ROCCAT Burst Pro レビュー。光学式スイッチ搭載のスケルトンマウス
ドイツのゲーミングブランドROCCATから発売された軽量ゲーミングマウス「Burst Pro」をレビューします。
なんといっても 半透明なトップシェルにハニカムが薄く透けて光るデザイン が独特。最近はハニカムに加えてこういったスケルトンカバーだとか防水処理なんかが施されるようになって耐久値を底上げする動きが見えますね。
その外観と性能について見ていきます。
本製品はレビューサンプルを提供いただきました
概要とスペック
「ROCCAT Burst Pro」はブラックまたはホワイトのカラーから選べる左右対称型の軽量マウス。サイドボタンは左サイドのみなので実質右手向けです。
68gという軽さに加えて、メインボタンにはROCCAT独自の「Titan Switch Optical」を搭載。光学式スイッチは好き嫌いが分かれると思いますが、アクチュエーションは高速でクリック耐久値は1億回もあります。
値段がかなりリーズナブルで、手が出しやすいです。
カラー | 黒 / 白 |
接続 | 有線 |
シェイプ | 左右対称 |
スイッチ | Titan Switch Optical |
センサー | Owl-Eye (PMW3389) |
最大DPI | 16,000 |
寸法 | 120 x 58 x 38.7 mm |
重さ | 68g |
ボタン数 | 6 |
ケーブル長 | 1.8m Phantom Flex |
LEDカラー | あり |
ソフトウェア | ROCCAT swarm |
オンボードメモリ | あり |
同梱物
外箱とマウス本体。
替えのマウスフィートが一式。青い保護シールが貼られていて傷つかないように工夫されています。
多言語説明書。
- マウス
- マウスフィート
- 説明書
同梱物は以上です。
デザインと性能
「ROCCAT Burst Pro」は左右対称形マウス。一見ハニカム構造じゃないように見えますが、トップシェルはスケルトン仕様になっていてその内部が穴抜きされています。
ライティングがオンだと見やすいですね。オフでも薄っすらハニカムが透けているのは分かります。
サイズは実測で 119.6(長さ)x 57.7(グリップ幅)x 38.7(高さ)mm です。分類は中型サイズ。
両サイドには光沢のあるハニカム形状のコーティング。
重量は実測で 70.5g でした。結構軽いです。
フロント 左サイド リア
各サイドからの見た目です。
トップは綺麗なカーブを描いていて、癖が少なく非常に持ちやすいシェイプをしています。
一見ハニカムになっていないように見えますが、実はマウスフィートの下は軽量化されています。ライティングをオンにするとこの通り。
ビルドクオリティ
ビルドクオリティはかなり良くて頑丈です。強めに押し込んでもビクともしません。強めに振るとDPIボタンが少しカタついた音を出しますが、普段使いには全く問題ありません。
センサー
センサーはセンターで良い位置。世界初の熱処理グライドされたマウスフィートが前後に2枚。かなり滑りは良いです。
センサーはベースがPMW3389の「ROCCAT Owl-Eye」で、最大DPIは16,000。ゲームをプレイしていて問題になることはなく反応は良好でした。
センサーテスト
ポーリングレート1,000Hzで、それぞれDPIが400、800、1,600の時のセンサーテストを行いました。
400DPI
800DPI
1600DPI
xCounts、xSum両方ともに波形は良好です。
LOD
LODは 0.9mm でした。かなり短くて優秀です。
ソフトウェアで変更可能ですが、デフォルトでは「最低」になっています。これを「低」に変えるとLODは 2.9mm となりました。低どころか高すぎます。「最低」一択です。
マウスパッドごとにキャリブレーションすることも可能。試してみたのですが、LODは「最低」と同じ 0.9mm になりました。マウスパッドによっては使ってみるのも良いかも。
マウスボタン
メインボタンには光学式スイッチ「Titan Switch Optical」を搭載。高速アクチュエーションと1億回クリック耐久値が強みです。光学だとチャタリングが発生しないはず。
クリックした感触と音はトコトコッとしていてメカニカルスイッチのようにカチッとはしていません。クリックは硬めで跳ね返りは普通くらい。プリ・ポストトラベルは少なめです。
サイドボタンは結構大きめな設計で、プリトラベルはありますがポストトラベルは少ないです。メカニカルスイッチなのでカチッとしています。軽めで押しやすい。
