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HyperX Cloud II Wireless レビュー。無線になったロングセラーヘッドセット

HyperX Cloud II Wireless レビュー

HyperXから発売されているワイヤレスゲーミングヘッドセット「HyperX Cloud II Wireless」のレビューをしていきます。

本製品はレビューサンプルをご提供いただきました

タップできるもくじ

概要とスペック

HyperX Cloud II Wireless
ハイパーエックス(HyperX)

HyperX Cloud II Wireless」はロングセラーシリーズであるCloud IIが無線タイプになったハイエンドモデル。

軽めで着け心地は良く、音質も良好。7.1chサラウンドや便利なマイクモニター機能があります。イコライザーは使えませんが、難しい設定なしで繋げればすぐ音が聴こえる使いやすいヘッドセットです。

カラー
接続2.4GHz
オーディオステレオ / 7.1バーチャル
タイプ密閉型
重さ309g
スピーカー周波数特性15Hz – 20kHz
感度104dBSPL/mW
スピーカーサイズ53mm
マイク着脱式マイク
指向性双指向性
マイク周波数特性50Hz – 6.8kHz
ライティングなし
バッテリー30時間
ケーブルUSB-C 0.5m
接続端子USB-C(充電用)
対応コンソールPC / PS4 / mobile

さらに詳しい技術仕様に関しては公式サイトをご覧ください。

同梱物

各サイドからの外箱。

  • ヘッドセット
  • 着脱式マイクとポップフィルター
  • USBレシーバードングル
  • USB-Cケーブル
  • クイックガイドなど

同梱物は以上です。

充電用のUSB-Cケーブルがなぜか0.5mとめちゃくちゃ短いので、別途用意した方が良いです。

デザインと性能

ベースとなる黒に差し色の赤が映えるカラーリングの「HyperX Cloud II Wireless」。

デザインとしては、多少の違いはあれど従来の有線版Cloud IIと似ています。個人的にはロゴがもうちょっと小さくなってもよかったかな。

真っ赤なアルミ製のヨークが特徴的。

この部分はCloud IIやCloud Core 7.1ではアルミ削り出しみたいな作りでしたが、本モデルでは少し凹凸のついた滑らかなデザインになっています。

オーバルタイプのハウジングでマット仕上げ。汚れは比較的目立ちにくいのが魅力。ビルドクオリティはしっかりしています。

ヘッドバンドとヨークの接続部分。ここに若干の遊びがあるので、ヨークはざっくり20度くらいですが水平方向にひねることができます。

ここがガチガチに固定されていると、人によっては顔にヘッドセットが馴染みにくくなるので良い仕様です。

ケーブルはむきだしでやや危なっかしい見た目。しかし、普通に使用している分にはひっかけて壊してしまうような可能性は低いと思います。

スライダーを伸ばすと内側には丸いくぼみが見えます。カチカチとノッチ感があり、左右の長さ調整は簡単。

丸は6つしか見えませんが、実際には8ストップほどあります。片側で約35mmほど伸び、両側で合わせて70mmほど伸びます。

スライダーを最も縮めた状態と、伸ばした状態です。調整幅はほどほど。

サイズ感的に、頭が大きい人にはあまり余裕がなさそうです。なので実際に試着することをおすすめします。

重さ

重さは実測で 約302g でした。ワイヤレスヘッドセットとしてはそれなりに軽い部類となります。

