
ESPC-TECH ウルトラモデル Ryzen 7 5800X + RTX 3070 Ti 実機レビュー

ESPC Technologyから発売されているゲーミングPCをレビューしていきます。
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ESPC-TECHとは

ESPC Technology 株式会社は「だれでもすぐ使えるおしゃれなゲーミングPC!」をコンセプトにゲーミングPCの製造・販売を行なっています。
PCでゲームをするために必要なスペックを手頃な価格で提供することを目標にしており、またRGBパーツをふんだんに盛り込んで視覚的にも楽しめるPCが多く販売されています。

GTX1650を搭載したビギナーモデルからウルトラモデル、そしてRTX3080Tiを搭載するファントムモデルと称するハイエンドPCなど、ニーズに合わせたパーツの異なるモデルを販売しています。
- 16時までの注文で即日発送(土日祝除く)
- 離島でも無料配送
- いずれのPCも保証は1年間
実機レビュー
「ウルトラモデル Ryzen 7 5800X+RTX 3070 Ti」をレビューしていきます。
ハイエンド寄りのグラボである3070 Tiを搭載したハイスペックゲーミングPC。
レイトレーシングやDLSSに対応していますし、レイトレは実用的なレベルで遊べます。
有名なFPSでフレームレートを検証したので、まずは以下にざっくりと結果を書いておきます。
ゲーム | fps |
---|---|
Apex Legends | 179.5 fps |
VALORANT | 406.5 fps |
Fortnite | 174.1 fps |
VALORANTのような動作が軽いゲームは360Hzモニターでも余裕なぶっちぎりのfpsが期待できます。
ApexやFortniteでもかなりのfpsが見込め、144Hzモニターをフル活用できます。画質を落とせば240fps近くも見えてきます。
メモリは基本構成だと16GBですが、今回お借りしたモデルは32GBまで増設されています。SSDは元々240GBですが1TB Gen3 NVMeに。
CPU | AMD Ryzen 7 5800X |
グラボ | RTX 3070 Ti |
マザーボード | ASRock B550 Phantom Gaming 4 |
メモリ | 32GB ★ |
SSD | 1TB ★ |
HDD | なし |
クーラー | DEEP COOL サイドフローファン |
光学ドライブ | なし |
電源 | 750W ブロンズ |
ケース | DEEP COOL MATREXXシリーズ |
サイズ | 210 x 478 x 446 mm |
無線LAN | なし(カスタマイズ可能) |
LAN | ギガビットLANポート |
ファン | 120mm RGB FAN x 6 |
保証 | 1年 |
値段 | 286,980円(税込) ★ |
外観とデザイン
注意事項
ここに記載されている内部構造やパーツたちは記事投稿時点にESPC-TECH様からお借りしたモデルを元にレビューしています。
在庫状況などによってはパーツに変更などが起きたり、価格が上下したりする可能性もあります。購入する際はよくご確認下さい。

DEEPCOOLのMATREXXケースは拡張性のあるミドルタワータイプで、 210 x 478 x 446 mmというサイズ。
左サイドは全面が強化ガラスパネルとなっており中が透けてRGBに光るパーツが見えます。

トップパネルのインターフェース。USBはバージョンが明記してあって分かりやすいです。
- 電源
- USB3.0 x 1
- USB2.0 x 2
- マイク入力
- ヘッドホン出力
- LED変更ボタン
USBポートは3つ。オーディオ入出力もあるのでヘッドセットをわざわざ背面に接続しなくても済みます。
ただしUSB-Cポートがないのはちょい残念。

電源ボタンはLEDで光るため、パソコンのオフ・オンがすぐに分かります。

LEDボタンを押すと前面の縦ラインの色が変わっていきます。

フロントの両サイドには通風口。全面ガラス張りのフロントパネルなので、サイドから空気を取り入れています。

トップパネルはファンの上があいていて、上に防塵フィルターがマグネットで貼り付けられています。
そこそこの熱風も吹き上げてくるので、上に物を置くのは微妙ですね。

防塵フィルターはかんたんに外せるのでお手入れは楽。

背面マザーボードの端子盤。
USB-Aが6口と数はほどほど。USB-C端子なし。
- PS/2
- USB3.2 Gen1 Type-A x 6
- HDMI
- アンテナ
- LAN
- 音声
ここにもHDMIポートなどはありますが、モニターケーブルはグラフィックボードへ接続しないと本領発揮できませんので注意です。

グラフィックボードの入力端子。DPが3つ、HDMIが1つの合計4つ。
トリプルディスプレイやVRなどのセットアップにも万全な数。
- DisplayPort x 3
- HDMI x 1

