- ファームウェアの更新
- ボリューム調整
- イコライザー設定
- ゲームモード設定など
「可変EQ」では可聴域のテストを行なってAIが自動で最適な設定を見つけてくれるらしいです。
テスト自体は健康診断のやつみたいで何気ちょっと面白かったんですが、出来上がった音聞いてみたらゴリっゴリにいじられててお風呂みたいな感じでした。
人によっては良いのかもしれないんですが、私は全然ダメでしたね。
結局手動イコライザーでベースちょっと足す感じにしました。
レビューまとめ
- LDAC対応
- バランスの良い音質
- 圧迫感がない
- チャージャーが小さい
- 低遅延モード搭載
- アプリ・EQあり
- ノイキャンなし
- ワイヤレス充電なし
以上「Soundpeats Air 3 Deluxe HS」のレビューでした。
世の潮流は完全にカナル型なんですが、もっとインナーイヤー型が欲しい人多いと思うんですよね。
LDAC対応の再生機器持ってる人はもちろんですが、高音質のインナーイヤーワイヤレス欲しい方におすすめ。