友人が面白かったというので事前情報も仕入れずに買ってみた「アウター・ワールド」。これRPG?くらいの知識で買ったのですが、プレイしてみるとおやおやどうもフォールアウトに似ているぞ・・。
と思ったら、しっかり「Fallout: New Vegas」の開発チームである Obsidian Entertainment が作ったゲームでした。
- 膨大なキャラクターとの会話内容
- 自分の選択次第で変わっていく結末
- SFな重火器の数々
オープンワールド!って感じの広大なゲームだったらもっと長く遊べたような気もしますが、実際のところ20時間くらいでクリアとなりました。

そんなわけで宇宙版フォールアウト的なゲーム「アウター・ワールド」のレビューします。
アウター・ワールド(The Outer Worlds)とは
一人称視点で宇宙の星々を探検する、シングルプレイヤーのSFRPG。
地球から遠く離れたハルシオンというコロニーに向かう入植者の船で、主人公はコールドスリープから目覚めさせられます。それからコロニーの行く末を決める巨大な陰謀に巻き込まれていきます。
SF版フォールアウト ・・と言いたいところですが、サンドボックス的な自由度の多さから考えるとフォールアウトには及ばないかなと思います。
街中に漂うダークでシニカルな雰囲気は健在で、荒廃しつつあるコロニーの現状を体感することができます。
RPGとしてはけっこうよく出来ているので、オープンワールドを求めなければ楽しめると思います。
アウター・ワールドの面白い点
- ストーリーはプレイヤー次第
- 膨大な会話量
- ユニークな銃の数々
- 悩めるパークの選択肢
- 冒険に連れていける仲間たちの存在
ストーリーはプレイヤー次第
クエストをいくつもこなしていくわけなのですが、どれもプレイヤーの決定次第で物語が異なっていきます。自分で情報を集め、どっちの言い分を聞くべきなのか・・自問自答しながら答えを出していきます。
どっちを選べば正解みたいな答えはなく、自分の選択によって街の行く末が変化します。キャラクターとの会話や落ちている読み物などを参考にどういった選択をするのか決めなければなりません。攻略本いらずという意味では純粋に楽しめると思います。
これはフェリックスという仲間のクエスト。クエスト提供者に会うと、裏切り者を殺してくれと言われます。
対象者に会うと、いやいや裏切り者はそのクエスト提供者だよと弁明。証拠もあるよと。これらの情報を踏まえた上で、この人間を見逃すのか、殺すのか、誰を犯人にするのかたくさんの選択肢から自分で選んでいくことになります。
ちゃんとロールプレイするゲームですね。
膨大な会話量
喋れるキャラクターが多いというわけではないのですが、キーキャラクターと会話しているとひたすら選択肢が出てきて永遠と会話が終わらないことも。
途中でぶった切って行っちゃってもいいんですが、ちゃんと聞こうとすると結構な量です。もちろん全部声があたってます。
長いよ話が!と思う反面、キャラクターに命が吹き込まれている気がして良いです。
ユニークな銃の数々
拳銃やアサルトライフルといった実銃から、SFよろしくなキテレツ科学兵器まで様々な武器が登場します。特に科学兵器の特殊効果が面白い。
相手を洗脳して周りを攻撃させる武器や、敵を小さく縮める拳銃などその効果は色々。
マインドコントロールレイで対象を洗脳し、他の敵と同士討ちさせます。この銃を撃つときのピロピロ言うサイケな音が癖になるんだ・・。
悩めるスキル・特性の選択
レベルアップごとにスキルを割り振っていきますが、選べるスキルは多種多様。銃の熟練度を上げて正面突破しても良いし、会話の説得力や威圧を上げて会話で難所を切り抜けても良い。
自分のプレイスタイルによって好きなスキルを伸ばしていけます。
また、このゲームには デメリットと引き換えに特性を手に入れるシステム も存在します。
何度も落下ダメージを受けていると、移動速度-30%で回避不可能になるかわりに特殊技能ポイントが1つもらえます。私はこれは割に合わないと思ったので拒否。
デメリットと共存していけるのであれば受け入れても良いし、割りに合わないと思ったらキャンセルしても良い。ちょっと遊び心があって良いなと思います。
冒険に連れていける仲間たちの存在
道中で仲間になるキャラクターたちは全部で6人。
普通にゲームを進めているだけだと、全員仲間にならないかも。明らかに終盤ステージに突入する前なのに3人しかいなくて、サブクエストを求めて街を巡回しました。
最高難易度じゃなければ仲間は死んでも蘇生します。とりあえず武器をもたせて突っ込ませるだけ。それでもこの宇宙の冒険が1人ではなく仲間がいることでちょっと安堵します。
それに、キャラクターの特性によって自分のハッキングスキルやエンジニアスキルが上がったりするのも嬉しい特典。
クエストでは案外会話に口を突っ込んできたりもします。プレイヤーの重要な意思決定に対して、仲間たちはどう思うか言ってくるところとか芸が細かい。
アウター・ワールドのイマイチな点
- オープンワールドじゃない
- ボリュームが若干少ない
- マップの使いまわしが気になる
オープンワールドじゃない
最初からオープンワールドって言ってないはずではありますが、やっぱりフォールアウトっぽさがあるとオープンワールド期待しちゃいますよね。
実際はそこそこサイズのマップが惑星としていくつか存在し、それらを星間飛行して移動していくイメージ。全体がシームレスに繋がっているわけではないので規模は小さく感じます。
やっぱり広大な「大変なところにきちまった・・どこ行けばいいんだ」感がないのはちょっと残念かも。加えて、なぜかここに表示されている惑星のいくつかはアクセス不可能です。たぶんDLCで追加されるのかもしれません。
ボリュームが若干少ない
ストーリーのボリュームが少ないかもなと思いました。
20時間程度で全クリ。サブストーリーもそんなにサボった記憶はないのですが、思いの外あっさりクリアしてしまいました。
せめて40時間くらいのボリュームが欲しかったなぁとも思いますが、ポジティブに考えてみるとその分 複雑さが減ってちょうどよいプレイ時間になった ということ。
1つのゲームに60時間も100時間もかけてたら時間がいくらあっても足りませんからね・・。20~30時間くらいのをたくさんプレイしたい!
マップの使いまわしが気になる
ダンジョンなど、作りが似通っている ものが多く、既視感が結構あります。
ボリュームが少なめな以上、もうちょっと各施設をこだわって作ってほしかった。
まとめ:そこそこ面白かったよ!
面白いところ
- ストーリーはプレイヤー次第
- 膨大な会話量
- ユニークな銃の数々
- 悩めるパークの選択肢
- 冒険に連れていける仲間たちの存在
イマイチなところ
- オープンワールドじゃない
- ボリュームが若干少ない
- マップの使いまわしが気になる
「アウター・ワールド」はそこそこ面白かった!RPGとして!
オープンワールドじゃないのでマップは惑星ごとにザク切りなのですが、ほどほどのサイズはあるなという印象。
ストーリー半分くらいで折り返しかなーと思ったらそのままエンディングになったので、ボリュームがもうちょっとあっても良かったと思う反面、20時間くらいでクリアできるゲームって丁度よいと思う部分もありました。
SFRPGとしてはそれなりに楽しめました。荒廃した街のダークな雰囲気がたまらないし、科学兵器でヒャッハーするのも楽しい。
フォールアウトで挫折してしまった人にはもう一度これで自由度高めのRPGに挑戦してもらいたい!