Oculus Rift S レビュー。パソコンでVRをするための激アツアイテム
買う際はVIVEやら他のOculusやらで散々迷いましたが、最終的にRift Sを選びました。
選んだ理由と、実際に使ってみてどうなのか?レビューしていきます。
先に言っておくとマジでオススメ!
Oculus Rift Sとは
Facebook企業のOculusが開発したVRヘッドマウントディスプレイ「Rift」の後継機です。
Rift Sでは解像度が2560×1440に向上し、さらにOculus Insightというトラッキング技術の導入で外部センサーが不要になりました。
モデル | Oculus Rift S |
---|---|
ディスプレイ解像度 | 片目 1280 x 1440 |
ディスプレイ方式 | LCD |
リフレッシュレート | 80Hz |
FOV | Riftより少し大きめ |
IPD調整 | ソフトウェアでのみ |
トラッキング | 5つの内蔵カメラ |
接続方法 | USB3.0 x 1、DisplayPort1.2 x 1 |
ミックスリアリティ | モノクロでパススルー |
オーディオ | スピーカーとマイク内蔵 |
値段は定価49,800円です。HTC VIVEと比べると1万円以上安い。
コストを抑えるためかと思いますが、IPDの物理調整ができなくなった、リフレッシュレートが90から80Hzになったという劣化部分もあります。
スペックの優劣は色々ありますが、しっかり高品質で遊べて1番安いVRです。
他のOculusとの違い
OculusシリーズのメインストリームとしてRift Sの他にもう1種類存在します。
Oculus Quest 2
Oculus Quest 2 は、PCいらずのVRヘッドマウントディスプレイ。完全ワイヤレスで、単体動作するためとても手軽です。本来この単体タイプは専用のストアにあるソフトしかプレイできないという制約がありました。
しかし、OculusリンクケーブルでPCと接続することによってRiftストアのソフトがプレイできるようになるため、互換性も幅広いです。
値段はRift Sよりも高いです。定価で64GBで37,100円。256GBモデルになると49,200円です。こちらの方が最新モデルなため、解像度の向上やリフレッシュレートが高くなっているのは大きな強みです。
予算を抑えたいだとか、PCに接続して使うつもりならこれよりも安い Rift S で十分だと思います。
IPDの物理的な調整が可能になっているので、IPDが気になる人はこちら。目の間隔は物理的に調整できるにこしたことはないです。
最終的にRift Sを選んだ理由
最終的にRift Sを選択した理由は5つあります。
- ゲーミングPCのスペックが活かせる
- ストレージ容量に制限がない
- 別置きの外部センサーが必要ない
- Steamゲームも問題なくプレイできる
- 安い!
ゲーミングPCのスペックが活かせる
Rift SはPC接続型VRなので、PCのスペックパワーをそのまま使えます。
推奨スペックであるGTX1060以上か同等程度のグラフィックボードをつんだゲーミングPCなら、高い解像度を維持したまま快適にゲームができるでしょう。
逆に言えば、ゲーミングPCを持っていない人はOculus Quest 2を買いましょう。
また、Quest 2はOculus LinkによってPCにも接続できるようになるので、普段はワイヤレスで遊んで、別に遊びたいゲームが出てきた時だけPCに接続したい・・なんて使い方を分けたい人におすすめです。
ストレージ容量に制限がない
ストレージの容量を気にする必要がありません。
Quest 2では本体の容量には制限がありますが、PCは単純にSSDを増設できるからです。
500GBでも1TBでも好きなSSDを使ってゲームを突っ込めるので、ゲームをいちいちアンインストールする煩わしさから解放されます。
別置きの外部センサーが必要ない
HTC VIVEのように、位置をトラッキングするためのセンサーを置く必要がありません。
なぜならRift Sはゴーグルについている複数の内蔵カメラで位置を測定しているからです。左右の側面・上部に1つずつ、前面には2つ、合計5つのカメラがついています。
これがまたびっくりするくらい高精度で、位置をきっちり補足してくれます。
センサーを置くスペースが必要なくなるのは小さい部屋でプレイする人にとって最高にありがたい。VRやりたいけどスペースがな・・という方には超おすすめ。
Steamゲームも問題なくプレイ可能
SteamはOculus Rift Sに正式対応しています。
つまり、プレイできるゲームが限られないということ。Oculusストアに置いてないゲームとか結構ありますからね。
Rift SならOculusでしかプレイできない独占タイトルもプレイできるので一石二鳥。
Quest 2 単体だと、専用ライブラリなのでどうしてもプレイできるゲーム本数が限られてしまいます。やりたいゲームができないなんて状況はまっぴらごめんですからね。どのみちPCが欲しくなってしまうと思います。
安い!
