HyperX Cloud Earbuds II レビュー
HyperXから発売されているインナーイヤー型の有線ゲーミングイヤホンCloud Earbudsに後継機が登場しました。
なぜかしれっと発売されており認知度が低めなHyperX Cloud Earbuds IIですが、耳に圧迫感をかけずにゲームしたい方にはめちゃくちゃ良いイヤホンです。
概要
HyperX Cloud Earbuds IIは珍しいインナーイヤーの開放型に分類されるゲーミングイヤホン。耳への圧迫感を軽減しつつもクリアなサウンドで鳴ります。
スペック
旧型と新型を横並びにしてみました。
項目 | Cloud Earbuds 2 | Cloud Earbuds 1 |
---|---|---|
カラー | 黒・赤 | 赤・黄・桃 |
接続 | 有線 | |
オーディオ | ステレオ | |
タイプ | インナーイヤー | |
重さ | 20g | 19g |
ドライバー | ダイナミック | |
ドライバーサイズ | 14mm | |
周波数特性 | 20Hz – 20kHz | |
インピーダンス | 65Ω | |
感度 (1kHz) | 105dBSPL/mW | 116dBSPL/mW |
マイク | インラインマイク | |
接続端子 | L字4極 | |
ケーブル長 | 1.2m | |
保証 | 2年間 |
こうやって比べてみると変わっている部分があまり分かりませんね。むしろ感度的には劣化しているように見えます…とりあえず実際に音を聞いてみて判断します。
同梱物
ハードケースに一通りセットが同梱されています。
- イヤホン
- 替えのイヤーピースx3組
- クイックガイド
前作で付属したイヤーピースはS・M・Lの3サイズ3組でした。本作ではXS・S・M・Lと4サイズになります。
購入先
Amazonなどの大手ECサイトで購入可能です。1と2は同じページで混在していることがあるため、購入する際は十分注意すること。
Cloud Earbuds IIのデザイン
ハウジングとケーブルはシームレスな赤色です。イヤーピースはグレー。
ハウジング部分はプラスチック製で、HyperXのロゴが描かれています。
前作と比べてみると形状が異なります。Cloud Earbuds IIの方がほんの少しだけ大きくなっており、楕円ではなく正円になりました。
ノズルの角度とか変わったのかなと思って横から見てみましたが、そんなに大きく違うわけではなさそうです。
ケーブル
ケーブルは前作から変わらずきしめんタイプ。好き嫌いはあるかと思いますが、メリットとしては絡まりにくくなること、絡まってもほぐしやすいことです。
新旧で太さが変わったからチェックしてみたところ、最初は2の方が少し細くなったかと思いましたが、ほぼ変わっていません。
長さは1.2mなので、PCのフロント端子やDACなどにさす分には丁度よく、スマホなどに繋げて音楽を聴くにも良い長さ。逆にPC背面だとツンツンなので延長ケーブルなどの購入を検討しましょう。
端子は3.5mmの4極で、90度曲がったL字型端子です。ケーブルの根本部分に負荷がかかりにくいので安全な設計と言えます。
イヤーピース
独特な形状をしたイヤーピースですが、まさにインナーイヤーという感じで、耳にスポッとはまります。
外してみると分かりますが、イヤホン内部には突起物があり、イヤーピースの穴と合わせることで回転しない構造になっています。
前作のイヤーピースと比べると少しだけデザインが変わってますね。今作の方が仮に引っ張ったとしても千切れにくそう。
さらに前作から形状が変化しており、耳に入る部分の角度がより鋭角になっています。このおかげで、1だと落ちそうでしたが2ではフィット感が増しています。
また、柔らかさも2の方が上です。
インラインコントローラー
左側のケーブル途中にインラインコントローラーがついています。
押すと音楽などのプレイ・ストップ、2回押すとトラックスキップです。要するにメディアコントロールですね。
前作もここは同じ機能でして、それいらないからマイクミュートボタンにして!って思ってたんですが変わらずでした。ミュートボタン欲しい。
