Turtle Beach Elite Atlas レビュー。メガネでも付け心地が超快適なヘッドセット
Turtle Beach(タートルビーチ)の有線ゲーミングヘッドセット「Elite Atlas」のレビューをしていきます。本商品は株式会社サイズ様よりご提供頂きました。
浜辺の亀?とちょっと面白いブランド名ですが、全米でトップシェアを誇る折り紙つきの実力者。実はマウスでも有名なROCCATを2019年に買収しているビッグブランドです。
PCのみならずPS4やスイッチといったコンソール機にもばっちり対応していて、さらに価格は結構安めです。その音質や快適さが気になるところ。
詳しく見ていきましょう!
Elite Atlas – スペック
「Elite Atlas」は付け心地がたまらなく快適なミドルクラス向けの有線ゲーミングヘッドセットです。
- 50mm口径のパワフルスピーカー
- エアロフィットイヤークッション
- メガネを付けてても超快適システム
- 細かい方向調整のきくイヤーパッド
- マイクには高品質
- ほとんどのパーツが取り外し可能
音の傾向的には FPSゲーム向きです。50mmナノクリアスピーカーやTRUSPEAKノイズキャンセリングマイクで、音のインプット・アウトプットともに良好です。
快適な付け心地を追求しており、中でも特に気に入ったのは メガネを付けても快適という特許取得済みのイヤークッション。ヘッドセットによっては長時間プレイしていると顔がどんどん痛くなってしまうことも。
メガネゲーマーはこのシステムの存在だけでもタートルビーチを選択する価値があります!
ほとんどのパーツが取り外し可能になっており、パーツごとに修理できる のも長い間愛用すると考えると実に優れた設計です。
カラー | 黒 |
接続 | 有線 |
オーディオ | ステレオ |
タイプ | 密閉型 |
重さ | 375g(実測) |
スピーカー周波数特性 | 12Hz – 20kHz |
スピーカーサイズ | 50mm ナノクリアスピーカー |
マイク | 単一指向性ノイズキャンセリングマイク |
ヘッドバンド素材 | メタル / メモリーフォームクッション |
イヤークッション | エアロフィットクッション |
インラインコントロール | あり |
対応コンソール | PC / PS4 / Xbox One / Switch / モバイル |
同梱物
外箱。結構大きいです。
真っ黒な内箱にシルバーのロゴがプリントされています。
蓋を開けるとヘッドセット本体。
ヘッドセットを持ち上げると下にアクセサリーボックスと取り扱い説明書が入っています。
アクセサリーボックスの中にはマイクとケーブル2本。
着脱式マイク。ノイズキャンセリング、TRUSPEAK技術搭載。
ヘッドセットに接続するケーブルにはインラインコントロールが付属しています。ダイヤルで音量を手軽に調整できる他、ワンタッチでオン・オフできるマイクミュート機能がついています。ケーブル長はやや短め。
先のケーブルからさらに延長するスプリットケーブル。このケーブルで音声出力とマイク入力が分離されます。PCでそれぞれ別々にケーブルを接続しなければならない時に使います。
日本語では書かれていませんが、図解があって分かりやすく出来ています。これは一応読んでおいた方が良い内容です。
- ヘッドセット
- 着脱式マイク
- インラインコントロール付きケーブル
- スプリットケーブル
- 取り扱い説明書
同梱物は以上です。
デザインと性能
「Turtle Beach Elite Atlas」は、シンプルかつ高級感のあるデザインになっています。ブラックを基調にメタルシルバーがアクセントになっており、モノクロな美しさがあります。
マイクを装着したヘッドセットのトータル重量は実測で 約375g でした。本体単体では 約362g、マイク単体では 約13gとなっています。ヘッドセットとしてはちょっと重めで「ASTRO A40」と同じくらいです。
ヘッドバンド部分から見ていきます。
トップはメタルフレームで出来ており、頑丈です。薄いためしなやかさもあって、力を加えると適度に曲がるようになっています。
ヘッドバンドの中には2本のワイヤーが通っており、装着することによって伸び縮みします。素材はファブリックで、非常にソフトな感触。頭頂部が痛くなるようなことはありません。
イヤーカップはヒンジ部分が内側に90°回転するシステムになっています。頭の形によって細かく方向を微調整できるので、かなり快適です。やや固めの回し心地で、フニャフニャと曲がることはなく丁度良いです。
ちなみに最初どっちがLかRかさっぱり分からなかったのですが、上記画像のように内側に明記してあります。
ヘッドセットの長さは3段階で調節可能です。最小と最大では片側あたり約16mm異なります。1段階あたり約8mmの調整幅です。本当はもう1段階くらい調節幅があったらベストでした。
この調節可動域がやや狭いですが、それなりに頭が大きくてもクッションの柔らかさとメタルフレームのしなやかさがあるため、過度に心配する必要はないかと。
外側のスピーカープレートは取り外し可能になっています。マグネットでくっついているため、外すのは工具いらず。このままでも十分おしゃれですが、チームロゴが搭載された替えのスピーカープレートも販売されています(海外のみっぽい)。
片側 6.5g 程度なので、両方外しておけば 約13g は軽量化できます。
このイヤーカップ、最初はなんでこんなに大きいんだろうと思っていましたが、実はジョイントがあって360°滑らかに可動するようになっています。
