BenQ X300G レビュー。4K対応の小型短焦点ゲーミングプロジェクター
BenQから発売されている4Kの短焦点ゲーミングプロジェクターX300Gをレビューしていきます。
同時にX Seriesとして3モデルある中の最もコンパクトなモデルで、短焦点なので狭い部屋でも大画面投影できるのが強み。
4Kなら60Hz、フルHDなら240Hzの高リフレッシュレートで駆動し、美麗な画質と鮮やかな色彩で部屋が明るくてもシャキッとした映像を堪能できます。
安物プロジェクターを何年も使ってきた自分がしきりに感動してやまないプロジェクターです。
本製品は記事作成にあたり貸与していただきました
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BenQ X300Gの概要
- 4K/60Hz HDR、1080/240Hzに対応
- 大画面で迫力ある映像体験
- 応答速度が速い
- 小さい部屋でも使える短焦点
- 良質なスピーカー
X300Gは4K/60Hz HDRだけでなく1080p/240Hzまで対応しています。
4K/60Hzで16.67ms、1080p/240Hzで4.16msと、圧倒的に低い応答速度でのゲームプレイが可能。
他モデルとの比較
同時に発売されている他の3つのモデルと何が違うのか比較してみようかと思いましたが、公式サイトの比較表があまりに優秀なのでそちらをご覧ください。
BenQ X300Gの同梱物
貸与品ですので細かい内容物は変わるかもしれません。
- プロジェクター
- 電源ケーブル
- QS02
- リモコン
- クイックガイド
QS02はAndroidTVドングルのことで、本体の中に接続して収納できるように設計されています。
見た目すっきりしますので良いですし、NetflixやDisney Plusなども選択できるようになっているので助かりす。
前モデルのQS01の時はNetflixとかダメだったんですよね。
付属のリモコンは大きめで持ちやすいしボタンも押しやすいです。
ボタンを押すと一瞬だけ光るのも嬉しい仕様…だけど光る時間もう少しのばして欲しかった。
反応はキビキビしているとは言い難く、ゆっくり操作してあげないとミスります。
メールアドレス打ち込む時にかなり失敗して何回もやり直しました…。
BenQ X300Gの外観
サイズは212×180.9×194.8mmで、キューブ状の可愛らしいシェイプをしています。重さは約3kg。
小型なのでシリーズの中では最もポータブル…とはいえ重さもそこそこズッシリしていますしカバンに入れて持ち運ぶみたいな話にはなりませんね。
基本フレームは白のプラスチックですが、前ツラだけ黒色。射光部分が赤だかオレンジの枠でアクセントっぽくなってます。
正面から見て右側サイドの見た目。
吸気用のファンがのぞいているのと、右側にあるのがスピーカーです。
左サイドの見た目はこんな感じ。
反対側は前がヒートシンクというか排気口で、その左側にもスピーカーがついています。
インターフェースはシンプル。
- USB-A
- HDMI2.0b
- USB-C DP
外部からの接続は基本的にHDMI接続で、USB-C DPでスマホやSwitchを繋げると充電も一緒にできます。
HDMIはeARCです。
本体上部には操作ボタンがありますが、リモコンがあるのでこれを触ることはなかなかありません。
フォーカスやズームなどのリングは存在せず、全て自動もしくはリモコンで手動操作することになります。
底の中央にはネジ穴があいてるので、スタンドに取り付けられます。
そのすぐ上にあるのがチルトスタンド。
最大まで伸ばしてみると結構アングルがつきます。
これは結構硬いので好きなところで止めることができます。
BenQ X300Gを使ってみる
ここからは実際に壁に投影した映像を見ていきます。
短焦点の特徴
短焦点だと壁から距離を離さなくても大画面で投影できるのが強みなので、小さい部屋で使うのにもってこいです。
投影してみるとかなり上方向に映像が表示されていることが分かるでしょうか。
スモークを薄く炊いてるので光の筋が見えていると思いますが、真っ直ぐに投影されるかと思っていたらななめ上って感じです。
なのでもし天井から吊るす場合、逆さまにして使うことになると思われます。
1.35mくらい離れた位置から投影して74インチ程度のサイズになり、ズームで一番小さい0.8倍にして56インチくらいですね。
