ゲームレビュー

自分の弱さを受け入れ、自分を愛する。Celesteが教えてくれたこと

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CELESTEロゴ

ゲームアワード2018でインディーゲーム賞とインパクト賞をW受賞したCeleste

以前から気になってはいたのですが、一向に安くならないので手が伸びずにいました。2000円くらいなのにね。全然安くならないということは需要が高いということ。だから、神ゲーかも?というイメージはなんとなく持っていました。

スイッチで発売されていたので受賞をきっかけに買ってみることにしました。

インパクト賞は強いメッセージ性を持ったゲームに贈られる賞です。なぜ死にゲーのCelesteが・・?と疑問に思っていましたがプレイしてみて納得。なんでもっと早く買っておかなかったんだ!と後悔しました。

 

心に闇を抱える主人公マデレンとセレステマウンテンが教えてくれたことを私なりに感想として書いていきます。

エンディングなどに関するネタバレあり!

Celesteとは

セレステマウンテンという神秘的な山の登頂へ挑戦する女の子の話です。彼女は鬱やパニック障害を持っており、とにかく自分で何か成し遂げたいという気持ちを胸に山登りへ挑戦します。

難易度の高めな横スクロールアクションゲームで、何度も何度も死ぬことを前提に作られています。操作はダッシュ・ジャンプ・壁のぼりというシンプルなゲーム性なのにステージの設計が絶妙で面白い。

 

失敗しても挑戦し続ける

Celeste 死んだ回数

クリア直後のデータ、ドクロが死亡回数

セレステは死にゲーです。どれくらい死ぬかっていうと1チャプターで大体100回オーバーは死にます。大袈裟でもなんでもなく、チャプターをクリアすると何回死んだかをゲームが記録していて教えてくれるので分かります。私はゲームクリアまでに1000回以上死にました

ちょっと難易度の高いエピローグ的なチャプター8ではさらに死にました。そしてB面というハードモードに挑戦したらさらに死ぬでしょう。

そんなに死んでいるのに何故投げ出さないのか?それには大きく2つの理由があります。

  1. リスタート時間が非常に短い
  2. 進行状況がすぐ更新される

リスタート時間が非常に短いのが大きなポイント。死んだらロックマンのようにポワンポワンと泡になって消えていきますが、その1秒後には再チャレンジができます。このスピード感のおかげで全くストレスがない。トライ&エラーの連続が苦じゃない。

さらにステージはかなり細かく区切られているので、ちょっと進んだら進行状況が更新されます。死ぬことを前提にしているゲームはよくありますが、ストレスを与えない絶妙なバランスを保っていますね。

難しい横スクロールアクションをプレイしていると意地悪なステージがよく出てきます。きっと制作者はしてやったりと思ってるんだろうなぁとか悔しがりながらプレイするんですが、Celesteはその逆に感じます。難しいかもしれないけどきっとあなたなら乗り越えられると勇気付けられるような。

だってこれだけ死ぬことを前提にしていてストレスのないようなゲームシステムになってるんですから、失敗してもいいんだよ!何回落ちてもいいんだよ!と励まされているように感じます。

死んでも失敗しても大丈夫!

セレステは単純に難易度が高いだけの死にゲーではありません。ゲームプレイと物語が密接にリンクしていて、強いメッセージを生み出しています。リトライが非常にスピーディで、ちょっと進めばセーブされる。小さな成功体験を積み重ねていくのがセレステです。

ジャンプ・ダッシュ・壁登りといった操作しか基本的にはありませんし、あとはステージのバネや羽といったギミックを使いこなして山を登り続けます。

同じ箇所で10回リトライすることもあるでしょう。リトライしてもクリアできるか分からない時もあるでしょう。私も20回同じステージでリトライかました時はさすがにフラストレーションたまりました。

でもそんな時は一旦コントローラーを置いてココアでも飲むんです!落ち着いてアプローチを変えればきっとクリアできます。Celesteのステージの多くは様々なアプローチ方法でクリアできるように設計されています。難しいのは確かですが、決して難しすぎる難易度ではないはずです。