Oculusを選択する最大の理由の1つはその価格です。
HTCシリーズや Quest 2 に比べて安くなっており、これならまだ手が届くかなという絶妙な値段設定だと思います。
Rift Sを購入する際に気をつけたい注意点
Rift Sを購入する前に気をつけておきたい注意点。
- 物理的なIPD調整ができない
- HDMIではなくDisplay Portケーブルを使用する
物理的なIPD調整ができない
IPD物理調整ができないのはちょっと微妙なところ。ソフト側でできるようになっていますが、どれほどの効果があるのかよく分かりませんでした。
我が家は1人が61mm、もう1人が67mmですが、お互い問題なく使えています。購入する前にアプリなどで瞳孔間距離をざっくり測っておくのが良いかもしれません。
Display Portを使う
よくあるHDMIではなく、グラフィックボードについているDisplay Portを使用します。
購入する前に、Display Portが使えるか確認しましょう。
Rift Sの使い心地
一気に20本くらいゲームを買って遊びまくりましたが、かなり満足しています。やっぱり誰かがやっているのを見るのと、自分で体験するのは違いますね。かなりの没入感です。
センサーなしでも優秀なトラッキング技術が最高です。私のように部屋が狭い人にとって物が増えるのは厳しいので、これだけでも十分Oculusを選ぶ理由になります。
着け心地も良いし、着脱も簡単。メガネでもプレイできるのも嬉しいところ。
ゲーミングPCがあるならRift Sがおすすめです。
ガーディアンシステムが優秀
自分でプレイするエリアを決め、壁などに近づくと警告してくれるガーディアンシステム。
狭い部屋や障害物が周りにあるときに非常に役立ちます。簡単に設定できますし、再設定も可能。
ガーディアンシステムの外に出るとモノクロの現実映像がリアルタイム表示されます。ただし解像度はめちゃくちゃ悪いため、例えばスマホの画面の文字を読むとかは無理です。ふんわり外の様子が分かるってくらいでしょうか。
欲を言えば机とかの形状まで記憶させられると最高なんですけどね。
スポンジパッドが快適!
VRゴーグルはそこそこ重いので、長時間着けていると疲れます。また、ヘッドバンドは少しきつめに締め付けないと前が重くなっているのでバランスが悪い。これはどのVRにも言えることだと思います。
Rift Sの縁には快適で柔らかいスポンジパッドがついていますので、そんなに痛くなるようなことはありません。
ただBeat SaberやGORNのようにものすごく動き回るゲームをプレイすると超絶汗をかきます。額当ての部分とかぐっしょり濡れていることも。
目の周りの汗を吸収してくれるマスクのような保護カバーを買っておくと役立ちます。これがあれば友達が来たときも大丈夫。
メガネでもプレイできる
メガネをかけている人でも問題なし!
メガネを装着したままで容易に装着・プレイすることが可能です。
ヘッドバンドはダイヤルを回転させるだけで緩めたり締めたりできます。なので、緩めにしておいて装着すればメガネがあっても着脱は簡単。
ケーブル周り
ケーブル長は5mで、PCから壁際に少し迂回させても十分な長さです。
ケーブルはかなり太めですが、そこそこしなやかです。
コントローラー
2つのコントローラーを使用します。
こちらは左手用。アナログスティックにボタンが2つ、メニューボタンが1つ。右側面にトリガーが1つ、裏側にトリガーがもう1つ。
右側面のトリガーは中指で押すことになるので、慣れるまで少し時間がかかりました。慣れればしっくりきます。
地味に評価したいのは電池の蓋。磁石?でくっついているので、ネジとかありません。簡単にとれます。
意外と電池を消耗するので、すぐに交換できるのはポイント高いです。どのタイミングでコントローラーの電源がOFFになっているかよく分からないので、気づいたら電池なくなってるんですよね。
できれば充電池を買っておいたほうがコスパ良いでしょう。
おすすめのVRゲーム
とりあえず買っておこう・ダウンロードしておこう!というゲームをまとめてあります。
ゲーム以外に楽しめること
- Youtube
- Google Earth
- VRチャット
Youtube系はストリーミングだと解像度が低くて没入感が薄い。なのでダウンロードしてみる方法が良いです。
Google Earthは割と感動しました。自分の家を見つけたり、昔住んでた家を探したり、旅した国を覗いたりと色々遊べます。
VRチャット、実はまだ未体験ゾーン。楽しそうだしそのうちやってみたい。
まとめ
安くて高性能、PCのパワーを存分に発揮しながら遊べるVRヘッドマウントディスプレイ「Oculus Rift S」をしばらく使ってみた感想でした。
VRめちゃくちゃ面白いけど、やっぱりまだちょっとあのゴツいヘッドマウントは重いですね。はやくメガネくらいのサイズのが出て欲しいと思うけど、望みすぎかな・・。