デジタルズームなのでリモコンで簡単にサイズ調整できます。
これくらいのスペースでこのデカさ、最高。
まぁ若干位置は限定的になるというか、あまり壁から離れられないのでやはり三脚使うのが最強かも。
もし壁の反対側とかにプロジェクター置こうと思っているなら、短焦点のX300Gよりもノーマル焦点のX3100iの方が良いかもしれません。値段は高くなりますが。
いずれにせよテレビより置き位置の柔軟性はありますよね。
普通はプロジェクター用のスクリーン使う方がいいんでしょうけど、自分はそのまま壁にやっちゃいます。
凸凹してはいるんですけどね、まぁ慣れれば。狭いしスクリーン吊るしてる余裕ないですし…。
明るさについて
明るさは2000ANSIルーメンとかなり明るいです。
室内灯をつけていてもちゃんと視認できる映像です。
ただしコントラストが弱めのシーンや暗いシーンは結構見にくくて、やはりその場合は部屋中を暗くするのが正解です。
輝度を高くすれば見やすくなるので、その辺りは色々探ってみると良いかと思います。
画質も色彩もめっちゃ良いぞ
ゲーミングプロジェクターをレビューしておいてなんですが、私的には基本映画を見るのに使っていて、画質の良さはさすがです。
今まで使っていた安物プロジェクターとは段違いの解像度で、シャキッと明るくてめちゃくちゃ見やすい。
全然ボヤケた感じがないんですよ。
CinematicColor™という技術が採用されていて、Rec.709は95%、DCI-P3は84%とそれなりに高い色域カバー率を誇ります。
さらにHDR PROでディテールもきめ細やか。
安物プロジェクターに戻したら白っぽくてホントにテンション下がりましたね…。
画質もそうだけど色も本当に重要です。
オートフォーカスと自動台形補正は最高だ
本機にはオートフォーカス機能と自動台形補正機能が搭載されているため、ある程度ななめに投影しても、面倒な画角調整やフォーカス調整をする必要がありません。
これ本当に楽。
角度をつけ過ぎなければ結構綺麗に台形補正してくれますし、フォーカスもバッチリです。
安物では斜めに投影するとどうしても端のフォーカスが甘くなってしまっていたのですが、本機ではそのような印象はありません。
自動で上手くいかないときは手動修正もできるのでご安心ください。
ロールまで出来るので置き方の幅はかなり広いです。
Android TVで映画を見る
QS02ドングルはAndroid TVを搭載しています。
WiFiに接続すると、NetflixやDisney Plus、YouTubeなどが見られるようになります。
前まではFire TV Stickをさして使っていましたが、最近のTVやプロジェクターはそのような心配が全くいいらないレベルに進化していますね。
スピーカーについて
スピーカーは両サイドに設定されていて、8wが2つとなります。
さらに、Bongiovi DSPチップや特許取得のパッシブラジエーターも搭載。
CinematicSoundという空間オーディオ技術で立体的なサウンドが楽しめます。
これはとりあえずスピーカーつけておいたよ的なおざなりな代物ではなくて、出る音は全く悪くありません。
スカスカではなく低音も感じますね。
今までは別でスピーカー接続してましたけど、これならそのままプロジェクター単品でいいなと思って使ってました。
まぁそもそもね、ヘッドホン端子はついてないんで外付けつけようとするとちょい面倒ですね。
ちなみにファンの音はほどほどしますが、映画やゲームしている分には全く気にならないと思います。
BenQ X300Gのゲーミング性能
ここではゲーミングプロジェクターと謳われる本機でゲームをプレイしていきます。
その強みは4K/60Hzや1080/240Hzの高リフレッシュレートに対応していて、応答速度も低い部分にあります。
PS5の4K@60Hzでエルデンリング
PS5を接続して大画面ゲームプレイ。
4Kの大画面でプレイする最強のRPGエルデンリングは雰囲気と没入感が桁違いでした。
時には雄大な自然風景を楽しみ、時にはバカでかいボスとのバトルに身を投じ。
画面でかすぎてめちゃくちゃ楽しいです。
PCの1080p@240HzでValorant
プロジェクターなのに240Hz対応ということでどれだけヌルヌル動くのかValorantで試してみました。
