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Razer DeathAdder V3 レビュー。ワイヤレス版と比較検証

Razer DeathAdder V3 レビュー

Razerから発売されている有線ゲーミングマウスDeathAdder V3をワイヤレス版DeathAdder V3 Proと比較しながらレビューしていきます。

本製品はレビュー用サンプルをご提供いただきました

タップできるもくじ

概要

Razer DeathAdder V3はロングセラーモデルであるデスアダーの最新作で、V2からシェイプ変更がはいった他様々なスペックがアップグレードされています。

有線版DeathAdder V3はワイヤレス版よりも遅れて登場しましたが、価格が大幅に下がっていることと8Kポーリングレートに対応していることからケーブルが気にならない人にとって狙い目のマウスとなっています。

つい今まで8Kポーリングレートは有線の専売特許だったのですが、Viper Mini Signature Editionで遂にワイヤレス8Kが登場しました。やっぱRazerの技術ぱねぇす。

スペック

マウスDAv3
カラー
接続有線
シェイプ左右非対称
センサーFOCUS Pro 30K
DPI30,000
最大速度(IPS)750
ポーリングレート~8,000Hz
寸法(実測)128 x 62 x 43 mm
重さ59g
ボタン数5
メインスイッチ第3世代光学
サイドスイッチ?
ホイールスイッチ?
エンコーダーKailh 15mm
ライティング
バッテリー
ケーブル1.8m
オンボードメモリ5
ソフトウェア

同梱物

  • マウス本体
  • マウス入れ
  • クイックガイド

マウスの購入先

Amazonや様々な量販店から購入できます。

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ワイヤレス版との比較

以降有線版に関してはV3、無線版に関してはV3 Proと表記します

サイズとシェイプは同じ

旧世代のV2からは大幅なシェイプ変更があり、モダンなエルゴノミクス形状に進化しています。ボタンはシェル一体型からセパレートタイプに。サイドのくびれが抑えめになっています。

V3 ProとV3ではほぼ違いがありません。

ケーブルブッシュと充電端子が違います。

LEDランプの位置が変更されています。V3 Proではホイール付近にありましたが、V3では底のDPIボタンすぐ上に移動しています。

個体差の可能性もありますが、スイッチの感触が少し異なっていて、メインスイッチはV3の方がやや軽めな押し心地になっています。オプティカルスイッチも第3世代となるとかなりクリック感は改善されていて、第1世代のようなもたついたフィーリングはなくなりました。

重さは有線がごくわずかに軽い

有線版と無線版がある場合、バッテリーなどの関係上無線版の方が10gほど重いことが多いです。

しかしV3は59g、V3 Proは61gで、その差はわずか2gほどです。軽いに越したことはないですけどほぼ変わらないです。 無線でも十分に軽いです。

V3はケーブルテンションによって多少計測が前後します。

コーティングの違い

V3 Proはサラサラと滑るような表面でしたが、V3ではグリップ力のあるコーティングへと変更されています。

ZOWIEやVAXEEのように滑りにくくなりましたが、その分汚れも多少目立つようになりました。しかし使っていてZOWIEほど汚れが粘ることはなく、拭き掃除すればすぐに綺麗になります。

グリップテープ同梱よりも好きです。

ケーブルで接続

有線版はケーブルでUSB接続するため、マウスパッド上で擦れたりテンションがかかったりで邪魔に感じるかもしれません。マウスバンジーとの併用が推奨されます。個人的なおすすめはPulsar MicroBungeeだけど、VAXEE ORYZAも評判良いらしい。

有線接続する分、センサー遅延はワイヤレスと比べても数msですが抑えられますし、電波障害によるトラッキングズレなども起こりません。

最速と安定性を求めるなら有線です。

ブッシュがやや下向きなのだけ少し気になりましたが、手でグッと力を入れて上向きにすれば問題なくなりました。最初だけ曲げるの覚えておきましょう。

ケーブルはあんまり芯を感じなくて、柔らかめで優秀です。少し被膜が余ってねじれて見えるのがちょっとだけ微妙に感じます。全く大したことじゃありませんが。

8Kポーリングレート

8Kポーリングレートが搭載されています。通常のマウスは1Kですから8倍の頻度でPCと通信するので、単純に入力が速く反映されるはずです。レスポンスの良さが知覚できるできないはさておきスピード的には速いはずです。

ただRazer Polling Rate Testerを使って計測してみると、8000Hz天井に届かせるためには少なくとも1600DPI以上を使わないと難しいみたいです。800DPIでテストしても6000Hz止まりだったのが、DPIをあげた途端に7000Hzオーバーや8000Hz近く出るようになりました。

ワイヤレス版では別売りの4Kドングルを購入することによって4Kポーリングレートになりますが、有線版は最初から8K接続が追加費用なしで利用可能です。

4Kドングルは公式サイトからしか買えないのと、記事執筆時点で4,590円するのでセットで買うならそれなりの出費になります。

それと無線の場合は4Kにするとバッテリー消費量が増加すると言う副作用もありますが、有線版には関係ありません。

センサー遅延の検証

スペック的にはほとんど同じと言って良いDeathAdder V3とV3 Proの遅延差を検証してみます。後述のリンクからセンサー遅延の検証方法を確認できます。

大雑把に言うとMouseTesterで2つのマウスを同時に動かして折り返し地点(0)の差分をミリ秒単位で計測するというものです。MouseTesterを信用しないと成立しないこと、手動テストなので誤差は多分にあることを念頭に置いてます。また本テストはマウスを2つ用いた相対評価であることをご理解ください。