PCIEスロット数はATXに準じた7段。右側のカバーを取り外すとケース背面から各ネジにアクセスできます。

ボトムにあるのは電源ユニット。

強化ガラスパネルはハンドスクリューで4点どめ。ネジをゆるめて外すのは簡単です。

LEDテープが貼られており、ライティングの鮮やかさに一役買っています。

フロントファン3つ、トップファン2つ、リアファン1つはいずれもRGBに光ります。
また、サイドフローフォンやメモリ、グラボも一部サイドが光るようになっており、眩く光ります。
どうもプリインストールされているASRockのASRGBLEDというソフトで何かしら調整できそうなのですが、何故かアプリを起動するとブルスク発生したのでそれ以上触るのやめました。
内部構造をチェック
ケースの内部パーツについて見ていきます。

正面から向かって左サイドの強化ガラスパネルを取り外しました。

CPUクーラーはDEEP COOLのサイドフロークーラー。

そのすぐ右隣に位置するのがDDR4-3200のメモリ。
型番は「OCMEMORY V-COLOR Prism Pro RGB」で、16GBx2枚でトータル32GBです。
4枚ありますが、うち2枚はダミーモジュールとなっています。
いずれも上から下へと波打つように美しく光ります。私の自作PCで使ってるG.Skillよりも綺麗な気がする。

トップとリアには120mmのRGBファンがトータル3基。「Uphere」というブランド。

フロントにも120mmのRGBファンが3つ縦に並んでいます。
メディアドライブを入れる場所はなさそうです。

グラフィックボード は「PALIT GeForce RTX 3070 Ti Gaming Pro」です。
すぐ下にサポートステイがついています。

サイズはけっこう大きめで、長さが294mm、奥行きは112mm、厚みは60mmとなっています。

グラフィックボードの真後ろはHyper M.2レーンといってPCIe4.0に対応。
ここにはcrucial 1TBが搭載されていますが、これはカスタマイズアップグレードでSSDをNVMeにしているからです。

M.2はその下部にも1枚取り付けることができます。
ここはPCIe3.0で、SATA3_5_6とレーン共有しているのでどちらか一方は使えなくなります。

SATA3ソケットは6つともあいています。

逆サイドのパネルを開けました。

強化ガラスパネル側とは異なるハンドスクリュータイプ。2点どめされています。

底には3.5インチのシャドウベイが2つ。HDDなどをここにひっそりと2台設置可能です。

電源ユニットは「玄人志向 KRPW-BK750W/85+」。ブロンズ認証。

機器のトータル消費電力は500W近くになりそうな気がするので、750W電源だとちょっと少なめな印象です。850Wか1000Wとかあるとよさそうですけど。
とはいえ、ベンチマークでゲーム動かしていた分には特に問題なさそうでした。
騒音レベルのチェック
閉め切った部屋で静かにしている状態と、3dmark Time Spyでベンチマークを回している状態を、サウンドレベルメーターで比べてみました。
PCの真上付近から直接当たらないように10cmほど離れた場所に固定して計測しています。
アイドリング時では全体的に静かなのですが、トップケースファンがカサカサ言う音が聞こえました。ただしこれはファンの個体差の可能性があります。
負荷をかけるとGPUのファンが回り始めますが、トリプルファンなので非常に静かでアイドリング時とそこまで変わりません。
温度変化
3dmark TimeSpyのベンチマークを行った際の温度変化です。最も高いと思われる数値をチェック。
CPUの温度は最高で89.33度をマーク。グラフィックボードは最高で72.75度になりました。
グラボはほどほどの熱さですが、CPUに強い負荷がかかるとかなり高熱になります。
ゲームのベンチマーク

ゲーミングPCとして最も気になるゲームのベンチマークスコアを見ていきます。
ベンチマークスコアの計測について
ゲーム | スコア / 平均fps |
---|---|
VALORANT | 406.5 fps |
Apex Legends | 179.5 fps |
LoL | 319.4 fps |
Fortnite | 174.1 fps |
PUBG | 212.4 fps |
Overwatch | 251.5 fps |
Escape from Trakov | 73.7 fps |
原神 | 60 fps(上限60) |
Cyberpunk 2077 | 116.67 fps |
モンハンライズ | 157.9 fps |
FF 14 暁のフィナーレ | 24401 (180 fps) |
FF 15 | 13111 (フルHD) 6379 (4K) |
VALORANTやLoLのような軽いゲームなら、360Hzモニターでも活かせます。
人気のApex LegendsやFortniteは180fps程度です。少し画質を落とすだけで240Hzクラスになります。
FF14は暁のベンチマークソフトで180fps出ていますので、こちらも144Hzモニターないし240Hzモニターで快適に遊ぶことができます。
Cyberpunkのような重めのシングルプレイヤーゲームでも最高画質で117fpsあたりとかなりの数値。
いずれのゲームも安定した高fpsが確認できました。安心して最新ゲームを遊べます。
レイトレーシングのスコア
レイトレーシングをオンにした性能をチェックします。
レイトレーシングとは
ベンチ | 平均fps |
---|---|
Cyberpunk 2077 | 72.38 fps |
重いゲームのCyberpunkではレイトレーシング+DLSSオンでそれなりのfpsを確保できます。
これくらいあれば快適と言っても良いレベルになってくるかなと。
CINEBENCH R23のスコア