やはり240Hzだとかなり滑らかで、残像はあまり感じませんね。
画面めっちゃでかいけど自分もそれなりに離れれば普通に遊べます。
みんなでワイワイ遊ぶのも楽しいかも。
ただ、フルHDで大画面にするとやや荒いんですよね画質が。
まぁ私の場合は凸凹壁に投影してるってのもあるんでそこはあれなんですが。
やっぱ4Kじゃないとシャキッとはしないかな。
ただし4Kにすると60Hz…ジレンマ。
と考えるとやはりベストなのは4K/60Hzが一番活きるゲームかなぁと。
他にも色々遊んでみた
超リアル志向のBodycam。
頭が揺れまくるためとんでもないモーションシックネスに襲われて卒倒するんじゃないかと思いきや案外プレイできる。
というか臨場感がマジでヤバいです。
UE5系のゲームと大画面プロジェクター、相性最強な気がしてきました。
次はタルコフ。
いつも24インチで遊んでると敵が豆粒すぎて視認できずに一方的にやられることが多いので、画面はでかい方がやりやすいんじゃないかと思いました。
これがまぁまぁ結構イケてる。
そんなにグリグリ頭動かさないからね。
応答速度について
応答速度が速いと画面を動かした時の残像感やぼやけが少なくなり、映像が見やすくなります。
これは特に240Hzなどの高いリフレッシュレートで遊ぶゲームにおいて非常に重要なアドバンテージとなります。
BenQのゲーミングプロジェクターではこの部分にも力が注がれているため、より滑らかな映像を楽しめます。
X300Gでは4.16msとなっています。
3つのゲームモードをチェック
いずれも映像トーンと音質が調整されます。
3つのゲームモード | ||
---|---|---|
モード | 映像 | 音声 |
FPS | 暗闇が見やすい影表現 | 足音や銃声がクリアに |
RPG | 正確な色とグラデーションの質感 | 低音が効いたシネマサウンド |
SPG | くっきりとした映像 | 臨場感のあるサウンド |
FPSモードでは影などの暗い部分が見やすく調整されており、足音が聞こえやすいように調整されています。
RPGモードだとコントラストが締まって雰囲気のある映像になっていて、低音強め。
SPGモードでは全体的に色が鮮やかになり、低音が弱いフラットな音質になります。
SettingXchange
PC用のアプリであるSettingXchangeでは画像設定プロファイルを読み込めます。
他の人のプロファイルを利用したり、自分のプロファイルを配布したりできるわけですね。
公式サイトでもいくつかプロファイルが公開されていますが、多くのタイトルはファイル配布というより設定データの公開という感じです。
なので無理にプロファイルを適用するというよりは、その設定数値を参考にして自分でポチポチ変更してみるのが良いでしょう。
なんでかって、これPCとプロジェクターをUSBケーブルで接続しなきゃいけないんですよね。
そもそもそんなケーブル入ってたっけ?っていうと入ってないので別途購入するか手持ちのものを使います。
ケーブル増やすの面倒なので個人的にはあんまり使わないかなぁという印象。
BenQ X300Gの良さと注意点
- 周囲が明るくてもそれなりに視認できる
- 迫力・没入感のある大画面
- 短焦点なので短い距離でも使える
- 画質と色彩はかなり美しい
- 自動台形補正が超ラク
- オートフォーカスも最高
- 4K@60Hzおよび1080p@240Hzに対応
- ゲームモードで低入力遅延
- ゲーム用のプリセットモードあり
- 良音質のスピーカー
- Android TV 搭載
- 高速な応答速度による残像の低減
- 値段はかなり高い
- 短焦点がゆえに距離を離しすぎると画面がデカすぎ問題
- 端子が少ない
- リモコンの反応がイマイチ
以上、BenQ X300Gのレビューでした。
値段は高いですが、ゲーマーでプロジェクター探してるなら投資する価値はあると思います。
超大画面でプレイするエルデンリングやBodycam、雰囲気ありすぎの没入感やばすぎです。
個人的には映画を見ることが多いのですが、家がミニシアターになるの本当に良いので、寝室はプロジェクターにすることをガチでおすすめします。
- 大画面かつ鮮明な映像でゲームを堪能したい
- ゲームだけじゃなくて映画も楽しみたい
- 壁からの距離が短いプロジェクターがいい
- あまりスペースをとらない筐体がいい
- 自動台形補正やオートフォーカスが欲しい