
WLMouse Beast G レビュー

これまでマグネシウム製の超軽量マウスを中心に展開してきたWLMouseから、初となる樹脂タイプのゲーミングマウス Beast G シリーズが登場。
最初に聞いたときは、単純にマグネシウムから路線変更したモデルなのかと思いましたが、価格を見て納得。
Beast GはBeast Xシリーズの後継機というより、価格を大きく抑えたモデルという位置付けです。
さらに単純なプラスチックではなく新素材のMicrocrystaline Compositeというものを採用し、トップシェルに穴がないにもかかわらず、実測40g台前半という軽さに仕上がっています。
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Beast Gの基本仕様
Beast Gシリーズの主な仕様は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| サイズ展開 | Mini / Medium / Max |
| センサー | PAW3950HS |
| 最大DPI | 30,000DPI |
| 最大ポーリングレート | 8,000Hz |
| MCU | Nordic nRF54L15 |
| メインスイッチ | Kailh Optical V2 |
| バッテリー容量 | 300mAh |
| 接続方式 | 2.4GHzワイヤレス / 有線 |
| ドライバー | Webドライバー |
| 日本販売価格 | 通常モデル14,400円 / 限定モデル15,400円 |
センサーやMCUなど、内部スペックは現在のハイエンドゲーミングマウスとして十分な内容です。
低価格モデルだからといって、センサー性能や8,000Hzへの対応を削っているわけではありません。
同梱物はかなり充実
箱にはマウス本体のほか、猫をモチーフにした8Kドングル、USB-A to USB-Cケーブル、交換用ソール、グリップテープなどが入っています。
交換用の大きなソールだけでなく、ドットソールも20個付属。グリップテープは黒と白の2色が用意されています。
価格を抑えたモデルですが、付属品を減らしている印象はありません。
カラーはブラック、ホワイト、シルバーの3色

ブラック、ホワイト、シルバーの3色です。
シルバーは金属そのものではなく、樹脂にメタリック塗装を施したような質感。見た目の好みは分かれそうです。
ブラックはマットな質感で、全体が引き締まって見えます。一方で、皮脂汚れは比較的目立ちやすいです。
個人的に最も扱いやすいと感じたのはホワイト。少し温かみのある白で、指紋や皮脂汚れも目立ちにくくなっています。
素材には、WLMouseが「Microcrystalline Composite」と呼ぶ樹脂素材が採用されています。
マグネシウムモデルのような、触れた瞬間のひんやりとした金属感やプレミアム感はありません。質感だけを比べればBeast Xシリーズの方が上です。
その代わり、樹脂系複合素材を採用することで価格を抑えながら、軽量なソリッドシェルを実現しています。
コーティングはBeast Xより好み

