
GALLERIA UL7C-R37 実機レビュー。3070を搭載した爆速ゲーミングノート

ドスパラで販売している第11世代のIntel Core i7-11800HとRTX3070を搭載したゲーミングノートPC「GALLERIA UL7C-R37」の実機レビューをしていきます。

デザインや機能性をチェックしながら、ベンチマークテストで性能についても確認していきます
タップできるもくじ
概要とスペック
「GALLERIA UL7C-R37
特徴
- Core i7-11800H搭載
- RTX3070搭載
- SSDは高速な1TB
- メモリは16GBと丁度良い容量
- 240Hzリフレッシュレートモニター
- 薄くて軽いボディ
- Wi-Fi6標準対応
- Thunderbolt 4を搭載
- 出荷が爆速
- ゲーム時のファン音と発熱
性能としては申し分ないと思います。人気のバトロワでは高いfpsを期待できるし、重めのゲームでも60fpsは確保。240Hzのモニターなのでそれらのゲームが全て滑らかに描写されます。
薄くて軽いし、見た目もゲーミングって感じではないので外出時の持ち運び、外での使用も問題なさそうです。
ゲームするとファンノイズはかなりのものなので、イヤホンやヘッドホンは必須です。
カラー | ガンメタリック |
CPU | Core i7-11800H |
グラボ | RTX 3070 |
チップセット | HM570 |
メモリ | 16GB |
SSD | 1TB |
HDD | なし |
光学ドライブ | なし |
SDカードリーダー | SDXC/SDHC対応 |
バッテリー | リチウムイオン(約8.8時間) |
ACアダプター | 230W |
ディスプレイ | 15.6インチ非光沢フルHD |
リフレッシュレート | 240Hz |
サイズ | 356 x 234 x 21.6 mm |
重量 | 約1.96kg |
無線LAN | Wi-Fi6 AX201NGW |
LAN | ギガビットLANポート |
Bluetooth | 5.1 |
ウェブカメラ | あり |
保証 | 1年 |
値段 | 219,980円 |
同梱物


ブルーの外箱。


- パソコン本体
- ACアダプター
同梱物は以上。本製品は貸与品なので、これに加えて保証書などがついてくるかもしません。


ACアダプターはそれなりに大きいですが、規格外にでかいというわけではないです。ケーブルを全部のばすと3m以上はありそう。




それぞれの重量。2つ合わせると約660gほど。
外観とデザイン
ここに記載されている内部構造やパーツたちは記事投稿時点にドスパラからお借りしたモデルを元にレビューしています。
場合によってはパーツに変更などが起きる可能性もあるため、購入する際はスペックをよくご確認下さい。


「GALLERIA UL7C-R37
さらに15.6インチの240Hz液晶ディスプレイを搭載しています。


ガンメタリックカラーの薄型デザイン。ゲーミングPCらしさは控えめで、外出先で使っても目立ちません。


パネルは最大でほぼ180度まで開きます。
サイズと重さ


サイズは 356(幅)x 234(奥行き)x 21.6(高さ)mm です。
15.6インチだとA4サイズよりは大きいですが、巨大ではなくバックパックなどにもスッと入るサイズです。


公称は 1.96kg でしたが、実測では 約1.94kg でした。
アダプターも持ち歩くと+660gほどで、合計2.6kgくらい。
実際けっこう重いとは思いますけど、これだけのスペックを持ち運べるなら軽いかも。
各サイドからの見た目


厚みは21.6mmで、以前紹介した「GALLERIA XL7C-R36」の24.3mmよりも実に2.7mmも薄くなっています。
MacBookに比べたら全然厚いのですが、これはグラフィックボードを搭載しますから、それを考慮すると極めてスリムだと言えます。


ライトバーという光るバー。おしゃれポイント。




正面から見て右サイド。SDカードスロットとUSB3.2端子が2つあります。
個人的には写真をよくパソコンに取り込むのでSDカードリーダーが付属しているのは嬉しい部分です。