「Elite Atlas」の付け心地が超快適な理由はこのように 細かな角度調整が可能なところ にあります。
イヤークッションは楕円形のオーバルタイプ。素材は外側がレザー、内側の耳に接触する部分は肌触りの良いファブリックです。このイヤークッション内には冷却ジェルが注入されているようで、長時間のゲームプレイでも蒸れにくくなっています。
また、期待しすぎたら駄目ですがそれなりにノイズの遮断もしてくれます。
50mmのナノクリアスピーカーが搭載されています。もう見た目がメチャクチャ良い。
本ヘッドセットは ほとんどのパーツが取り外し可能 になっています。
- マイク
- ケーブル
- 外側スピーカープレート
- 内側のイヤークッション
マグネットがかなりいい仕事をしていて、簡単に外れるのにパチッと気持ちよく戻せます。
パーツが取り外せるということは、パーツごとに換装できるということ。マイクが壊れてもケーブルが断線してもイヤークッションが劣化しても、パーツ単位で修理できるため将来的な出費が抑えられるかもしれません。
メガネゲーマーに最高の機能
「Elite Atlas」には特許取得済みの「Prospecs Glasses Relief System」が搭載されています。これは、イヤーパッドを変形させてメガネ装着時でも痛くならないという技術です。天才。
本当に痛くならないので、メガネゲーマーは歓喜して良い です。
イヤークッションは4つのマグネットでくっついているタイプなので、ちょっと力をこめると簡単に外れるようになっています。イヤークッションが劣化してきたら簡単に交換できるという利点がありますが、もちろんそれだけではありません。
イヤークッションの左上に何やら見慣れないパーツが。
ベルトのようになっており、最初は一番ゆるいところで止めてあります。イヤークッションを外から押し込んであげるとこのベルトが飛び出してくるので、留め具から外して長さを調節します。
これでベルトを一番きつく締めました。
結果がこのようになります。このヘコんだ部分にちょうどメガネのフレームがくるため、メガネをしてても顔が痛くなりません。
ベルトの締め具合でヘコミは調節できますので、メガネのフレームサイズによって微調しましょう。
実際メガネをつけながらヘッドセットを長時間着用し続けてみました。普段はキツめのヘッドセットだったりすると特にこめかみ部分が痛くなってきましたが、このヘッドセットならそんな心配は必要なさそうです。
懸念点としては、ヘコんだ状態で放置したらクセがついてしまうのか?というところです。この状態で丸1日放置してみましたが特に問題なさそうでした。
音質
50mmのナノクリアスピーカーのパワーは確かで、音質は非常に良い です。
音の傾向として、低高音域が強調されていて中音域がやや弱い印象 を受けました。音楽を聴くにはもっと良いヘッドホンがありますが、ゲームとしては全く問題ありません。足音などがハッキリ聞き取りやすいようにチューニングされているので、ランク戦で凌ぎを削るFPSプレイヤーにとっては最高の音環境になるでしょう。
定位は上下方向にやや弱いものの、水平方向はばっちりです。
懸念点の1つとしてソフトウェアが存在しないことが挙げられます。長らくコンソール機をメインに取り扱ってきたので、プラグアンドプレイを最優先しているのかと。パソコン用にはソフト開発してくれても良いかなと思います。
マイク
「Elite Atlas」のマイクはノイズキャンセリング・TRUSPEAK技術搭載の着脱型です。
本マイクは自由に曲げることができ、方向調整が容易です。力を込めると曲がり、その場に留まってくれます。あまり急な角度に曲げることはできませんが、パッとマイクを口元から離してまた戻すといったことも簡単です。
ヘッドセットのマイク挿入部分。マイクが入る方向が決まっているので、無理やり突っ込まないようにしましょう。
マイクの先端はポップガードのようなものが装着されているため、吹かれの心配も少ないです。
マイクの音質ですが、この値段帯のヘッドセットですと かなり高品質 です。クリアでクリスピー、友人とコミュニケーションをとるなら全く問題ないでしょう。
ただし、動画制作や配信レベルで考えた場合、より鮮明な音を拾えるマイクの方がおすすめです。
まとめ
- 良いところ
-
- モノクロでシンプルだけどエレガント
- あらゆる微調整ができ、付け心地最高
- メガネをしてても抜群に快適なパッド
- 音質はかなり良好
- マイクは高品質でクリア
- 足音をはっきり聞き取れる音調整
- ほとんどのパーツが着脱式
- イマイチなところ
-
- やや重くてゴツメ
- 中音域が弱め
- ソフトウェアがない
黒とメタルシルバーのシンプルな色ですが、ややゴツメの見た目なのでゲーミングヘッドセット感はあります。そして若干重い部類。
全体的なビルドクオリティは素晴らしく、かなり頑丈でしっかりした出来です。頭にフィットするように様々な部分で角度調整が効くようになっており、付け心地は抜群。
イヤークッションも柔らかくて快適ですが、特にメガネを付けながら快適にゲームをするためのイヤークッション変形技術は天才的で、これだけでも本ヘッドセットを買う価値があります。
音質はかなり良好ですが中音域がやや弱め。音楽は曲によって向き不向きがありそうですが、FPSといったゲームでは足音といった重要な情報が細かに拾えるので良いです。マイクもかなり高品質。
そしてPCのみならずコンソールでも使えてしまうという多才さ。この価格なら確実におすすめできる「Turtle Beach Elite Atlas」のレビューでした。