MENU
ゲームギーク
デバイスレビュアー
ゲーミングデバイスレビューをする「GameGeek」の管理人。トータルで180個くらいはレビューしてきました。レビューなどの依頼はお問い合わせかツイッターまで

ARTISAN シデンカイV2 XSOFT レビュー。ついに帰ってきたスピードマウスパッド

Artisan シデンカイV2 XSOFT レビュー

Artisanから発売されるマウスパッド、シデンカイV2をレビューしていきます。

タップできるもくじ

概要

Artisan シデンカイV2はガラスコーティングが施された硬い表面が特徴のスピードタイプの布マウスパッド「紫電改」の後継品です。オリジナルが販売終了してしばらく経ちましたが、遂に満を持しての登場です。

浅草で行われたゲーミングバザーでの先行販売では色と硬さの組み合わせが少し限定的でしたが、一般販売されると好きなモデルと硬さを選べるはずです。昔にはなかったオレンジ色が追加されていますが、ストロベリーミルク色が代わりになくなったようです。

価格は前作よりも高くなっていますが、シデンカイのスピード感と硬めの滑走感には高い価値があると思います。

パッケージ

いつものArtisanらしいフラットパッケージで、取り出した瞬間からその性能をフルに発揮します。

購入先

Arkストアで購入するのが最もおすすめ。定価+送料無料で買えるからです。Artisan公式サイトが最も品揃え豊富ですが送料が追加でかかります。

ただし初期段階では公式でしか販売しない可能性があるので公式サイトもチェックです。

デザイン

シデンカイV2にはブラック・オレンジ・スノーホワイトの3色が存在。ArtisanのFXシリーズで白色があるのはシデンカイだけなので、私は旧型からスノーホワイトを愛用しています。

新旧のスノーホワイトを2枚並べてみるとV2はすっごい白いなと思ったんですけど、普通にV1を結構使い込んでいたのでただそのせいかも。

製法的ににじみがある個体に当たる可能性もあります。滑りに影響するわけではないので気にしないのが吉。

ロゴは右下にプリントされており、表面とは異なる素材なのでマウスソールが上を通過するとザラっとした感触がします。とはいえロゴが小さいので影響は軽微でしょう。

サイズ

ArtisanのマウスパッドはSからXLまでを幅広くカバーする4サイズ展開ですが、シデンカイV2に関してはまずLとXLの2サイズが発売されます。

サイズ寸法
L420 x 330 mm
XL490 x 420 mm

実際にメジャーやノギスで計測してみたところ、横幅と縦幅はほぼスペック通りで1ミリ誤差でした。厚みは4.0~4.2mmくらいです。

Artisanシリーズの厚みはXSOFTとSOFTが4mm厚、MIDが3mm厚です。シデンカイV2ではXSOFT/MIDの2種類のみでSOFTは存在しません。

ステッチ

Aritsanのステッチは昔から上質で素晴らしいです。厚みがあるせいかエッジ部分は少し浮くのですが、特に問題に感じたことはありません。

パッド表面と同等の高さかやや低いくらいなのでマウスがエッジを通り越しても引っかかりなどは感じません。

中間層

4mmで結構厚みのある中間層です。そしてXSOFTはArtisanの中で最も柔らかいタイプ。ゼロや雷電のXSOFTはかなり柔らかく感じますが、シデンカイV2は表面が硬い影響もあって極端に柔らかくはありません。

中間層の硬度を安物デュロメーターで測ってみましたが、硬度は26.5でした。

XSOFT:13、SOFT:24、MID:44(雷電/零で計測)となります。数値で見るとゼロのSOFTよりも少し硬いくらいですが、実際に押し比べるとやはりゼロSOFTの方が少し硬いと感じます。

底面素材

底面は高品質なポロンベースとなっており、XSOFTの柔らかさもあって防滑性はかなり高くなっています。机に吸着するレベルで、木の机だと端を持ち上げて引っ張っても微動だにしません。

マクロレンズで拡大接写してみた様子。ここまで拡大するとよく分かりませんが、小さな丸がたくさん集まっています。さらに気泡のような穴があいており、これが机との密着力を高めているものと思われます。

表面素材

拡大接写した表面。旧作シデンカイV1とは見た目が異なっており、大きなビーズのようなものが下に埋め込まれているみたいで、さらに小さな粒で上が覆われています。

ビーズ感は減っており、このおかげで粒が剥がれ落ちるのが軽減されているようです。つまり耐久値は旧作よりも高くなっています

これが新旧比較した画像。同じ倍率ですが、圧倒的に旧型の方がビーズ集合体という感じ。

使用感

旧シデンカイは多くのマウスパッドの中でもかなり滑走速度の速いスピードタイプでした。旧シデンカイはとにかくスピードに振り切っていたため、素早くフリックするようにマウスを動かすとストッピングが効きにくかった覚えがありますが、シデンカイV2はそれよりもコントロールが効きやすくなっています

私が持っている旧型シデンカイはMIDなのですが、中間層がめちゃくちゃ硬いしマウスを滑らせるとカチコチのアイスの上を滑走しているような印象がありました。さらにはソールがゴリゴリ消費されていくような感覚もあったのですが、V2ではマイルドになっています。V2はXSOFTというのもあるかもしれませんが。