反対の左サイド。USB3.2端子が1つ、オーディオ入出力の4極3.5mmジャックがあります。


さらに奥側にはケンジントンロックの口。防犯対策が必要な場合でもバッチリです。




背面の端子。USB4(Type-C)とHDMI2.0b、そしてLANポートと電源端子があります。
USB-CはPD非対応なので電力供給することができません。外付けでモニターを使うときなど、最近ではUSB-C一本で映像と電源をまかなってくれるタイプがありますが、本PCから出力する場合はモニターにも別途電源を接続する必要があります。


右は電源ボタン。左はパフォーマンスモードを切り替えるボタンとなっています。
右のインジケーターはバッテリーの充電状態。
底面


底面はエアフローを確保するために一部メッシュ構造になっています。
スピーカーは下部の両サイドにステレオで組み込まれています。


ゲーム中は常時ファンが回り続けます。ゲームをし続けると全体的にポカポカしてきますが、触れないほどの高熱になるわけではありませんでした。
昔iMacでFFXIVやってたら火傷するレベルで超高温になったことがあって、それに比べたら全く問題ないです。


サイドの排気口からはかなりの熱風が排出されます。
もし本PCからケーブルをモニターに接続し、PC自体はどこかに設置しておくのであれば、周りに空気の流れができるように注意してください。物で囲んでしまうと排熱が上手くできずにオーバーヒートするかも。
詳しくは後述しますが、負荷がかかるとファンの音はかなりうるさいです。なので、スピーカーよりもヘッドホン推奨です。
ビルドクオリティ


少し気になったのはビルドクオリティ。手前側は画面を開きやすいように少し隙間が空いているのですが、ここを押すと軋んでギィッという嫌な音をたてます。
また、底面も押すと軋みます。ただこっちは普段あまり触ることはないと思うので気になりにくいです。
液晶パネル


液晶パネルのリフレッシュレートはゲーマーにとても嬉しい240Hz。FPSなどをプレイしても残像で目がまわるようなことはなく、極めて滑らかです。


15.6インチのノングレアタイプで、ほどよいサイズ感です。光などの反射はかなり抑えられています。


ベゼルはそれなりに狭く、横は5mm程度。モダンかつスタイリッシュなデザインで、視聴の邪魔をしない細さ。
上部のベゼルは9mmほどです。映像表示領域は0.5~1mmほど内側。


HDウェブカム。










角度をつけた時の画面の見え方をチェックしてみました。かなり横にしても視認可能なので、IPS系統だと思われます。
IPSパネルは視野角が広いので、画面に正対していなくても見えるのがポイント。ノートPCだと寝転びながら使うことも多々あると思うので、強みですね。
しかし、その分応答速度はやや遅めだと思われます。


「Blur Busters UFO Motion Tests」で240fps/120fps/60fps/30fpsでそれぞれ動く宇宙人を撮影したものです。
注目したいのは宇宙人の実体と残像の距離。240fpsではほぼ重なって見えますが、30fpsに近づくにつれて距離が離れていきます。リフレッシュレートの差によってこれだけ認知の差が出ます。
カラーキャリブレーション
「X-rite i1Display Studio」でカラーキャリブレーションを実行しました。


ガンマ補正曲線はほぼ直線を描いています。特にキャリブレーションは必要ないかと思います。
キーボード


従来のメンブレンではなく、光学式スイッチを採用したキーボード。
日本語配列で、右側の並びはやや特殊です。


表面はグリップ感があって滑りにくい質感。
打鍵は硬めで、一定の力がかかると一気に底まで打鍵されるタイプ。音の大きさは普通くらい。


光学スイッチだと摩耗が少ないため長持ちしますが、打鍵感的にメカニカルと同等かと言われると、そんなことないと思います。


RGBライティングに対応しています。


各キーが小さいため、慣れが必要です。右SHIFTとか小さくて押しにくい。


また、素材的に脂汚れは目立ちます。布で定期的に拭いてあげればOK。
今回のベンチマーク検証は全てこの搭載キーボードで試しましたが、問題なくプレイできます。外で遊ぶ分には良いかなと思います。
ですが総合的に考えて、家でゲームするならメカニカルキーボードを別途買うのがおすすめです。
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タッチパッド