マウスホイールは軽めで回しやすく、ノッチ感もちゃんとあります。クリックは浅いので、音はトコトコするのですが押した感が少ないです。つまるところ、回転はいいけどクリック感はいまひとつ。
大きく「DPI」と書かれているDPIスイッチ。プラスチックでちょっと安っぽい見えます。スクロールホイールと近いようにも見えますが、誤爆は少ないでしょう。
ケーブル
Phantom Flex ケーブル。柔らかさを推しているようですが、個人的にはやや硬いかなという印象です。幅は割と細め。
ケーブルブッシュは地面とほぼ平行かちょっと上向きに作られていて、マウスパッドとケーブルが干渉しにくくなっています。マウスバンジーと組み合わせると強い。
ライティング
トップシェルのスケルトン部分をライティングがぼんやり光らせます。他には見ない光り方で面白い。この見た目だけで購入を決める人もいるんじゃないかな。イイですよコレ。
マウスホイールも両縁がしっかり光ります。
ライティングはソフトウェアを通していくつかのパターンを選ぶことができます。AIMOインテリジェントにしておけば結構いい感じに光ってくれるのでこの設定で放置が良さげ。
ライティングパターン | 挙動 |
---|---|
AIMO | インテリジェントライティング |
ウェーブ | 一定時間ごとに色が移り変わる |
常時点灯 | 常に一定の色で光り続ける |
ハートビート | 一定の色でフェードする |
ブレス | 一定の色で長めにフェードする |
点滅 | 一定の色で明滅する |
好みがあるなら変更しましょう。明るさを全部下げればライティングはオフにできます。
ソフトウェア
「ROCCAT Swarm」をインストールすれば細かい設定が可能になります。すでにインストールしている人でも「Burst Pro」を接続するとモジュールのダウンロードを促されますので従ってアップデートしましょう。
DPIなどの変更。DPIサイクルの数を減らしたり数値を変更したりできます。
ボタンアサインの変更。
ポーリングレートやLOD、サウンドフィードバックなどを設定できます。
オンボードプロファイルは5つまで用意されています。
持ち方とそれぞれの使用感
どの持ち方もそれなりにフィットする印象ですが、個人的にはつかみ持ちが一番持ちやすい。つまみもかなり良いです。
かぶせ持ち | つかみ持ち | つまみ持ち |
---|---|---|
◯ | ◎ | ◎ |
かぶせ持ち
かぶせ持ちですが、フィット感はあるものの、左右対称型なのでそこまで持ちやすいわけではありません。
つかみ持ち
トップのカーブが綺麗で手の腹をしっかり当ててつかめます。持ちやすくてフィット感は良いです。
つまみ持ち
軽量仕様なこと、左右サイドのくぼみが引っかかって持ちやすいのでつまみ持ちもおすすめです。
分解してみた
分解すると保証を受けられなくなる可能性がありますので自己責任で行ってください
前方と後方、それぞれのマウスフィートの下に2つずつネジがあります。トータルのネジは4つ。
トップシェルとベースプレートはケーブルで接続されているので勢い余って一気に外そうとしないこと。コネクタ部分から優しく引き抜きます。
分離できました。サイドボタンとDPIボタンはトップシェルにねじ止めされています。
メインマウスボタンに搭載されている「Titan Switch Optical」。半透明なハウジングがユニーク。
ケーブルのコネクタ部分。
ケーブルブッシュはこのようになっています。
どのようにライトが発光しているのか気になったので電源を入れてみましたが、大味な感じ。トップシェルがいい仕事しているみたいです。
サイドボタンとDPIスイッチの基盤をトップシェルから外しました。
DPIボタンはTTCのホワイト。
サイドボタンはTTCのレッド。
レビューまとめ
- 良いところ
-
- 68gの軽量仕様
- 独特でオシャレなデザイン
- ハニカムレスなので耐久値はある
- ビルドクオリティはかなり良い
- 光学式スイッチ搭載
- 滑り抜群の熱処理グライド
- 値段が安い
- イマイチなところ
-
- クリックがトコトコして硬い
- ホイールのクリックが浅い
- ケーブルはやや硬めで重い
「ROCCAT Burst Pro」は他のブランドでは見ない独特なデザインが強みで、スケルトンシェルを透過して光るハニカム模様が魅力的です。
ホワイトはやや光がぼやけてしまいますが、ブラックだともっとハッキリ見えるようなので、見た目重視ならブラックでも良いかもしれません。
シェイプは万人受けしそうで使いやすいですし、マウスフィートはかなり滑ります。何より値段が財布に優しいのが最高ですね。
光学式スイッチはクリック感と音がトコトコとしていて硬めで好き嫌いが分かれそうです。後はケーブルもイマイチですが、全体的に見て評価は高いマウスです。