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ゲーミングデバイスレビューをする「GameGeek」の管理人。トータルで180個くらいはレビューしてきました。レビューなどの依頼はお問い合わせかツイッターまで

TJ Exclusives Cerapad KIN レビュー

Cerapad KIN レビュー

TJ Exclusivesから発売されているセラミック滑走面が特徴のハードマウスパッド「Cerapad KIN」をレビューしていきます。

本製品はレビュー用サンプルをお借りしました

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概要

TJ Exclusivesはアメリカウィスコンシン州にある小さなショップ発のゲーミングブランド。

強化ガラスベースにセラミックコーティングを施した、いわく世界初のコントロールハードパッドとなる「Cerapad KIN」を発売しています。

これ大量生産していなくて、全てハンドメイドなんですよ。なんかロマン感じますよね。

実はノーマルのCerapadも存在しそちらは滑走速度速めタイプですが、今回紹介していくのはコントロールタイプのKINです。

同梱物

海外から送られてくる梱包のまま発送されてきます。とにかくデカい。

そして取り出すのがまぁまぁ大変。海外らしいというか、外からステープルをガチャッと打ち込んでるんですが、裏側は尖ったままで放置されてます。私はこれが指に刺さりました。

取り出す時は手袋するなり注意を払った方が良さそうです。梱包は今後の課題ありですね。これは本家の方でパッケージ作るなり考えて欲しいところですが…。

中身は緩衝材に巻かれたマウスパッドのみでした。

購入先

HID-Labsが日本代理店を担当しているため、公式オンラインストアから購入できます。

またARKワンズでも販売予定となっています。

デザイン

本家の海外公式サイトではカラーがトータル4色、サイズは5種類となっていますが、HID-Labsで現在扱っているのはグレーのサイズ3種類のみですので、そちらに準じて紹介していきます。

私がお借りしたのは中間サイズとなるIRIDIUM(イリジウム)です。

サイズ寸法
PLUTONIUM405 x 355
IRIDIUM505 x 405
OSMIUM605 x 405

IRIDIUMでも結構大きいと感じるので、OSMIUMはでかすぎる気がします。一方PLUTONIUMは縦も横も比較的小さめですが、一般的な布マウスパッドのM~Lあたりになるのでこれも悪くはなさそう。

厚みは実測値で4.1mmほどで、ゴム足まで含めると5mmとなりました。エッジは丸めてありますので手を切るようなことはありません。

ロゴは右下にプリントされています。滑走表面とは摩擦が異なるためマウスがこの上を通過すると違和感がありますが、かなり右下なのでゲームプレイにはあまり影響はないはず。

中間層は強化ガラスですが表面はセラミックコーティングが施してあるのが特徴です。冬はかなりひんやりします。

マクロレンズでより細かい表面を確認してみると、やや粗目でそこまで凹凸は大きくないように見えます。実際に手を滑らせてみるとゴツゴツとした感覚は一切なく、スルスルと滑らかに感じます

底面の四隅には滑り止めの丸ゴムがついています。

ジグザグっていうかシェブロンっていうか、なんていう模様だコレ…。触った感じ軽いザラ感があります。

薄手のゴムですが、本体が重いこともあって防滑性は十分です。木製の机に置いていますが、ビクともしません。

使用感

当サイトで計測した滑走速度や静摩擦によるとスピード型に分類されますが、その中でもコントロール寄りです。またはバランス型のスピード寄りか。どっちも同じような意味ですけど。

あくまでスピード系な印象ではありますが、私が今までに使用したハードタイプのマウスパッドの中では随一にコントロール系です。ガラスやプラスチックほどマウスがかっとばないので、ハード素材ながらも高い操作性が期待できます。

滑走速度(動摩擦)は12/46位となりました。数値的には上位のスピードとなります。計測時にマウスが引きずられることが多かったのでやや正確性には欠けるかもしれませんが、他のハードパッドよりは遅く、バランス~スピード寄りの布パッドに近い速度感です。

初動の軽さ(静摩擦)は12/46位で、こちらも滑走速度と同じく上位をキープしており、軽めの初動でマウスがスッと動きます。ハードパッドなのにそこまで軽すぎることというわけでもないのが印象的な部分です。

沈み込みのない中間層

布系マウスパッドのような中間層の沈み込みがないため、マウスを力強く握って押し込んでも滑りは一定を保ちます。コンディションに拘わらず比較的安定した滑りが得られる一方、力を込めて摩擦を変動させるのが好みな方はハードパッドは全体的に合わないかと思われます。

また、クッション性がないとも言えるため人によっては手首が快適に感じなかったり、やや痛くなったりする可能性があります。

マウスソールに関して

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ハードパッドだけあってマウスソールが削れてる感覚はあります。メインとして使うのであればメインマウスのソールでサードパーティ製のお気に入り品を見つけておく必要があるでしょう。

もし自分のマウスに対応したものがない場合は汎用型といった点ソールを使うことで解決できます。

汗をかくと使いにくい

前作に比べて手がペタッと表面にくっつくのを40%改善したそうです。

手が乾いてるとくっつかずに快適にマウスを振り回せますが、汗をかいてくると動きがどうしても鈍化してしまいます。マウスパッドのゴム足の防滑性が強いため、パッドがズレるといったことにはなりませんが、プレイに影響は出るかと思います。