これよりも軽いワイヤレスヘッドセットはいくつかありますが、53mmドライバー搭載+無線でこの軽さというのが注目点。

マイクはポップフィルターつきで 9.3g でした。ヘッドセットとしてのトータルは 約311g になります。

ヘッドバンド

ヘッドバンドはPUレザー製でロゴが大きく刻印されています。赤いスティッチが印象的。

綺麗にしっかりと縫い込まれていて、ほつれなどは見受けられませんでした。

ヘッドバンド下側は低反発タイプのフォームになっていて、柔らかく頭頂部を優しく包んでくれます。

長時間着用して汗をかくと汚れますので適度に拭き掃除はしてあげましょう。

イヤーパッド

素材はレザーレットのイヤーパッド。スムーズでしっとりとした触り心地ですが、通気性は悪く熱がこもりがちな側面もあります。

GameGeek

長時間つけているとかなり蒸れます

内寸は縦幅が64mm、横幅が40mmです。中央は薄く透けています。

厚みは19mmほどでした。押しこむとゆっくり戻ってくる低反発タイプで、柔らかいです。側圧はやや感じますが着け心地は良好。

操作ボタン

操作ボタンは合計で3つあり、ハウジング左右に分かれています。接続端子は左側に2つあるのみ。

画像の上はマイク接続端子。下は充電用のUSB-C端子。USB-Cは表裏がないのでストレスフリーです。

左側のハウジング後方にある電源ボタンとマイクミュートボタン。電源ボタンすぐ上にLEDインジケーターがあります。

電源ボタン
  • 長押し:電源のオフ・オン
  • タップ:7.1chサラウンドの切り替え
マイクミュート
  • 長押し:マイクモニターのオフ・オン
  • タップ:ミュートの切り替え

切替可能な機能は全て網羅されていて、ボタンは少なく見えますが極めて優れた操作性です。

ハウジング右側にはボリュームダイヤル。

無限に回りますが、スクロールさせると絶妙な粘りを感じます。スカスカと回るタイプじゃなくて高級感がありますね。

これはヘッドセット独立のボリュームではありません。Windowsのボリューム調整に連動しています。ボリュームが最大に到達するとピピピッと音が鳴ります。

マイク

着脱可能な双指向性ノイズキャンセリングマイク。

通常こういったマイクは一定方向からのみの音を拾う単一指向性が多いですが、双指向性は前方だけでなく後方の音もやや拾います。

ノイズキャンセリングがあり、周辺のサーッという環境音はカットしてくれます。しかし、近くで乾燥機などの大きめな音の機械を動かしているとノイズは混入します。

ノイキャンのせいか、ごくたまにプツッとロボットっぽい音が鳴るのが若干気になる部分。

音質に関しては普通です。よくあるヘッドセットのこもりがちな音。コミュニケーションは問題なくとれますが、実況やストリーミングなら別売りのコンデンサーマイクがおすすめです。

グースネックはそれなりに長いので、口元近くまでマイクが届きます。曲げるとしっかり形状を記憶してくれるので位置調整はしやすいです。

マイクミュートするとマイクの根本が赤く光ります。分かりやすい反面、ほんの少しだけ視界に入るので目障りな可能性も。そこまで眩しいほど明るいわけじゃないので私は全く気になりません。

USBドングル

大きくてゴツめなUSBドングル。端子はベーシックなAタイプです。

これはもうちょっと小さくなったら嬉しいですね。個人的にはAタイプの方が良いのですが、Switchなどでも使いたい方はCタイプの方が良いことも。

バッテリー

50%のボリュームで使った時、最大で30時間の連続使用が可能です。ワイヤレスヘッドセットの中では比較的長寿命で優秀。充電する回数は少なければ少ないほど良いですよね。