タッチパッドのサイズは 117×72 (横x縦) mm です。ノートPCではよくあるタッチセンサータイプ。
手前側がクリックできるようになっていて、右側を押すと右クリックになります。中央付近も強く押せばクリック可能です。


やや強めに押さないといけなくて、連打はしにくいです。個体差かもしれませんが、クリックに遊びがあるのが気になりました。
ゲームをする場合、キーボードとは両立できないですし、別途ゲーミングマウスを買うのがおすすめです。


タッチパッドはセンターよりも少しだけ左に位置しています。


左上のスミをダブルタップすることで、タッチパッドの無効化・有効化ができます。LEDインジケーターが点灯していると無効になっています。
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バッテリー




バッテリーは約8.8時間の連続使用が可能な大容量リチウムイオン。8200mAh/93.48Whです。
基本的にゲームをするときはAC接続が必須です。なぜかと言うと、電源を繋いでいないと RTX 3070 ではなく Intel UHD Graphics(オンボードGPU)の方を使うので重くてそもそもゲームになりません。
Intel NUC Software Studio
「Intel NUC Software Studio」というソフトウェアがインストールされています。
これが従来の GALLERIA Gaming Center です。最初探すのに手間取りました。


このソフトウェアを通してパフォーマンスモードの変更、キーボードライティングの設定や各パーツのモニタリングなどが可能となっています。


パフォーマンスモードではあらかじめ用意されている3つのモードをカスタマイズできます。
それぞれの効果については後述しています。


モニターのコントラストや色温度などをスライダーで調整できるような機能も備わっています。
プリセットもありますので、気にいる設定があるか触ってみると良いでしょう。


ここはマクロ作成などではなく、キーボードのライティングを変更できる項目。


ライトバーのライティング調整も可能。
内部構造
裏蓋を開けて内部構造を見てみます。


このようになっています。




SSDはすぐ下にもう1枚M.2が増設可能です。




メモリスロットは8GB 3200MHz SO-DIMMが2枚ささっており、空きはありません。
最大で32GBx2で64GBまで増設可能です。
カスタマイズについて
「GALLERIA UL7C-R37
せいぜいソフトウェアの有無を決めるくらいです。
メモリにしろSSDにしろ自分で購入して増設するしかありません。
その他の周辺機器など
ソフト系や周辺機器はお好みです。
ゲームをするならゲーミングマウス、メカニカルキーボード、マウスパッド、ヘッドセットあたりは揃えておきたいところ。これらはドスパラで買うよりもAmazonとかで買った方がいいです。
いずれもゲーミングデバイスのカテゴリーで色々紹介してますので見てみて下さい。
パフォーマンスチェック


ゲーミングノートPCとして最も気になるゲームの快適度とベンチマークスコアについて見ていきます。
スコアが高ければ高いほどfpsも高くなり、ヌルヌルと動いて快適なゲームプレイが楽しめます。
「GALLERIA UL7C-R37
下記スコアはMSI Afterburnerを使って、実際にプレイしたゲームのfpsをログに記録し、その平均値を書き出したものです。
いずれもフルHD・グラフィック最高品質でプレイ。ベンチマークがあるもの以外は、トレーニングモードではなく実際に1試合2試合ゲームをして計測しました。
PCの電源設定はパフォーマンスモードです。
ベンチ | スコア / 平均fps |
---|---|
CINEBENCH R20 | 4750 pts / 573 pts (Single) |
3dmark Timespy | 9819 |
3dmark Port Royal | 6019 |
VALORANT | 206 fps |
Apex Legends | 157.6 fps |
LoL | 221.2 fps |
Fortnite | 94.2 fps |
PUBG | 129.5 fps |
Overwatch | 88.7 fps |
Cyberpunk 2077 | 59 fps |
Borderlands 3 | 79.91 fps |
アサクリヴァルハラ | 70 fps |
Horizon Zero Dawn | 91 fps |
FF XIV | 18849 / 137 fps |
FF XV | 9357 |
かなり重めなシングルゲームであるCyberpunkやアサクリヴァルハラで60~70fpsを確保。
バトロワ系ではFortniteとOverwatchがちょっと低めな印象ですが、PUBGやApexは130~160fps近くをキープ。これらはあくまで最高設定でプレイしたものなので、グラ設定を落とせばfpsはもっと高くなります。
モニターのリフレッシュレートは240Hzなので、どのゲームをプレイしてもぬるぬる感は凄いです。特に効果を発揮するのはVALORANTやLoLを始めとするグラフィックが軽いゲームですね。
電源設定の違いによる変化
本ノートPCには電源設定が3つあります。
- バッテリー節電
- バランス
- パフォーマンス
これはCPUの稼働を制限することで、バッテリーの消耗やファンの音を抑制します。
モード | CPU稼働率 |
---|---|
バッテリー節電 | 10%~30% |
バランス | 40%~60% |
パフォーマンス | 70%~100% |
これらはあくまで目安で、瞬間的には大きく上回ったり下回ったりします。
CPUの性能が制限されるとそれだけゲームのfpsに影響を与えます。
それぞれの設定でFF14のベンチマークを回してみた結果です。
バッテリー節電は論外としても、これだけ見るとバランスとパフォーマンスの差はほとんどないようにも見えますが、これを見て下さい。