前作よりも少しだけ縦に小型化して見た目もシンプルになっています。
マイク
インラインコントローラーのボタンがついていない側。全体が黒なのでよく見ないと分からないのですが、小さい丸ポチがあってこれがマイクです。
音質はこもりがちで微妙です。前作はどうだったのか、続けてCloud Earbuds II→Cloud Earbuds→私が普段使っているダイナミックマイク…と順番に喋ってみます。
無指向性なので全方位の音を拾いやすいためノイズも聞こえやすく、さらに口元から離れているため拾ってくれる音量が小さいというのも理由です。
会話はできますけどおまけレベル。
前作に比べても進化したとは言えません。どころか、前作の方が感度が良さそうなので、後処理でボリュームを無理やり引っ張り上げる幅も狭くて優秀かと思いました。
Cloud Earbuds IIの特徴
本製品のメリット・デメリットといった特徴について紹介していきます。
前作に比べてクリアな音質
14mmのドライバーサイズは前作と変わりありませんが、音質的には大きく変化しています。前作が高音こもりがちのモコっとした音質なら、2は比較的クリアになっていて聴きやすくなっています。
前作ではベースが少し強めの迫力あるサウンドといった特性でしたが、2ではややフラットめになり、低音のパンチは弱まった気がします。
耳の中でゆったりフィットするためか、音場が広いような印象を受けます。方向はそこそこ分かりやすいですが、めちゃくちゃ分かるというわけでもないかなと。慣れもあるかと思いますが、たまにどの辺か見失う時はありました。
5,000円ちょいでこの音質なら良いと思います。
長時間つけても圧迫感は少ない
イヤホンは長時間使用していると耳の内部から圧迫されて疲弊します。特にカナル型だとその傾向は顕著ですが、そこで登場するのがインナーイヤー型です。
キュッと栓をするようなカナルと違って内部に少し隙間を残しつつ装着できるため、圧迫感が少なめです。
ただしその分耳の形にイヤーピースがフィットしないと落ちやすい、長時間使うと痛くなるといった側面もありますが、Cloud Earbuds IIでは前作よりもフィット感が高まるようにイヤピの形状を調整しています。
遮音性は低め
耳に蓋をするカナルではない以上、遮音性が低くなるのは仕方ない部分。
これはつまり外部の音が聞こえやすくなるということ。とはいえ、近くで喋られても音量によっては全く何を言っているのか分からないので、ものすごくやかましい環境でプレイしているわけじゃなきゃ大丈夫です。
価格は安め
値段は記事執筆時点で5,480円。前作が5,000円を切っていたことを考えると少し値上がりしています。調べてもあんまりよく分からなかったんですが、前作も今作も同じ39.99ドルっぽいので単純に円安の影響かと思われます。
それでもハードケースもついてきて普通に安いなと思いますし、それに見合った音質なので買って損はありません。
レビューまとめ
- 耳への圧迫感が少ない
- 前作よりも落ちにくくなった
- 音質は値段相応に良い
- 足音はそれなりに分かる
- サイズ違いのイヤピ
- マイク付き
- 3.5mm端子で汎用性高め
- 値段は安い
- 長時間使うとやや痛くなる
- イヤピは替えが効かない
- マイクの音質悪し
- マイクミュートボタンなし
前作に比べて音のヌケが良くなりクリアな音質で、さらに圧迫感のないインナーイヤータイプが強みの本製品。音質的には値段相応ですが、やはりカナルではないイヤホンって最近では貴重で、これが特にゲーミングなんてなるとほとんどないと言っても過言ではないような気がします。
カナルの耳栓感が嫌いな人には絶対試してもらいたいイヤホンですが、耳にフィットしないと厳しいという部分もあり、本当はお店でフィッティングしてみるのが1番かなとは思います。
ですが前作に比べてもイヤーピースのサイズが1つ増えていますし、イヤピの形状や硬さにも改良が加えてあって、HyperX的にもより多くの人に使ってもらいたくて開発したんだろうなというのが想像できました。
普通に1より2の方が良いです。もし愛用しているなら買い替えもおすすめします。
以上HyperX Cloud Earbuds IIのレビューでした。