
finalmouse SLX Nightfall レビュー

finalmouseの最新ゲーミングマウス SLX Nightfall をレビューしてみる。
相変わらずの限定販売や発送の遅さには不満があるものの、肝心のマウスはかなり良い仕上がりかなと。
ただ好き嫌いははっきり分かれそうなので、無理な人には無理、当たる人にはバチバチなマウスだと思う。
新しいシェイプ、改善されたビルドクオリティ、TMRスイッチ、そして独自の通信技術 Perfect Polling。
特にTMRスイッチによるクリックの高速化は、実際にゲームをプレイしていても違いを感じられるほどでした。
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約11年ぶりの新シェイプ
Finalmouseによると、SLXは実に11年ぶりとなる新しいシェイプを採用しています。
本体サイズは124.8 × 58.9 × 39.5mm。従来のULXシリーズのMサイズより大きく、Lサイズに近いサイズ感です。
従来よりもサイドのくびれが弱くなり、後部のハンプにはボリュームを持たせています。これまでの平べったいシェイプとは異なり、手のひら側のサポートを強めた形状になりました。
ULXは指先で細かく操作しやすいシェイプでしたが、SLXはもう少し安定感があります。個人的には高さのあるマウスの方がコントロールしやすいので、今回の変更は好印象。
ただし、従来のULXが好きだった人にとっては好みが分かれそうです。
ビルドクオリティが大きく改善
SLXでは内部構造を刷新し、一体化したメインフレームや新しいカーボン複合素材などを採用しています。
実際に触ってみても、従来モデルで気になっていたシェルのたわみやサイドのズレ、クリックのガタつきなどが改善されており、明らかに堅牢さがアップ。
重量は実測41.5g。
公称38gより3.5gも重かったのは少々残念ですが、シェルの穴が大幅に減っていることを考えると十分軽量。
一方で、外装には成形痕と思われるラインが残っているなど、仕上げの甘さもあります。
クリックは従来より硬く、サイドボタンやホイールの押し心地も個人的にはULXの方が好みでした。
TMRスイッチによる高速クリックが面白い
今回のSLXで最も注目したいのがTMR-DSスイッチです。
TMRは磁気抵抗を利用して位置を検知する技術で、SLXでは従来のメカニカルスイッチとは独立したセンサーとして搭載されています。
WebドライバーのXPANELから入力位置を0.01mm単位で調整でき、設定を浅くすると物理的なクリック感が発生する前に入力を検知できます。
Finalmouseによると、0.4mm設定でも一般的なメカニカルスイッチより高速で、SPDTスイッチと同等の応答速度。0.35mmではSPDTよりもミリ秒高速になるとしています。
実際に0.2mmまで浅く設定してVALORANTをプレイすると、撃ち始めの反応が明らかに速く感じられました。自分が予想しているよりも先に弾が出るような感覚です。
ただし、浅くすればするほど誤入力も起きやすくなります。クリック感と入力タイミングが大きくズレることにも違和感があるため、個人的には0.3mm前後が好みでした。
TMRのキャリブレーションをユーザー側で簡単にやり直せないのはけっこう問題なんだよね。
ちょっと一回落としちゃったのでマウス直すために分解しちゃったんですよ。その後、以前よりも浅い位置で入力されるようになってしまい、サポートへ連絡したところ再調整には15分ほどのビデオ会議が必要とのこと。海外との時差もあり、気軽に調整できる仕組みが欲しいところ。
Perfect Pollingは本当に速いのか?
もう一つの新機能が、独自の通信技術 Perfect Pollingです。
従来のようにポーリングレートを選ぶ方式ではなく、無線通信やUSB処理などのタイミングを最適化することで、高速な応答と省電力を両立させようという技術です。
考え方としては面白いですし、無闇にポーリングレートを引き上げるよりも効率的な通信を目指す方向性には賛成です。
ただし、クリックの応答速度とモーションの更新頻度は別の話。
マウス側が1000Hzで動作している場合に、モーション情報まで8000Hzのマウスと同等になるのか?という疑問は残ります。
というかクリック自体は以前から速かったから、一体いかほどの性能なのかよく分からんというのが正直なところ。
まとめ
Finalmouse SLX Nightfallは、新しいシェイプと大幅に改善されたビルドクオリティ、そしてTMRスイッチによって従来モデルから着実に進化しています。
特にTMRスイッチを適切に調整したときのクリックの速さは魅力的。従来のメカニカルスイッチのクリック感を残しながら高速入力できるのは、かなり面白いアプローチだと思います。
それでもフィードバックをきっちりアクチュエーションの位置に合わせられるSuperStrikeが好きって人は多いんじゃないかな。
さらには、キャリブレーションの問題やクリックの硬さ、限定販売といった不満もあります。
それでも、マウスそのものの完成度はかなり高いと感じました。
価格は179ドルで、国内正規販売価格は32,980円。
Nightfallはレビュー時点ですでに売り切れとなっていましたが、今後のカラーバリエーションや追加販売にも期待したいところです。
実際のシェイプ比較やクリックの挙動、TMRスイッチの設定による違いなど、詳しいレビューはYouTube動画で紹介しています。