青色:DeathAdder V3 緑色:比較対象のマウスです。

まず両方とも1000Hzで計測。遅延差はほぼないか、大体は~1msで、多くても~2msほど無線が遅い結果です。

次に両方とも4000Hzで計測。1000Hz同士の時と同じく遅延差はほぼないか稀に多くて~2ms、大体は~1msでした。

V3は8000Hz、V3 Proは4000Hzで計測しました。結果を見てみると、1~3msあたりの遅延で推移しました。

最後にV3を8000Hz、V3 Proを1000Hzにして計測してみます。4Kドングルがなかったら無線版の最大ポーリングレートは1000Hzですからね。結果は1~4msの遅延となりました。

V3V3 Pro遅延差
1000Hz1000Hz0~2ms
4000Hz4000Hz0~2ms
8000Hz4000Hz1~3ms
8000Hz1000Hz1~4ms

基本的に有線の方が速い場合が多いですが、同じポーリングレートの場合遅延差がないときも多く、無線でもV3 Proが高速なことが伺えます。8Kにするとやはり8Kの方が速いものの、そこまで明確な差がつくような感じではありませんでした。

他の無線マウスとの遅延差

試しに他のワイヤレスマウスとも8000Hzでテストしてみました。

Finalmouse Starlight Pro The Last Legend(1000Hz)と比較しました。コンスタントに4~5msの遅延差があります。

ZOWIE EC2-CW(1000Hz)と比較したところ、2~4msの遅延差でした。

他の有線マウスとの遅延差

無線版との遅延差は分かりましたが、他の有線マウスと比べてアドバンテージがあるのでしょうか。ZOWIE EC2-Cと同じテストで計測してみました。

両方とも1000Hzです。ほぼ遅延差はありませんでした。

DeathAdder V3を8000Hzに変更してテストしました。1~2msほどの差が見られました。

V3EC2-C遅延差
1000Hz1000Hz0~1ms
8000Hz1000Hz1~2ms

この辺りの遅延差は微々たるものですが、めちゃくちゃ遅れているかどうかを判断するには良いテストかな〜と思いました。

クリック応答速度は鬼速い

Razerのオプティカルスイッチは業界でも最速クラスのクリック応答速度を誇ります。同じスイッチを搭載していますが、有線と無線の違いやポーリングレートの違いで差が出るはず…と思いましたが、ほとんど変わりませんでした。

1000Hzでも8000Hzでもいずれも1ms前後(当サイトでの遅延を入れて計測した数値)でしたのでめちゃくちゃ速いのは間違いありません。というか私が測ったマウスの中では最速です。

価格は比較すると安い

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記事執筆時点ですが、有線版は無線版の半額近くには安くなっています。特に4Kドングルもセット買いするとさらに高くなるからその差は開きます。

でも有線ゲーミングマウスという枠組みでは値段高い方なのかな。エントリー〜ミドルクラスのワイヤレスマウスの方が安いくらい。

ただしV3シェイプと最先端スペック、そして8Kポーリングレートを活用して少しでも有利なハードウェアを手に入れたいなら頭ひとつ抜けているマウスだと思います。

おまけ:分解画像

ネジは星型3本。なめたら六角でも分解可。

トップシェルと分離。

マウスボタンはルブされてました。

メインのRazer第3世代オプティカルスイッチ。

サイドボタン。どこのブランドか分からん…。

MCUはNXPのLPC5528JBD64みたいです。

エンコーダーはKailhの15mm。

有線と無線どっち買うべき?

有線がおすすめな人
  • ケーブルが気にならない
  • 価格は抑えたい
  • グリップ力のあるコーティングが良い
  • 8Kポーリングレートを使いたい
  • 安定した接続が良い
  • 遅延は低い方が良い
  • とにかくパフォーマンスを追求したい
  • バッテリーを気にしたくない
無線がおすすめな人
  • ケーブルから解放されたい
  • マウスバンジー使いたくない
  • コーティングにこだわらない
  • 無線でも十分に速いから問題ない
  • こまめな充電が苦じゃない
  • 予算はある

結論

無線と有線の違いってケーブルの有無なんです。いやそりゃそうだろって話なんですが、無線のメリットというのは全てこのケーブルがないことから派生するものだと思ってます。

他は有線に敵わないです。安定性も遅延も価格も充電の心配も。無線版が後から出て例えば何かしらの特殊な機能を搭載した…とかいうのはまた別の話なので、同じスペックであることを念頭において話してます。

無線版のDeathAdder V3 Proは最先端のスペックを搭載していて、センサー遅延もほぼないしクリック応答速度も業界最速ですから、無線だけどデメリットというものはほとんど感じない優秀な出来です。

それでも有線版DeathAdder V3を選ぶメリットはやはり価格が半額近くになることですが、Razerが上手いのはきっちり有線版を選ぶべき理由をちゃんと取り入れてくるところですね。8Kポーリングレートとかコーティングとか。

8Kポーリングレートは何もセンサーの動きが体感できるほどスムーズになるとは限りませんが、理論的にはより速く入力が認識されるわけです。ややオカルト的な遅延差であろうとも、反応速度が求められるゲームにおいて今ある最高のオプションを使うのはなんら間違ってないと思います。

マウスに関して言えばそういった数ミリ秒の話よりも手に馴染むシェイプを見つけるのが1番最良かとも思いますけど、現在発売されている有線ゲーミングマウスではが極めて優秀なマウスですから気になったら手にとって見てほしいです。さすがデスアダー。

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Razer DeathAdder V3 レビュー

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