ドスパラのBTOゲーミングPC、ガレリアのミニタワーSKMケースをレビュー
ドスパラのゲーミングPCシリーズ、ガレリアのケースについて詳しく見ていきます。
2020年に「BREAK THE NORMAL」というスローガンを掲げ、デザインハウスによって刷新されたケースは以前の無骨なケースよりモダンな見た目に。
ミドルタワー相当となるATX対応のSKケースと、ミニタワー相当となるMicroATX対応のSKMケースが存在します。
今回ご紹介するのはミニタワーのSKMケース!
外観に関してはほぼ一律同じですが、内部構造のパーツ部分はBTO構成によって異なりますので、その点ご留意下さい。
SKMケースのデザイン
今回紹介していくSKMケースはGTX 1660を搭載した「GALLERIA RM5R-G60」で見ていきます。
ガンメタリック塗装をベースに、フロントパネルやトップパネルはマットブラックに仕上げています。ゴテゴテしたゲーミング感は少なめな落ち着いたフラットデザインです。
ミニタワーのサイズは横幅が220mm、奥行きが440mm、そして高さが425mmとなっています。ミドルタワーはこれよりも高さが55mm高いのですが、横幅と奥行きは同じです。
重量は内部パーツによっても変動しますが概ね14kg前後におさまるようです。
ちなみに5,500円でケースのアップグレードカスタマイズが可能です。アルミヘアライン外装となり、洗練されたシルバーな外観となります。機能的には一緒なので見た目に拘りたい人だけ。
フロントパネル
フロントパネルはマットブラックなプラスチックタイプ。
銀色のGALLERIAロゴとエンブレムが輝きます。
斜めになっているフロントインターフェース。USBやオーディオ端子の着脱が非常に行いやすくてユーザビリティに溢れたデザインです。
左端の電源ボタン。PC起動中は光ります。
サイドパネルを外し、フロントパネルと本体の隙間にあるネジを外します。4つ外すとパネルを取り外すことができます。
ちょっと面倒なのですが、ここに関してはほとんど開けることはないため、外れにくくていいと思います。
上部のインターフェースを残してフロントパネルがまるっと外れました。右下を見てもらうとケーブルが繋がっていることが分かります。
十分な長さは確保されていますが、あまりに思いっきり外すとケーブルを痛めてしまう可能性があるので注意です。
フロントファンは140mm。スリットを見ると120mmも装着可能です。また、このファンすぐ下にもう1基追加するスペースがあります。
DVDドライブユニットなどを取り付けられる5インチオープンベイ。
フロントパネルのオープンベイ入り口部分は簡単に取り外せます。
サイドパネル
右サイドパネルはフロント側にブルーのメッシュ通気口、そしてリア側の一部がアクリルスモークパネルとなっています。
アクリル越しにCPUファンやメモリなどが顔を覗かせます。今回紹介している構成で光るようなパーツはないのですが、構成によっては見せライティングでゲーミングPC感が増します。
フロントパネル側の通気口。菱形に穴があいており、その後ろに硬いブルーメッシュが貼り付けられています。
グレーとブラックなモノクローム系の見た目をしているため、この青いメッシュは差し色として映えます。
サイドパネルはリア側のネジで上下2点止めしてあります。
指でも緩めたり締めたりできるようなハンドスクリュー仕様ですが、きつく締まっているとドライバーは必須です。
ネジが外れたら、リア側にスライドさせると簡単に外れます。戻すときに少しはめにくい。
右サイドパネルを内側から見てみます。
表からは菱形に象っているように見えたメッシュ、このように貼り付けられています。着脱するには糊をはがす必要がありそう。
アクリルスモークパネルは長方形をしていて、このように固定されていました。
左サイドパネル。メッシュはありますが、アクリルパネルはなく、ガンメタリックな表面が続きます。
トップパネル
トップパネルはほとんどが菱形の穴抜き構造となったプラスチックタイプ。物を上に置きたいという要望にしっかり応えながらも通気性を確保しています。
そのすぐ下にはメッシュフィルターが設置されているため、大きなゴミが混入することはありません。トップパネル、メッシュフィルター、そしてケーストップのフレームと3層構造になっています。
中央付近を強く押すと若干しなりますが、ある程度の重さの物であれば全く問題なく置けます。
全体を塞いでしまうとエアフローが悪くなるので注意。
トップパネルはリア側にあるネジを2つ外すことで着脱可能です。ネジは指では緩められませんのでドライバーが必須。サイドパネルと違ってそこまで外すことがないからですね。