箱から出して最も驚いたのが、コーティングの良さです。
表面はややしっとりとしたマット系。手にぴたっと吸い付くようなグリップ感があり、強く握り込まなくてもマウスを安定して持ち上げられます。
Beast Xシリーズのソリッドサイドは比較的サラサラしており、人によっては少し滑りやすく感じることがあります。グリップ性能に関しては、むしろBeast Gの方が好みでした。
価格を下げながら、手に直接触れるコーティングを妥協していない点は好印象です。
穴なしシェルで実測40g台前半
Beast Gは、トップシェルに穴がないソリッド構造です。
実測重量は以下の結果になりました。
| サイズ | 公称重量 | 実測重量 |
|---|---|---|
| Mini | 35g±2g | 40.0g |
| Medium | 38g±2g | 約41.5g |
| Max | 41g±2g | 43.4g |
手元の3台はいずれも公称重量より重く、Miniについては公称値の範囲も超えていました。何度か計り直しましたが、結果はほぼ同じです。
ただ、実際に持ってみると十分に軽く、ソリッドシェルのプラスチックマウスとしてはかなり優秀。
重量バランスも自然で、前後のどちらかに重量が偏っているような違和感はありません。
Finalmouse ULXとの重量比較
同等サイズのFinalmouse ULXシリーズと比較すると、以下のようになりました。
| サイズ | Beast G | Finalmouse ULX | Beast Gの重量差 |
|---|---|---|---|
| Mini/S | 40.0g | 34.9g | 約14.6%重い |
| Medium/M | 約41.5g | 約38.8g | 約7%重い |
| Max/L | 43.4g | 約40.0g | 約8.5%重い |
数値ではULXの方が軽いものの、ULXはハニカム構造を採用しています。
穴のないトップシェルでこの重量差に収まっていることを考えると、Beast Gも十分に軽量です。
3サイズの中で、重量とサイズのバランスが最も良いと感じたのはMediumでした。
Beast Xとの重量比較
従来のBeast Xシリーズの実測値は、Miniが35.3g、Mediumが42.1g、Maxが43.7gでした。
MiniはBeast Xの方がかなり軽い一方で、MediumとMaxではBeast Gの方がわずかに軽い結果。
ただし、比較したBeast XのMiniとMaxは、サイドにスリットのある仕様です。シェル構造が異なるため、単純な優劣としてではなく参考程度に考えてほしいかな。
Mini・Medium・Maxのサイズと形状
各モデルのサイズは以下のとおりです。
| モデル | サイズ |
|---|---|
| Mini | 116×58×35mm |
| Medium | 122×62×37mm |
| Max | 126×65×39mm |
3サイズから選べるのは、WLMouseシリーズの大きな強み。
シェイプはFinalmouse Starlightシリーズをベースにした左右対称形状。左右のくびれは緩やかで、後部のハンプも控えめです。
手のひらに強く固定するタイプではなく、指先でマウスを自由に動かしやすい形状になっています。
細かな上下操作やリコイルコントロールを行いやすく、大きくフリックするときも邪魔になりにくいです。つまみ持ちや、浅めのつかみ持ちとの相性が良いシェイプです。
他社製品で例えると、MiniとMediumの中間付近にRazer Viper Miniが入るようなサイズ感です。
Maxは通常サイズのRazer ViperシリーズやLogicool G PRO X SUPERLIGHTに近い大きさ。ただし、形状そのものはViperシリーズ寄りです。
本体の剛性は高いが、個体差には注意

樹脂製になったことで剛性が心配でしたが、本体を強めに握ったり、横から押したりしても簡単にはたわみません。
軽さを優先したマウスにしては、十分に高い剛性があります。
ただし、手元にある3台のうち、Maxだけ右クリックのガタつきが少し大きくなっていました。
MiniとMediumでは発生していないため、設計全体の問題というより個体差の可能性が高そうです。
Beast Xシリーズでは同様の個体差にほとんど当たってこなかったため、品質の安定感ではBeast Xの方が一枚上かも、という印象です。
メインクリックは少し大きく、柔らかめ