人によってはアームスリーブが必要ですので用意しておくのが吉です。

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やや汚れが目立つ

使っていて気になったのは脂汚れが落ちにくいことです。乾拭きしても綺麗になりませんし、ガラスクリーナーやアルコール、薄めた中性洗剤などで洗っても拭き残りがでてしまいます。もちろんある程度は綺麗になりますけど。

パッド自体が大きくて曲がらないこともあって、洗面所で洗うのは中々難易度が高く、お風呂場でゴシゴシ洗うのが最適かもしれません。滑走自体には影響ないので、見た目的な問題ですね。

SkyPad3.0との比較

左:SkyPad 3.0 | 右:Cerapad KIN

SkyPadを久しぶりに引っ張り出してきましたが、やっぱり滑走速度はダントツで速いです。Cerapad KINと比べると圧倒的に滑ります。この2つを比較するとCerapad KINがいかにコントロールタイプであるか分かります。

SkyPadの表面は細かい凹凸になっており、 Cerepad KINのそれよりも粗め。ただし双方とも触り心地はすべすべしています。SkyPadの利点の1つは、表面まで全てガラスなのでガラスクリーナーを吹きかければすぐに汚れが落ちます。お手入れが簡単なのは意外と強み。

滑走速度や滑り出しの軽さを重要視するのであればSkyPadの方が良さそう。ただしマジでマウスがかっとぶため、VALORANTなどのコントロールが重要視されるようなゲームではそのピーキーな操作性から難しく感じる可能性があります。

その場合はCerapad KINの方が止めやすいので目的に合うかもしれません。それでもちょっと速すぎる気はしますがその辺は好みもありますので。

滑走音はSkyPad3.0の方が静かです。Cerapad KINは布パッドよりもシャーッとした音して、比較的うるさいといえばうるさめです。ゲームしている時はほとんど気になりませんけど。

耐水性と湿気の影響

マウスパッドの上に水を垂らして耐水性について確かめていきます。

あえて確かめる必要もないかなとは思いましたが、セラミックコーティングなので水は染み込ません。

湿気の影響を受けにくいのがハードパッドの強みでもあります。

表面剥離に関する問題

RedditにてPTFEマウスソールしか使っていないのにガラス層から表面コーティングが剥離してしまう問題が指摘されていましたが、日本で販売されるロットは改善されたものということです。

価格について

価格はサイズによって変動します。

サイズ価格
PLUTONIUM14,000円
IRIDIUM19,000円
OSMIUM22,000円
いずれも税込定価

ここに追加で国内送料がかかります。

SkyPad3.0はIRIDIUMくらいのサイズで、記事執筆時点で16,500円くらい。それよりもけっこう割高ですが、ハンドメイドだと考えると仕方ないのかも。

ハード系マウスパッドは1回買えば長く使えるので、長期的に考えればコスパはそんなに悪くないはずです。ゴリゴリ削れるマウスソールの替えが必要にはなりますが。

現在ショップへ行くと売り切れ表記になっていますが、これは2月中に入荷して発売予定のことをさします。売り切れというわけではありませんので、最新情報はHID-Labsのツイッターを注視しておきましょう。

レビューまとめ

TJ Exclusive Cerapad KIN
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • ハードパッドなのにコントロールは珍しい
  • 初動はとても軽い
  • 一定の滑走感
  • サラサラとした触り心地
  • サイズは大きめ
  • 防滑性は高め
  • 湿気の影響を受けない
デメリット
  • 中間層の沈み込みなし
  • 汗をかくとペタつきがち
  • 汚れが落ちにくい
  • マウスソールがゴリゴリ削れる
  • 値段は高め

以上「TJ Exclusive Cerapad KIN」のレビューでした。

世界初のコントロールハードパッド、確かに動摩擦は他のガラスやプラスチック系のマウスパッドと比べて遅めになっています。初動の軽さをキープしつつ、力を入れても一定した滑りをキープできる…というハードの特性と混ざっているので、SkyPadとか速すぎて合わなかった人には試してみて欲しいです。

セラミックだと湿気の影響も受けにくいわけですから、湿気や表面の劣化など外的要因でプレイに影響が出てしまうのが嫌な場合は良い選択肢となるはずです。後は一回買っちゃえばそれなりに長く使えますしね。

汚れが若干落ちにくいかなと思ったので、お手入れはちょい大変かもしれません。そこまでゴリゴリ汚くなるわけではないので、神経質にならなければ大丈夫かと思いますが。

布が持つ中間層の沈み込みといった要素は備わっていないため、ハードパッドが良いかどうかは自分のプレイするゲームによっても熟考すると良いでしょう。

個人的にVALOとかフリックが重要視されるようなゲームの場合はZOWIE G-SRのようなゴリゴリのコントロールパッドの方がおすすめですが、Overwatch2みたいなトラッキングメインのゲームの方ではCerapad KINは使いやすそうです。

Cerapad KIN レビュー

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