よく見ると両端のサイドパネルが進路を邪魔しているため、トップパネルを外すならサイドパネルを2枚とも先に外す必要があります。
ネジが外れたらリアにスライドさせるパネルが外れます。中央に乗っかっているのがメッシュフィルター。
メッシュフィルターの縁には茶色いマグネットが丁寧に貼り付けられており、パチンとくっついて簡単にはズレません。これがないとトップパネルをはめる時にズレてしまいそうです。
3層構造の最下層はケースフレームとなっており、トップファン用のスリット機構、そしてエアフロー確保のためにハニカム構造となっています。
リアパネル
リアパネルはインターフェースが盛り沢山。
右はリアファン。左はマザーボードのインターフェースです。このインターフェースに関しては搭載しているマザーボードによって異なります。
そのすぐ下にはグラフィックボードのインターフェース。こちらも搭載しているクラボによって端子の種類や数は異なります。
グラフィックボードすぐ右はPCIe固定ネジが隠されているカバー。右側のネジを2つ取り外すと簡単に開閉可能です。
一番下には電源ユニット。
スロットインではなく内側から入れて4点でネジ止めするタイプです。ユニットが真っ直ぐちゃんと入るようにスペーサーが設置されています。
ボトム
ボトムについて見ていきます。
底には4本の短い脚が突起しており、インシュレーターとしての役割を果たします。その先には防滑・防振用の四角いゴムが貼られています。
リア側の電源ファンすぐ下には着脱可能なダストフィルター。後方にスライドさせることで簡単に取り外せます。
内部構造
「GALLERIA RM5R-G60」を例に内部構造を見ていきます。
リアファンとトップファンを内部から見た様子。いずれも140mmです。SKMケースには標準で3基の140mmファンが搭載されていることが分かりました。
CPUファン。ガレリアではカスタマイズで「Scythe 虎徹 MarkII」や水冷にアップグレードすることが可能な場合があります。
CPUファンすぐ右にささっているメモリ。SKMケースのマザーボードではスロットは2つのみ。
グラフィックボードはコンパクトなシングルファンタイプ。このサイズだとSKケースにはあるリジッドカードサポート(グラフィックボードを支える機構)はありません。
NVMe M.2 SSDはヒートシンクなしで裸のまま装着されていました。
HWinfoを使って、3DMARK TimeSpyでベンチマークした時の温度変化を調べてみました。
発熱は最大スパイクでも39度でした。このままでも問題なさそうです。
SATAポートは4つほど余っているので、後にストレージを増設したい場合はこちらに接続します。
今回の構成のマザーボードは「ASRock A520M TW」でした。
下部にはボトムカバーがあり、電源ユニットなどのごちゃごちゃした裏配線が全て見えなくなっています。
ボトムカバーの上にはプラスチックの3.5インチマウントトレイが2基備わっています。
ネジを1つ外すと取り外せます。
ボトムカバーの上にはこのような穴があいており、ここにマウントトレイが噛み合うように乗っかります。
ここからは左パネル内部の裏配線を見ていきます。
ケーブルは結束バンドでまとめられています。かなりスペース的には余裕がありますね。
右側は2.5インチマウントトレイ。小さいネジ2点で止めてあります。SSDなどはここにのせるのが良いでしょう。
電源のケーブルもまとめて結束バンドで絞ってあります。ボトムカバー内はかなりスペースが空いています。
電源ユニット。スロットインではなく内側から差し込みます。
イルミネーションの変更
電源を入れるとフロントパネルの縁がゲートの様に光ります。最初は青色で単色発光していますが、ソフトウェアをインストールすると色や発光パターンを変更することができます。
オレンジっぽくしてみました。発光パターンはフェードやRGBで色が変わっていくものなど、そこそこ種類があります。
レビューまとめ
- 良いところ
-
- シンプルかつモダンなフラットデザイン
- 斜めになっているフロントインターフェース
- ライトで光るフロントパネル
- 中が見えるサイドのアクリルパネル
- 考え抜かれたエアフロー
- トップパネルに物を置ける
- 余裕のある配線
- 3.5インチ2基、2.5インチ2基増設可能
- 各サイドにファンも増設可能
以上、ガレリアのSKMケースをレビューしました。
BTOPCのケースとしては中々良いと思っています。フロントパネルの傾斜は個人的にすごく好きで、私のメインPCであるNZXT H700iと比べても便利だと感じます。
排熱機構も工夫されており、色々と隙なくデザインされた上等なケースです。