3d MarkのTimespyの数値で比較してみると結構大きな差ですよね。
バランスだと8838ですが、パフォーマンスだと9800です。




さらに、Horizon Zero Dawnのベンチマークでもバランスとパフォーマンスを測ってみました。
バランスで83fps、パフォーマンスで91fps。平均fpsが二桁になってくると8fpsの差はそこそこ大きいかなと思います。
しかし、それくらいの変化だったら絶対バランスにしておいた方が良い…というのを次で説明します。
ファンノイズをチェック
パフォーマンスモードによってはファンの回転速度が異なるため、ファンノイズ音の大きさが異なります。


それぞれのファンノイズをFF14ベンチマークで計測した結果が以下です。これはピーク時の音量を記しています。
モードをパフォーマンスにすると当然fpsは高くなるのですが、ファンのうるささは半端じゃないです。台風か?ってレベル。
バランスにするとファンの音はしっかりするものの比較的静かで、普通にゲームする分にはそこまで問題ないかと。
逆にバッテリー節電機能だとファンの音はかなり静かになりますが、性能がダウンしてfpsがしぼられるので、ゲーム時にはおすすめしません。
よほどのことがない限り、中間のバランスモードで遊ぶのがおすすめです。
SSD


SSDのベンチマーク結果。爆速です。
温度をチェック
3dMark TimeSpyでベンチマークした時の温度変化をチェックしてみました。


CPUの温度は最高で92度をマーク。基本的に常時高熱となっています。
GPU温度は最高で93度をマークしました。負荷がかかるとかなり発熱します。
いずれも計測はパフォーマンスモード。非常に高熱ですが、排熱もしっかりしていますので問題なさそうです。
バランスモードでも測りましたが、ピーク温度は2~3度ほど低い程度でした。
レビューまとめ
良さ
- 3070搭載で性能抜群
- 16GBのメモリ
- 高速なSSD1TB
- 240Hzの15.6インチ液晶
- Wi-Fi6対応
- 薄型で軽い
- スタイリッシュな見た目
- 出荷が爆速
注意点
- ゲーム中は排熱がすごい
- ファンのノイズが結構うるさい
- カスタマイズはほぼできない
本体はスリムなままRTX3070を搭載し、見た目と性能を両立した「GALLERIA UL7C-R37
バトロワ系でしっかりfpsを稼げますし、重いゲームでも60fpsで遊べます。
やっぱりリフレッシュレート240Hzってすごいです。めっちゃ滑らか。ベゼルは狭く、非光沢画面は映り込みが少ないし、15.6インチはけっこう大きいのでゲームでも普段使いでも満足できると思います。
パフォーマンスモードにしているとファンが極めてうるさいので、少し性能が落ちてもバランスモードで遊ぶのがおすすめです。排熱もすごいので、冷却できるようなスタンドがあるとなお良いかも。
普段からデスクトップPCでゲームしている身からすると、本気でゲームしようと思うと備え付けのキーボードやタッチパッドでは心許ないです。家で使う時くらいはメカニカルキーボードとゲーミングマウスなど揃えておくと良いでしょう。