メインスイッチにはKailh Optical V2が採用されています。
クリック感はしっかりしており、反応について不満はありません。ただし、クリック音はやや大きめ。
ボタンの先端側は少し柔らかく、ストロークも長めに感じます。押したあとにわずかな反響や振動も手へ伝わってきます。
Beast Xは非常にソリッドで、カチッとしたクリック感でした。それに対してBeast Gは、一般的な樹脂タイプのマウスに近いフィーリングです。
性能面で困るほどではありませんが、クリックの高級感や完成度を重視するならBeast Xの方が優れています。
サイドボタンは操作しやすくなった
サイドボタンは従来モデルからデザインが変更され、前後のボタンが分離した構造になりました。
内部パーツは一体ですが、シェル側で区切られているため、前後を押し分けやすくなっています。指も引っ掛けやすく、操作性は良好。
一方で、クリック音はかなり甲高く、軽い音がします。操作性は気に入っていますが、音については好みが分かるでしょう。私は苦手。
ホイールは少し重く、ノッチ感は控えめ
スクロールホイールは少し摩擦感があり、Beast Xよりも若干重く、もっさりとした回し心地。
ノッチ感も控えめなので、1ステップごとの明確な分離感を求める人には物足りないかも。
ホイールクリックはわずかに硬めですが、実際の操作で使いづらさを感じるほどではありませんでした。
PAW3950HSと8,000Hzに対応
センサーにはPAW3950HSを搭載しています。
センサー位置はほぼ中央で、ごくわずかにフロント寄り。
最大30,000DPI、最大8,000Hzのポーリングレートに対応します。
MCUにはNordic nRF54L15を採用しています。
Mouse Testerで動作を確認しましたが、スキップや大きな乱れなど、気になる挙動は見られませんでした。
実際にゲームで使用しても、トラッキング性能や入力遅延で違和感を覚えることはありません。
初期ロットではセンサー挙動が一部で話題になっていたようですが、日本代理店KIBUで販売される製品はセカンドロット以降とされています。
8,000Hz時のバッテリー持ちは約20時間
バッテリー容量は300mAhです。
ポーリングレート 8,000Hz
ハイパー競技モード ON
ビースト競技モード ON
100%
430分
68%
8,000Hzなどの高負荷設定で7時間10分使用したところ、バッテリー残量は100%から68%まで低下しました。
単純計算では20時間を超えますが、残量表示のブレなどを考慮すると、実用上は約20時間前後と考えるのが妥当です。
ポーリングレートを1,000Hzや2,000Hzへ下げたり、ビースト競技モードをオフにすれば、バッテリー持ちはさらに伸びるでしょう。
Webドライバーで細かな設定が可能
Beast Gは、ブラウザから利用できるWebドライバーに対応しています。
設定できる主な項目は、ボタン割り当て、ポーリングレート、LOD、デバウンスタイム、センサーアングル、スリープ時間などです。
プロファイルは3つまで保存できます。
さらに、以下の機能にも対応しています。
- Hyper Competitive Mode
- Beast Competitive Mode
- Motion Sync
- 最大6段階のDPI設定
- マクロ作成
- ドングルのRGB設定
Hyper Competitive Modeは内部処理を高速化する性能重視のモード。
Beast Competitive Modeはセンサーを常時20,000FPSで動作させる最大性能モードです。
インストール型ソフトを導入せずに設定できる点は便利ですが、ホーム画面からマウスの画像をクリックしないと設定画面へ進めないなど、初見では少し分かりにくい部分もあります。
最大の魅力は14,400円という価格
Beast Gの海外価格は89ドル。
日本では代理店のKIBUから、通常モデルが14,400円、限定モデルが15,400円で販売されています。
Beast Xシリーズが25,000円前後だったことを考えると、約4割安い価格設定です。
最近はゲーミングマウスも2万円台、3万円台が珍しくありません。
その中で、PAW3950HS、Nordic製MCU、8,000Hz、40g台前半、3サイズ展開という内容を14,400円で実現しているのは、かなり魅力的です。
Beast Gはどんな人におすすめか

すでにBeast Xを使用しており、マグネシウム特有の質感や、ソリッドなクリック感を気に入っている人は、無理に買い替える必要はありません。
- 初めてWLMouseを購入する人
- できるだけ予算を抑えて超軽量マウスを試したい人
- トップシェルの穴が苦手な人
- つまみ持ちや浅めのつかみ持ちをする人
- 自分の手に合ったサイズを選びたい人
- 滑りにくいコーティングを重視する人
こういった方におすすめ。
超軽量マウスにはハニカム構造の製品も多いですが、Beast Gはトップ部分に穴がありません。指が穴へ触れる感覚が苦手な人や、すっきりした見た目を求める人にとって大きなメリットです。
まとめ:軽さ、ソリッドシェル、安さがBeast Gの魅力
Beast Gは、Beast Xシリーズの完成されたシェイプをベースにしながら、素材を樹脂タイプへ変更し、価格を大きく抑えたモデルです。
マグネシウム特有の高級感や、メインクリックのソリッドさではBeast Xに及びません。個体によってはクリック部分のガタつきが見られる可能性もあります。
その一方で、コーティングのグリップ性能は非常に良好です。
トップシェルは穴のないソリッド構造。それでいて、実測40g台前半という十分な軽さを実現しています。
Beast Gの魅力を3つにまとめるなら、以下のとおりです。
軽い。
穴がない。
そして安い。
14,400円でWLMouseのシェイプと性能を体験できることを考えると、初めてのWLMouseとして書いやすい1台ですね。
高級感よりも、実用的な軽さと価格のバランスを重視する人におすすめです。