電源上のLEDインジケーターではバッテリー残量を簡単に確認できます。

  • 緑点灯:90%〜100%
  • 緑点滅:15%〜90%
  • 赤点滅:15%以下

このようにかなり大味な区分になっています。90%以下は常に点滅してることに。

ソフトウェアではバッテリー残量を数値で確認できます。

私は充電するかどうかをこの数値を見て決めたい人なので、このシステムは嬉しいです。意外と実装してないブランドの多いこと。

さらにパワーを自動でオフにする機能もあり、オフなし・10分・20分・30分の4パターンから選べます。

ソフトウェア

HyperX専用のソフトウェア「Ngenuity」をマイクロソフトストアからアプリとしてインストールします。

至ってシンプルで、ボリューム、マイクボリューム、7.1ch、そしてマイクモニターのオフ・オンができます。

これらはヘッドセット自体で触れる機能なので、実質ソフトをインストールする必要はありません。繋げれば使えるプラグ・アンド・プレイとほぼ同じです。

イコライザー設定がないため、音質を自分好みに調整することは叶いません。

互換性

箱には「PC / PS4 / Switch」と書いてあります。

PS4はもう持っていないのですが、PS5にドングルをさして試したところ、すぐに接続されて音は良好に聞こえました。マイクのボリュームも問題ありません。

ドングルが飛び出すのでフロントにさすのはあまりおすすめできません。何かの拍子に蹴ったりでもしようものなら根本からバキッと逝く可能性があります。さすなら後ろかな。

スイッチ本体の端子はUSB-Cなので、ドックにさして使うことになります。私のドックは改造したものなので見た目は違いますが、中身は一緒です。

実際に試してみたところ、音はしっかり聴こえました。マイクに関しては未確認。

装着感

前から見ても赤いヨークやスティッチが目をひきます。ハウジング自体は結構厚みがありますね。

スライダーの調整幅は頭が大きめな人にはギリかも。サイズ感に不安があったら試着しにお店まで行くことをおすすめします。

イヤーパッドもヘッドバンドもフォームが柔らかいです。側圧はやや感じますが長くつけてもそんなに痛くならなかったです。重さは約310gと軽めな部類ですので、首が痛くなることもありません。

ただしイヤーパッドはレザータイプなので熱がこもってムレるのが弱点。その分、遮音性はかなり良いです。

モニターの端から端を素早く見るよう、40度くらいの範囲で首を振ってみました。ヘッドセットはほんの少しだけズレて音がしますが、大きく外れるようなことはありません。

それなりに柔らかいイヤーパッドなのでメガネありでも使えますが、長時間着用していると少しだけ締め付けで痛くなりました。

ただしこれはメガネのフレームや頭のサイズなどによっても変化しますので参考程度に。

音質について

大型な53mmネオジウム磁石ドライバーを搭載。音質は良好で、ゲームだけでなく音楽を聴くにも悪くないです。

フラットな調整がされていて、ベースや高音が前に強く出ることはなく、全体的に自然な聞こえ方をします。会話声や足音もそれぞれ聞き分けやすい。

定位は良く、足音の方向が分かりやすいのも良いです。Apexでは別パーティの足音や方向にすぐ気付けました。

さらに、音量を大きくしても歪まずに綺麗な音で鳴ります。高音が刺さらないので爆音で聴けますが、耳には良くないのでボリュームは適度に。

ワイヤレスですので、有線版の音質と比べてしまうとコスパはダウン。もし音質重視なのであれば有線で低価格な「HyperX Cloud Core 7.1」などがおすすめです。

7.1chサラウンドサウンドをオンにすると音の動き方が自然に聞こえるようになります。他の擬似サラウンドにありがちなお風呂感はあまり感じず、自然な7.1chです。

ただし劇的に変化があるかと言うとそこまででもない感じですし、むしろステレオのままの方が足音の方向は聞き分けやすいです。音楽はこのまま聴くと音がボヤけますので、ステレオで聴く方がおすすめです。

レビューまとめ

良いところ
  • 2.4GHz低遅延ワイヤレス
  • 310gと比較的軽量
  • ビルドクオリティは高い
  • 優秀な音質
  • バッテリーは30時間と長い
  • USB-C充電対応
  • ボタンでほとんどの設定が可能
  • マイクミュートは分かりやすい
  • マイクモニター機能
  • 簡単に接続できる仕様
イマイチなところ
  • マイクの音質は微妙
  • 熱がこもりやすいレザーパッド
  • 付属ケーブルが短い
  • イコライザー設定なし

以上「HyperX Cloud II Wireless」のレビューでした。

人気のCloud IIが低遅延ワイヤレスになった本製品、HyperXのフラッグシップモデルなだけあってかなり優秀です。

53mmドライバーから聴こえる音質は良好で、定位も分かりやすいです。有線に比べたら当然有線の方がコスパは良くなりますが、ワイヤレスの強みを活かしたいならコッチですね。

マイクの音質が微妙なのはゲーミングヘッドセットの宿命とも言えますが、もっとなんとかなってほしいなぁと最近思ってます。

特に気に入っているのが、ヘッドセットにあるボタンだけで全ての機能にアクセスできること。7.1chやマイクモニターのオフ・オンもボタンでできます。

だからと言ってボタンの数が多いわけではなく、最小限にまとめられていてかなりデザインとしてはスマートですね。

HyperX Cloud II Wireless
ハイパーエックス(HyperX)
HyperX Cloud II Wireless レビュー

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