個人的には旧シデンカイは速すぎてピーキーな操作感だなと思っていたため、V2の変更はドンピシャです。V1でもそうでしたがV2でも縦横の滑り差はほぼなく、どの方向にマウスを動かしても一定のスピードで滑ります。

もし旧型と全く同じ操作感・スピード感を求めているのならちょっと違うかもしれませんが、今後はこのシデンカイを使っていくしかないので記憶を上書き保存していきましょう

汎用点ソールと小型ソールは静か。大型になると滑走音が少し大きくなりますが、コントロールが効きやすくなります。ガラスソールは表面を傷つけるため推奨されていませんが、使用するとストッピング力を失ってスピードアップします。

静摩擦と動摩擦

静摩擦係数と動摩擦係数を計測し、7つのマウスパッドで比較してみましたのでテーブルに表します。

マウスパッド動摩擦(s)静摩擦(gf)
Artisan シデンカイV2 XSOFT0.9541.8
Aritsan シデンカイV1 MID0.9141.1
Kurosun Ninja Speed0.9945.3
VANCER ICE0.8352.5
ZOWIE G-SR-SE Rouge1.1657.5
VAXEE PA1.1652.5
ZOWIE G-SR II1.2957.1
数値が低い方が速い(軽い)

テストに使用したマウスパッドはいずれも同条件の湿度・温度下で計測しました。マウスパッドによっては劣化しているものもあるのであくまで当記事での計測結果ということに留めます。詳しい計測方法などについては以下の記事をご覧ください。

数値だけで見ると布パッドではトップクラスの初動の軽さと滑りの速さを誇ります。旧シデンカイよりは数値としても若干遅くなっており、ほんの少しだけですがバランス側になりました。

確かVANCER ICEってシデンカイよりも遅いイメージだったのですが今回の計測ではやや速い結果となっています。横並びにして滑らせたフィーリングとしては、たしかに同等かICEの方がちょっと速い気がしました。

Kurosun Ninjaより速いです。比較対象としてコントロールバランスであるG-SR-SE RougeやVAXEE PA Mousepad、そしてZOWIE G-SR IIもリストに加えてみましたが、当然それよりも断然速い。

センサーとの相性

現行センサーのいくつかでカーソル飛びなどがないかMouseTesterで確認しました。

センサー結果マウス
PMW 3360ZOWIE ZA13-C
PMW 3389Xtrfy MZ1
PAW 3335HyperX Pulsefire Haste
PAW 3370ZOWIE EC3-CW
PAW 3395VAXEE Zygen NP-01S Wireless
Hero 25KLogicool G Pro X Superlight
Razer Focus Pro 30KRazer DeathAdder V3 Pro

いずれも問題なく動作しましたが、Logicool G Pro X Superlight 2では正しく動作しないという報告が上がっています。また、私が使ってみた中ではFinalmouse Starlight-12はLODが短く感じてしまい、LODを2mmにせざるを得ませんでした。

耐水性と湿気の影響

マウスパッドの上に水を垂らして耐水性について確かめていきます。

写真だとかなり分かりにくいのですが、水は3分経っても少しも染み込む様子はなく、極めて優れた撥水性能を有しています。表面特性的に考えても湿気による滑りへの影響もないと考えて良いでしょう。

アームカバー

VANCERとCW-Xアームカバーで試したところ、やや引きずり感がありました。素材によるとは思いますが、アームカバーありよりも素肌の方がスムーズに操作できそうな印象です。

価格について

本製品はゲーミングバザーで先行販売されていたのを購入したもので、実は本来の値段よりも少しディスカウントされた価格みたいでお得な買い物でした。レシート見てみましたが、税別の7,900円と袋代しか払ってないです。

サイズ税込価格
L7,590円
XL8,690円

旧型シデンカイはXLで6,490円だったため価格的には値上がりしています。

レビューまとめ

Artisan シデンカイ V2 XSOFT
総合評価
( 5 )
メリット
  • シデンカイらしいスピード
  • ややコントロールが効くように
  • カラーは3色
  • XSOFTでも柔らかすぎない
  • 表面加工が変わり耐久値がアップ
  • サラサラとした手触り
  • 縦横の差はほとんどない
  • マウスが引っかからないステッチ加工
  • 優れた撥水性
  • 防滑性は極めて高い
デメリット
  • やや価格は高めに

以上Artisan シデンカイV2 XSOFTのレビューでした。

旧型はかなりスピード特化で硬い表面をしており、タクティカルFPSでは止められなくて使いにくかった記憶があるのですが、今回のシデンカイV2はややコントロールが効くようになっているのでとても扱いやすくなったと思います。

布マウスパッドとしてのスピード感はかなり速いので、スピード系が好きな方は試しておくべきマウスパッドです。やはりArtisanは期待を裏切らない。

ただ旧型と全く同じような感覚を求めている場合は少し違うと思うので、あくまで新型に順応するつもりで使うといいと思います。今後はコイツしかないわけですからね。

Artisan シデンカイV2 XSOFT レビュー

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!
タップできるもくじ