苦労したステージを乗り越えた時のちょっとした感動体験はデカイ。Celesteはその体験の繰り返しであり、プレイヤーに失敗しても挑戦することの尊さをゲームプレイを通じて教えてくれるのです。

失敗してもいい、挑戦し続けることが大事なんだ

そんなよく聞くようなフレーズ、セレステはまさにそれを体感するゲームです。本を読んだり講演を聞いたり、そんな風に言葉で聞いても自分に落とし込むのは難しい。でもセレステでは自分ごととして挑戦し続けるのです。これって自分で能動的にプレイするゲームならではの体験じゃないでしょうか。だから、このゲームは実況とかじゃなくて自分で是非プレイしてほしいと思います。

 

自分の弱さを受け入れる

Celeste もう一人の自分が鏡から出てくる

物語の序盤、鏡の中からもう1人のマデレンが出現します。彼女はマデレンが抱える心の闇が人格を持ったもので、セレステマウンテンの登頂をやめさせようと追いかけてきます。

登山家ってガラでもないでしょ、あなたには無理と。マデレンは自分で何か達成できることを証明したくて登頂に挑戦しているのにも関わらず、こやつは止めようとしてくるのです。

考えてみれば私も同じような経験ありました。目標とかゴールがあってそこに向かって頑張っているけど、横には頑張ったところでそれがなんだ?と思っている冷めたもう一人の自分がいる。結局全部投げ出してやめるのが精神的に1番楽だし、そうしたいと思うこともある。

マデレンはもう一人の自分を認めることができず、恐れ、敵対してしまいます。そして、お互いのためになるでしょ?と言って見捨てようとします。でもそのせいで山の麓の方までまっさかさま。

 

マデレンが遂にもう1人の自分と向き合う決心をした時、このゲームは最高潮を迎えます。髪の毛がピンクになり、空中で2回ダッシュが可能になる。黒い球がところどころに出現し、近づくともう1人の闇の自分が空へと跳ねあげてくれる。音楽は軽やかで気持ちを盛り上げてくれます。

Celeste もう一人の自分がブーストしてくれる

この黒い球なんじゃ?と思って近づいたらもう一人の自分がブーストしてくれて震えた

その時にあなたはこう思うはず。もう私を止められるものは何もない。絶対セレステマウンテンを登りきる。

自分の弱い部分を認めて、困難に一緒に立ち向かう。それでゲームプレイが一変するという演出は実に巧みだなと思いました。それまでも難しいステージは沢山あり、マデレンを操作して1人で頑張ってきたからなおさらです。

ステージはそこからどんどん難しくなっていきます。それまでのマデレンだったら登頂できないような道の連続。でも2段ダッシュともう1人の自分がサポートしてくれれば越えられない場所はない。

麓から頂上まで物凄いスピードで一気に駆け上がっていきます。

Celeste 少しずつ和解していく二人

しかし、もう1人の自分を受け入れたからといってすぐハッピーエンドとはなりません。まだお互い不安に思うこともあり、意見が食い違うこともあります。それでも少しずつお互いへの理解を深め、次の問題へ一緒に挑んでいくようになる過程はマデレンともう1人の彼女の会話を見ていても心温まるものです。

自分自身と向き合って初めて本当の自分になれる。自分の弱さを受け入れて、もっと自分を愛すれば思っていたよりも凄いことを達成できる。

言葉だけで伝えられてもあまり感じ取れませんが、ゲームプレイと物語がリンクしているのですごくハートに響きます。

 

Celesteは神ゲーだよ

Celesteが教えてくれたこと

  • 失敗しても挑戦を続ける
  • 自分が思うよりも凄いことをきっと達成できること
  • 自分を受け入れ、自分を愛することでまだまだ成長できること

本当に面白かった。未プレイの方は遊んでみてください。

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