ベンチ | スコア |
---|---|
CPU | 14789 pts |
CPU (Single Core) | 1568 pts |
MP Ratio | 9.43 x |
3DMarkのスコア
定番ベンチマークソフトである「3DMark」で計測したスコア各種です。
ベンチ | スコア |
---|---|
フルHD Fire Strike | 上位2% 31520 |
4K Fire Strike Ultra | 上位15% 9289 |
WQHD Time Spy | 上位21% 13743 |
WQHD Port Royal | 上位64% 8704 |

「Fire Strike」はDirectX11用のベンチマークで、フルHDゲームの一般的な性能を測ります。フレームレートは平均175.86fpsとなりました。

「Fire Strike UItra」は4K UHD解像度のゲーミング性能を測るベンチマーク。平均47.10fpsとそれなりな数値。

「Time Spy」はDirectX12用のベンチマークで、WQHD解像度でレンダリングする重めなゲーム向けの性能を計測します。結果は平均96.99fpsでした。

「Port Royal」はレイトレーシング性能を計測する最も重いベンチマークで、WQHD解像度。フレームレートは平均40.30fpsとほどほどの結果に。
VRMarkのスコア
VRゲーム向けのベンチマーク「VRMark」で計測したスコア各種です。
ベンチ | スコア |
---|---|
Orange Room | 上位1% 16578 |
Cyan Room | 上位7% 14125 |
Blue Room | 上位24% 4465 |

「Orange Room」はHTC ViveやOculus Riftで必要な推奨性能をテストするベンチマーク。
平均361fpsをマークし、ぶっちぎりで快適です。

「Cyan Room」はDirectX 12用のベンチマークで、少し重いVRゲームの性能を評価します。
結果は平均307fpsで、こちらも極めて高いフレームレートを確保できています。

「Blue Room」は5K解像度の最も重い負荷テストを行います。
平均97fpsとなり、やや重めですがけっこう出ている印象です。
PCMark10のスコア
様々なタスクでPCの性能をテストする「PCMark10」でのパフォーマンステスト結果です。

ベンチ | スコア |
---|---|
Essentials | 9987 |
Productivity | 9871 |
Digital Content Creation | 12219 |
トータルスコア | 上位4% 7628 |
各項目の説明
日常的な作業はもちろん快適ですし、ビデオ通話やメディア編集なども良好です。
Blenderのベンチマーク
無料の3DCGソフト「Blender」でベンチマークテスト。


シーン | CPU | GPU |
---|---|---|
monster | 107.76 | 1833.32 |
junkshop | 63.73 | 1047.39 |
classroom | 50.10 | 912.58 |
スコア | 上位63% 221.59 | 上位10% 3793.28 |
CPUとGPUでそれぞれのシーンのレンダリング速度をスコア測定しています。
SSD

NVMe M.2で高速なSSD。読み込みは2424MB/s、書き込みは2011MB/sでした。
マザーボード自体はGen4 SSD対応ですが、カスタマイズでアップグレードできるNVMeはGen3。
スピードは普通~ちょい遅めくらいです。

3DMarkでのストレージベンチマークは1432でした。
おすすめのカスタマイズ
購入時に行えるカスタマイズでおすすめなものです。
カスタマイズするなら
- SSDをNVMe 500GBのものへ
- 無線LAN追加
初期でついているSATA SSDよりもNVMe M.2の500GBへ変更するのが良さそう。たった2,000円です。
自分でOSクローンできるなら別途Gen4を買う方がおすすめですが、面倒ならカスタマイズしちゃうのが良いでしょう。
Wi-Fi追加で4,000円ですが、これは有線LANシステムが自宅にないなら必須になります。
レビューまとめ
ESPC TECH ウルトラモデル

メリット
- RGBで鮮やかに光る
- 3070 Ti 搭載でゲームがサクサク
- 高画質でもレイトレでも十分遊べる
- しっかり排熱するエアフロー
- 高負荷時でも駆動音はあまり変わらず
デメリット
- トップパネルむき出しの防塵フィルター
- アイドリングで少しファンが鳴る
- CPUがやや高熱に
- SSDは普通~遅め
Ryzen 7 5800XとRTX3070Tiを搭載した「ESPC-TECH ウルトラモデル」。
多くのFPSゲームにおいて240Hzに近い超快適なプレイが楽しめますし、RGBで光る見た目もゲーミングPCらしく、視覚的にも楽しめます。
240Hzモニターも購入するとやや予算は高くなりますが、その価値はあると思います。
4Kでのゲームもしっかり視野に入ってきますので、競技系ゲームだけじゃなく色々遊んでみたいならこれくらいのスペックがあるとしばらく安心して使えるでしょう。
