Ninjutso NPC Pro XL レビュー
Ninjutsoから発売される予定のマウスパッドNPC Pro XLのサンプル版を先行してご提供いただいたのでレビューしていきます。
サンプル版でまだ情報がほとんど出ていないこともあり、仕様などは今後大きく変わる可能性があることを前置きしておきます。
本製品はレビュー用サンプルをご提供いただきました
概要
Ninjutsoから発売されるマウスパッド第2弾となるNPC Pro XL。最初に発売されたのはNPC XLというProがつかない名称でしたが、やや遅め~バランスタイプとなるポロンベースモデルでした。
Pro版でもポロンベースを採用しているようですが、表面に使われている素材が異なっており、無印よりも引きずり感が足されたさらにコントロール寄りのマウスパッドとなっています。非常にマッドな滑り心地です。
NPCはNinjutso MousePad of Controlの省略です。
パッケージ
NPC XLと同じような長方形のパッケージ。
フラットパッケージではないのですが、マウスパッド本体が柔らかいため巻グセはありませんでした。
購入先
日本の代理店はふもっふのおみせなので、そこで購入可能になると思われます。
まだ公式からもアナウンスがないため販売日時などについては全く分かりません。
デザイン
オーソドックスな黒色マウスパッド。
右下にNINJUTSOと小さくブランドロゴがプリントされています。
このプリントは表面とは異なる素材のため、マウスが上を通過すると凸凹します。右下で小さいロゴなのでそこまで影響は大きくないと思いますが、ここまで満遍なく使う場合は注意が必要です。
下に敷いてあるのが無印で、上がプロ。画像で見てもうっすら分かりますが、色は無印がブラックに近くて、プロは少し薄くなってグレーっぽくなりました。
サイズ
XLと表記がついている通りXLサイズなのですが、無印版ではMサイズも販売されていたので恐らく似たようなラインナップになるのではないかと思っています。
サイズ | 寸法 |
---|---|
M? | 360 x 300 x 3.5 mm |
XL | 470 x 410 x 3.5 mm |
ステッチ
ステッチは細い糸で編まれていて、マウスパッド表面より高さが低いです。相変わらず優秀。
マウスをスワイプした時に突き出したとしても凸凹で跳ね上げることなく使えます。
現在もほとんど情報が出ていないのもあり、今回のは恐らくだいぶ初期のサンプルじゃないかと思っています。なのでステッチに関してはそこかしこがほつれてボロボロでしたが最終的な品質は良くなるはずなのであえて取り上げません。
中間層
NPC XLを触った時にその柔らかさに驚いたんですが、NPC Pro XLも同様の柔らかさです。国産のソフトポロンスポンジが使われています。
中間層の柔らかさ…というかなんだろう、全体的にへにゃへにゃっと柔らかいイメージなんですよね。ArtisanのXSOFTと比べてもNPCの方が容易に折り曲げできます。
中間層の硬度をデュロメーターで測ってみると26でした。ゼロのSOFTよりほんのちょっと硬いくらいです。Artisanで例えるとXSOFT:13、SOFT:24、MID:44(雷電/零で計測)となります。
硬度にバラツキがあるのか中央と四隅でそれぞれ何度かずつ測ってみましたが、全体的に同程度の硬さを維持していました。
SOFTくらいだと押し込みで沈み込む柔らかいタイプとなり、マウスにかける圧によってスピード感を少しコントロールできるのが特徴です。
底面素材
ベースにはソフトポロンスポンジが採用されており、これはArtisanのものと似ています。
マクロレンズで接写してみるとこんな感じで、丸い凹凸が細かく入っているのと、気泡のように非常に小さな穴があいています。
ただ無印は置いただけで吸着するかのような防滑性だったのに対し、本Proモデルは木の机だと引っ張るとあっさり動きます。特にゲーム中に動いて困るといったことはありませんでしたが、吸着力は弱くなったのかなと。同じようには見えるんですが。
表面素材
横方向に流れるよくある布系マウスパッドの織り方をしています。全く同じ倍率で撮影した無印版の写真を下に載せてみます。
編み目のサイズ感がかなり違います。NPC Pro XLでは織り方が大きく荒い表面になっている一方、ノーマルのNPC XLは細かい編み目です。
隣同士に置くとこれくらい広めの写真でもなんとなく分かりますね。無印版はラミネートの工程上で編み目が斜めに流れてしまっていたのですが、Proでは改善されていて水平方向にまっすぐになっています。
使用感
Ninjutso NPC Pro XLの初動は重め、滑りは遅め。バランスタイプではなくしっかりとコントロールに振り切っている感触です。無印版でも滑らせてると抵抗感を感じるくらいには表面に摩擦がありましたが、Pro版ではそれをさらに引きずるようにした感じ。マウスを弾いて滑らせてみてもすぐに停止します。
中間層は柔らかめの部類ですが、ハリがあるといえばあるのであまりマウスを押し込んでスピードをコントロールするタイプというわけでもありません。点ソールを使っていると微調整しやすいですが、大きめなソールだと変化を感じにくいかも。
コントロール系マウスパッドで比較すると、無印はZeroとVAXEE PBの間でしたが、ProはVAXEE PBとZOWIE G-SRとの間くらいな印象です。G-SRは最も遅い部類なのでかなりのコントロールと思って良いです。
点ソールだと抵抗感は少なく速め、小型や大型など大きくなるにつれて抵抗感が強まります。ガチガチのコントロールなら大型面ソールですが、小さめなソールよりも切り返しがしやすいです。ガラスソールは大型と同じようにもっさりとした遅さ。
センサーとの相性
現行センサーのいくつかでカーソル飛びなどがないかMouseTesterで確認しました。
センサー | 結果 | マウス |
---|---|---|
PMW 3360 | ZOWIE ZA13-C | |
PMW 3389 | Xtrfy MZ1 | |
PAW 3335 | HyperX Pulsefire Haste | |
PAW 3370 | ZOWIE EC3-CW | |
PAW 3395 | VAXEE Zygen NP-01S Wireless | |
Hero 25K | Logicool G Pro X Superlight | |
Razer Focus Pro 30K | Razer DeathAdder V3 Pro |
いずれも問題なく動作します。
耐水性と湿気の影響
マウスパッドの上に水を垂らして耐水性について確かめていきます。
ほとんど耐水性はなく、落ちてからすぐに染み込んでいきます。
そもそも結構コントロール系でマッドな滑りなので、変化があったとしても体感しにくいと感じました。
アームカバー
VANCERとCW-Xアームカバーで試したところ、特に引っかかりはなく使用可能でした。
素肌だと汗をかいたら少し引っかかるため、アームカバーありの方がスムーズにマウス操作ができます。
価格について
価格についての発表はまだないため未知数です。
NPC XLはふもっふのおみせで4,790円ですので、おそらく同様の値段設定になるのではないかと思っています。
レビューまとめ
- かなりコントロールタイプ
- 中間層はやや柔らかめ
- 表面より低いステッチ
- 価格は安めになるはず
- ロゴの素材が表面と異なる
- ベースの防滑性が少し弱くなった
以上Ninjutso NPC Pro XLのレビューでした。
前作よりもサーフェイスがコントロール寄りになっており、止めやすさを意識していることからタクティカルFPS向けに設計されているんだなと思います。
G-SRのように滑りにくいパッドが欲しくてかつ柔らかすぎず硬すぎない中間層が好みなら良い選択肢になるかもしれません。無印よりも防滑性が若干弱くなっているのが少し懸念点ではあります。
よりバランスタイプに近い方が良ければNPC XL、コントロールがほしければNPC Pro XLです。